9/14 ヨコの繋がりで見る大英帝国の本質 『イギリス帝国の歴史: アジアから考える』
今日(学校で)読了しましたのはこちらです。
『イギリス帝国の歴史: アジアから考える』
著者 秋田茂
本作は、大英帝国の通説を見直して、実際の姿をアジアの目線で捉え直した作品です。
大西洋の奴隷貿易から、東インド会社と非公式帝国(英領ではないものの、経済的な強い影響下にある)、そして戦後の崩壊まで一連の流れを説明しております。
本作の特に面白い点はヨコの関連性が見えてくる構成になっていること。
例えば東インド会社とロンドンの金融街の関係だったり、それぞれが国内法や政党政治に与えた影響……更には、自治領や植民地政府との、「支配、被支配に留まらない関係」が魅力的に叙述されています。
インドの産業を破壊して市場として利用した、という一般的な誤解にも反論しており、現代インドや中国の発展における英国の影響を解説しています。
大英帝国の鋭敏でありながら締まらない植民地政策が気になる方は、どうぞご一読を!
感動度 ★★★★
オススメ度 ★★★★
ちなみに、今日中には防衛戦略の教科書の本編がやっと一話投稿できそうです。良ければ覗いていってください。




