恋愛?なにそれ美味しいの?
思いつきを書きなぐりました
私、信条叶には気になる人がいます。
私の小学校以来の幼なじみでクラスメイトの神谷心次君。
無表情で無口だけど、どこか大人っぽくて他のクラスの男子とは全然雰囲気が違う。
何かこう……全ての物事を達観している感じがして、神秘的な魅力があるんです。
『神谷君ってクールって感じで格好いいよね』
『そうかなぁ、確かに顔は格好良いけど私は引っ張ってくれる人がタイプだからタイプじゃないかも』
『分かってないなぁ、あなたゴリゴリのドMでしょ?』
『?!なんでそれを』
『前にあなたの家に行った時、そういうジャンルの少女漫画とかちょっとあれな本がベッドの下にあったじゃない。ちょっと引いたけど』
『……』
『神谷君みたいなおとなしい人はだいたいドSなんだから』
『そうなの?! 神谷君がドSかぁ……めっちゃイイな』
『ちょっと、鼻血鼻血!?』
そんな神谷君は学校中で噂をされる程の人気者。
今日もどこからか神谷君の噂をする声が聞こえてきますが、私は負けません!
今日こそは神谷君をお昼に誘って一緒にお弁当を食べてみせる!
「神谷君!」
私は勇気を振り絞って神谷君の席に突撃しました。
神谷君は窓側の一番後ろの席で窓の外を眺めています。
そんな姿も儚げで格好いい……
「今日、お昼一緒に中庭のベンチで食べない?」
「……(お腹へったな。そういえば弁当家に忘れたんだった。あ、向こうの校舎にツバメが巣を作ってる。あれがアナツバメの巣だったら良いのに。っていうかツバメ自体食べれたっけ? あぁ、鳥食いてぇ)」
ですが神谷君は反応しません。
「神谷? おーい」
目の前で手を振ると、ようやくこちらに気付いてくれました。
「あ、ごめん。ちょっと鳥のこと考えてた」
鳥? 何で鳥?
よくわからないけどそこが格好いい!
「で、なんだっけ?」
「あ、そうそう! お昼一緒に食べない?」
「ごめん弁当忘れた」
「あ、じゃあ私のお弁当半分あげる」
「……(弁当をくれる……だと?! なんだこの人は神か? 神なのか? しかし目的はなんだ。 はっ! まさか倍返しの見返りを求めているでは? そうか、これは罠だな。いやしかし腹がもう限界だ)」
神谷君はまた黙ってしまいました。
もしかして私嫌われてる?
いやいや! まだこれくらいじゃ負けないんだから。
決意を固めていた私の手に神谷君は何かを握らせました
『何でも命令券 1回限り有効』
「僕に差し出せるものは何もない。だからお返しはこれで許してくれ」
う、器が大きい! 大きすぎるよ神谷君!
ただのお弁当のお返しがこれって!
やっぱり神谷君超かっこいい!
その後叶はその券を宿題を写させてもらうのに使い、神谷からの好感度が上がった。
(そんなことで良かったのか? やはり神だ)
色々めちゃくちゃですが、気にしたら敗けです