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フストリェーチャ  作者: 川崎雨御
第一章:春前の一連
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第一章3  《バイト先》

 途中の商店街で健次と別れた後、俺は自分のバイト先へちょっぴり速いステップで向かってた。 夕方に正面から照らされながら、俺はある喫茶店に着いた。


 喫茶店の名前は「Brown Hat」です。 見た目通り、普通の喫茶店だ。 店の入り口ドアの隣に黒板メニューが置いている、毎日メニューの種類がちょっぴり変わるの…このアイデアは店長が思い付いたらしい。

 そしてもうちょっとドアの右にショーケースがいる、高さは2メートルと3メートルの長さ。 その真ん中に白い文字が書かれているのが、店の名前だった。 言うまでもないが、ガラスの向こうに店の中身が見える。 風流なスタイルと雰囲気、意外と居心地な場所です。

 もし機会があれば、ご来店お待ちしております。


「まだ客が来ていないみたいだ…はやく準備しよう」


 俺がショーケースを少し中をのぞきながら呟いた。 そして店のドアを…開ける。

 店長の名前は黒澤(くろさわ)修哉(しゅうや)、店は店長の一家で開いた店だ。 黒澤さんの奥さん、(あや)さんと娘の紗夜(さや)ちゃん。 この三人はすごく幸せに暮らしとていた。


 そして店が閉める前、テレビでまたあの有名な事件を放送していた。


「物騒ですな・・・・・・」


 ひとりのお客さんが言った。


「はやく終わらないかな・・・・・・」


 今度はひとりのおっさんが言った。


 みんなはこの事件をはやく終わらせたいという一心で願っていた。


 後ほど、客が全部行った後、俺は箒を持ち、店の掃除を始まろうとしていた。 でも黒澤さんが俺に近づき、こう言った――


「雪月花くん、もう上がっていいぞ?」


「え? でもまだ掃除をしてないし・・・」


「そのくらいは俺はやる、君もやはく家に帰って、休んでろ」


「いえ、自分はまだ疲れがないんです。 もう少しやらせてください」


「でも身内が心配しているだろ?」


「大丈夫です! 今は家に誰もいません」


「そ、そうかい? じゃ、頼みますね。 もしなにがあったら言え、俺は倉庫にいるから」


「分かりました」


 そう、俺の家には誰もない。 なぜなら・・・両親は一ヶ月前、とある交通事故で重傷して、入院しているから。 たぶんまる一年が入院しなきゃいけないらしい。

 だから俺はこうしてアルバイトして、自分で生活費を得ているのだ。 家には確かに金がある、でもそれは親の金、俺のではない。


 俺は少し考え込んでいる時、ある声は俺の後ろから鳴った。


「なにを考えているの? お兄ちゃん?」


 その声の持ち主は俺はよーく知っている声だ。


「うん? なんだ、紗夜ちゃんか・・・いや別に、ただ学校の事を思い出しただけ」


 俺に話しを掛けたのは、黒澤さんの娘、紗夜ちゃんだ。 小学校四年生だ、綺麗な黒髪のツインテールと不思議な瞳を持っている。 左と右の瞳の色は違う、これは《虹彩異色症(こうさいいしょくしょう)》と呼ぶらしいんだ。 左は少し紫っぽいと右は青だ。


「それにしても、相変わらず綺麗な瞳だな」


「そ、そうなの? えへへ・・・ありがとう、お兄ちゃん!」


 カワイイ笑顔、俺もこんな妹が欲しい。 っといけない! 掃除掃除・・・・・・


「ねえ、お兄ちゃん・・・・・・」


ん? なんか声が・・・震えている?


「どうしたの?」


「私も・・・悪い人に連れてしまうの?」


 なんて事だ!!!!! ついにあのクソニュースが子供にトラウマを影響している!! これは男として、いや、兄として! 妹に安心な言葉を言えないといけない!


 そう決意した俺が、箒を隣りに置いて、紗夜ちゃんの頭を撫でた。


「大丈夫だ、もしあの悪い人来ても、俺は全力でお前を守るから」


「ほんとうに?」


 紗夜は泣きそうな表情でお俺を見詰めた。


「ああ、約束だ」


 そして俺は強く紗夜ちゃんを抱いた(強くと言っても、そう表現しただけです)。


「うん! やくそくだ!」


 ふん、やれやれだぜ・・・カワイイ奴だ。 うん? なんかちょっと間違っているぞ? 普通なら小指をさして、小指と小指で指きりするだったわよね? なんで俺は紗夜ちゃんを抱いた?


 そして俺は考えて考えて、絢さんは俺に声を掛けくれた。


「詩狼くん、娘はこれからもよろしくお願いしますね! うふふ・・・」


「あ、うん、こちらこそ、よろしくお願いします(なにを?!)」


「そろそろ終わった? もしよかったら、一緒に晩飯を食べますか?」


 絢さんは優しく俺を誘った。 なんて優しいひとなんだろ~ 黒澤さんもすっごく優しくて逞しい店長で、娘の紗夜ちゃんも両親のいい所を受け継いだ。 これはもう完璧だ!


「いいんですか? ご一緒にさせても・・・」


「ええ、もちろん大丈夫です」


 眩しい笑顔だ~


「やったっ!! お兄ちゃんといっしょに食べる~」


「よかったわね、紗夜」


「うん!」


 こうして俺は店を片付いた後、黒沢一家と一緒に晩飯を頂きました。


 夕飯を食べた後の俺は、紗夜ちゃんと食器を洗っていた。 その後、俺は少しだけ紗夜ちゃんと遊んでて、そしていつの間にか夜の十時になった。


「あれ? もうこんな時間か・・・もう戻らないと勉強する時間が無くなる・・・」


「ええー もうかえっちゃうの?? まだお兄ちゃんと遊びたーい~」


「わがままを言うな、詩狼くんも明日には学校へ行くだから」


 ここで絢さんはびしっと正論を紗夜ちゃんに言った。


「大丈夫、紗夜ちゃん。 明日もここにバイトするから、その時はちゃんと遊んでやるよ!」


「ほんとう?」


「ああ!」


 そして紗夜ちゃんはおとなしく自分の部屋に行った。


「ごめんね、詩狼くん」


「いいんですべつに、俺も楽しく紗夜ちゃんと遊んだし。 ハハハ・・・・・・」


 なんか妹のわがままを聞いているよで、結構楽しいです。


「それは聞いて逃せないことだ」


 突然、黒澤さんは俺の後ろから現れた、びっくりしたー


「どういうことなの? あなた」


「雪月花くん、君が俺の店で働くことには実に感謝している。 でも、君がここに来た時から・・・」


 ――え? え? なになに? 俺はなにかいけないことやっちゃったの?


「君がここに来た時から・・・紗夜は全!然! 俺と遊んでくれないんだ!!!!」


 ――え? ・・・・・・今、なんて?


「君が分かるの?! この寂しさ・・・ある日、俺はこっそりと娘の部屋を見たら、紗夜はちょうどその時、宿題をやっていた。 俺はこう思った「ここはお父さんの出番だ! 娘に分からないことを教える!」という作戦でした。 しかし、俺は入る前に・・・紗夜は独り言でこう言った「んんん・・・ここの問題が分からない・・・お兄ちゃんがいたらきっと教えてくれたのにー」。 俺はショックを受けた、なんで俺じゃなくて、雪月花くんなんだ??!!!! っと思ったんだ。 そしてその後、よく娘にややお兄ちゃんとか、やれやれお兄ちゃんとか・・・はっきりして言おう! 俺は寂しいよ~」


・・・・・・・・・・・・


 リビングにいた俺と絢さんは唖然というより・・・呆れた顔をした。 とんだけ娘を愛しているの?! このひと! 正直に言うと、引いた・・・そして絢さんは――


「あらま~ あなたったら、そんなことをしたのね・・・・・・」


 空気が震えていた! 雰囲気が変わった! 絢さんの周りにオーラが放っていた!


 ――幻覚?!


「えっ? いや、違う違う! こ、これには深いじ、事情がああ、ある! 話しをき、聞いてくれ、ああ絢・・・」


 そして黒澤さんは冷や汗をかいた、足が震えていた、声もはっきり言葉を言えない。


 俺も少し影響を受けている・・・あの優しい絢さんはこんな凄いオーラを放っている・・・ん? なんか似たようなモノがどっかで見たような気がするが・・・ダメだ! 全然思い出せない! いったいなんだろ?


「詩狼くん・・・・・・」


 急に絢さんは俺を呼んだ、俺も冷や汗をかいた・・・怖い・・・・・・


「は、はいっ! いったいなんの御用でしょうか?」


 なんで俺は敬礼のポーズを取った?


「悪いけど、もう帰っていいよ? これから旦那に話しがるので・・・」


「はいっ! 分かりました! すぐに出ます! では、わたくしはこれで失礼します!」


 俺はいったいどんな喋り方したの?!


 そして俺は絢さんの言った通りに、カバンを持って、家の裏口から飛びした! あ、ちゃんと扉を閉めた後で飛び出しからね! そして俺は走っている時、後ろから悲鳴が聞えた。


「ひええええええ~~~~~」


 でも俺は頭を振り返られなかった、恐怖が俺をそうしなかった・・・俺も絢さんを怒らないことを控えろ・・・さもないと、殺される・・・・・・


 俺はBrown Hatから離れている間、まだ悲鳴が聞えていた・・・そしてカーブを曲がったら、もう聞えなかった。


 心臓の心拍数は激しい! 息が出来ない・・・恐ろしかった、今でもあのドス黒い感じが俺の身に纏っているようだ、呼吸を整えろ・・・すーは~すーは~。


 そして数秒後で、心拍数は正常に戻った。


「ふ~ これなら大丈夫だろ」


 そう言い返している俺、ちょっとカッコウ悪い? 答えは『否』! 俺は本能に従って、逃げただけだ。


 こうして俺はBrown Hatから出て(脱出)、自分の家に向かって、のんびりと歩いていた。

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