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ヤマザクラ
ふと、違和感を覚えた。
話していて気付かなかったが、さっきまで足元を覆う程茂っていた草が、やけに低い。
まるで刈り取られたかのように生えそろっている。それに、山櫻が咲いているであろう時期だというのに、花弁一枚見つからない。
嫌な予感がする。
それは彼女も同じだったようで、僕らの足は自然と速まっていった。
そして予感は的中する。
僕らの思い出の山櫻は、周囲にあった木と共に
ただの切り株となっていた。
真っ赤な夕日は静かに地平線へと消えていった。
ふと、違和感を覚えた。
話していて気付かなかったが、さっきまで足元を覆う程茂っていた草が、やけに低い。
まるで刈り取られたかのように生えそろっている。それに、山櫻が咲いているであろう時期だというのに、花弁一枚見つからない。
嫌な予感がする。
それは彼女も同じだったようで、僕らの足は自然と速まっていった。
そして予感は的中する。
僕らの思い出の山櫻は、周囲にあった木と共に
ただの切り株となっていた。
真っ赤な夕日は静かに地平線へと消えていった。
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