第29話
一通り落ち着いてきたので、シセイは教室へと帰った
グリア「遅かったわね。なにしてたの?」
シセイ「えっとー…考え事かな?」
このときのシセイはどこか冷めていたのかもしれない。話したって変わらない、自分になにか変化が起こるわけがない、迷惑をかけるだけだと
グリア「ふぅん…珍しいわね」
ユア「…早く帰ろ」
グリア「うん。シセイ、あんたのこと待ってたんだから。女子を待たせるのは一番やっちゃいけないことじゃん」
シセイ「ご、ごめんね…?」
やっぱりそうだ、なにをしたってうまくいかない。相談できるわけでもない。僕は一人ぼっちなんだ
そんなヤツが四天王なんてなれるわけがないじゃないか
グリア「さ、帰るわよ」
ユアとグリアとシセイの3人で帰り、1日が終わった
アパートについた
大家「シセイ、おかえりなさい」
シセイ「た、ただいま…」
部屋に入ろうとしていたところを大家さんに引きとめられた。大家さんは笑顔でおかえりを言ってくれたため、シセイもなるべく笑顔で返そうとした。しかし、自分でもわかるほどその笑顔は引きつっていた
シセイ「はぁ…」
部屋に入り、床に座って少し考え事をする
もう夜近い夕方だが、ご飯を作る気も、食欲さえない
シセイ「僕って使えないな…」
シセイは1人呟いた