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転生したら由緒正しい貧乏侯爵家の上に鬼才女とか呼ばれて嫁き遅れになった件について

この国ではどうやら「黒」は不吉らしい。


と、そんな会話の端に出てきた事実はぼんやりしていた私の意識を強制的に覚醒させた。


な、なんやてーーーー!?ここ日本じゃあらへんのかいな!?


と絶叫したつもりが


「おぎゃーーーーーーーー!?おぎゃ!おぎゃ!あっ?!」


という甲高い上に言葉として不明瞭きわまりない叫び声だった。


それから19年後。

なんか転生したくさい日本人元・佐藤由紀子ことツェリーヌ・ノーマンです。

よくこういうのって生まれ変わるときとか神様が「ごめん、てちがいだおwチートつけるさかいゆるしてくんなせwww」とかいうもんでなかとよ!?


わたしゃあまっこときゃんいうこずなったとよ!

死んだきおくもなかと、なんばしよっとね!?


家族とか友達とか、学校とかあれだけ受験勉強していい高校はいったのに全部パーとは…


と、さいしょのころはよくそうおもってたけど…そうとばかりは言ってられないし、観念してなじむことにしました。


そんなこんなで、人生経験の分周りから少し浮いた孤独な幼少時代を過ごしながら、いつのまにか周りからは「鬼才女」と呼ばれる羽目になりました。

色彩の薄い巻き毛に、青い目、白い肌。どっから見ても日本人じゃねえぜよ。

そんな容姿が当たり前のこの国はアマンテって国で文明レベルは中世でヨーロッパっぽいとこだ。

私の生まれたノーマン家は数百年つづく貧乏貴族である。

血筋というか、ここ数百年ずっと貧乏という由緒正しい貧乏侯爵家である。

王家とも血縁が濃いのに貧乏とかどんだけなんだ。

代々の当主はみな人格者であるのにみな騙されたり、詐欺られたり、ちょっと儲けてもそのお金を困ってる友人のために使っちゃったりと金運のないのが一番のあれだ。もうなにもいうまい。

そのくせ有能な官吏を多く排出したりと良い血筋なのか貧乏金運なしな血筋なのかはっきりしてほしいぜよ。

現在の家族は貧乏侯爵の父ボブと、隣国アルギュナンの王族の傍系の母アシェリとお人よしの兄ジムと運の悪い弟ジョンと猫のマルシェとメイドのキュラと鬼才女ツェリーヌこと私だ。


なんか名前がアメリカンな気がするがそんな気がするのはきのせいだきっと。

てか侯爵なのにボブって…なんて残念な人なんだ。


そんな家族と住んでいるのは一般住宅と高級住宅の境目に立つ庭付き2階一戸建て。

一般的には貴族としてはかなりこじんまりした家です。

とうとう父の代でそれまで住んでたお屋敷を手放すことになったのは5年前。

父ってば男泣きしてたけど、あのお屋敷もだいぶぼろかったしなぁ。

でもまぁ父にとっては生まれ育った家だしね。


今は家族で家庭菜園に凝ってます。


なので今のところ食べものには困らんし、家のことは自分たちで手分けしてやれてるし、その合間にそれぞれ好きなことや仕事したり…。


え?


逆?いやいや食料がなきゃ人間生きてけないから。

家庭菜園が最優先事項です。

トマトににたトマト味のものとかにたぶん入っているだろう(リコピン)や酸っぱいレモンっぽいものが船乗り特有の病気にいいとか、ダイエット法とかいろいろ広めるうちに本を出すようになって今では印税でガラス制のビニールハウス(温室とも言う)も立てることもできなんかこれが俗に言う夢の印税生活かー。をおくってるぜ、なんの脈絡もない知識をカテゴライズすることなく本にしちゃったぜ。

リコピンと紐の結び方とピラティスが一緒のページとかワイルドだろぉ?


てかそんなことをしてたら  




嫁   き   遅   れ   ま   し   た。



平均で15~17くらいで結婚するこの世界の時代で19は


19?wwwwwwm9(^q^)プギャーモノらしい


そんなこといわれてもなにそれこまる。

鬼才女の名はだてじゃないぜよ。


そんな腐っても侯爵家なのに貧乏には興味がないのかお見合い話もないし。

両親曰く「恋愛結婚が一番」とのこと。

それいったら傍系とはいえ王族がよくこんな貧乏侯爵にとついだなと野菜からせっせと種をほじくる母に関心してみたり。


これが普通の転生ものならよく舞踏会とか、身分を隠した王子様とか後宮いりとかありそうなんだが


今年の雨季に父に私を後宮に入れてその支度金で屋根の雨漏り直せば?

とかいってみたら


「なにそれパパリンそんなことしないもん!!!なにそれひどい!!」


とか中年の良い年した財務長官が号泣したので雨漏りはひとまず仕方なく鍋と桶で乗り切った。

というか金運に永久に見放された血筋が代々財務長官でいのか?

家計はともかくここ数百年財務長官の横領もなく、国庫の危機もなく…国家より今月のうちの予算をなんとかしろよ。

国家的な資金運用にも定評があるが

家計の崩壊度にも定評あるとかワロス。






ここらでいっぱつ結婚しとかなきゃまずいだろうか?



ああ、今年も入道雲が綺麗だぜ。


そんな嫁き遅れ鬼才女ツェリーヌ・ノーマン19歳の夏。 

気が向いたら続きます。

ちなみにアルギュナンの北はディアグレイスでアマンテはデイアグレイスの西隣に一部面してます。なんのことかわからない人は「モヤッっとボール(古)」を投げてみましょう。

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