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126話「防衛戦!! 七つの魔王の圧倒的戦力!!!」

 女神の宣戦布告もなく上空から『無限樹』を要塞として攻めてきた。

 それにより大量のチート移転者が地上へと大量に押し寄せたのだ。しかも闘争本能を全開にされて殺戮と破壊を求めるだけの生物兵器に成り下がった。


 こうしてグレチュア天地は、女神マザヴァス率いるチート移転者軍団によって戦禍にさらされていった。



 バレンティア王国上空でナッセとヤマミはそれぞれ得物の先に太陽手裏剣を生成して突き出す。


「いくぞーッ!!!」

「ええ!!」

「三大奥義が一つ『無限なる回転インフィニティ・スピン』ッ!!!! そしてツープラトン奥義ッ!!!」

「サンライト・インフィニティドッキング(メビウス)──ッ!!!」


 二人が放ったメビウスの輪を伴う二つの円が次々と軌道上のチート移転者を散らし、果てに巨大な高速回転球が膨らむ。それは周囲に烈風を吹き散らしながら、轟音と共に大気を震わせていく。


 ギュガガガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!!!!


「グアアアッ!!!」

「ギェーッ!!!」

「グハッ!!!」

「グギャアアアア!!!」


 球状ミキサーに巻き込んだ多くのチート移転者を塵にしていった。

 ヴェレンデア国王、王妃、ガルンシア王子、マーレ姫は二人の息が合った圧倒的戦闘力に感服していた。

 これなら勝てると、希望を見出して口元が綻ぶ。



「ヒヒヒッ!!!」

「我々は死を恐れぬわあああああッ!!!」

「死ね死ね死ね死ねええええッ!!!」

「グレチュア天地の人間どもに滅びをー!!!」


 それでも死も恐れずチート移転者が次々と突っ込んでくる。

 王国中で兵士も傭兵も必死に奮戦して、大規模な戦争に陥っていた。

 ゲマル率いる神官勢が白魔法で防御や回復をまんべんなく繰り出しているので、被害はかなり抑えられていた。


「くっ、ホワイデー王国の魔貴族による大侵攻とは比べもんにならないわよー!」


 リョーコは斧を振るって、次々くるチート移転者をバッサバッサ切り伏せていった。

 あの時の魔貴族なんかよりも数十倍もの大軍団なのだ。


「させないからねぇ!!! 中位階梯黒魔法『混沌魔光砲(カオスブラスト)』!!!」


 輪郭を青く染める漆黒の光線が斜め上と放たれ、チート移転者を消し飛ばしつつ無限樹を貫通した。

 すると無限樹はあちこちから爆発を吹いて、ゆっくりと撃沈されていった。


「この最強の七つの魔王混沌王(カオスロード)アリエルがいる限り、この国は落とさせないわよぉ!!!」


 金髪ロングで露出度の高い衣服の悪女。偶像化(アイドラ)のように背後に巨大な漆黒のモミジみたいな霊体が具現化されていた。

 青い輪郭で覆う黒いモミジは三つの白い目がギラついていている。

 設定上は魔族であるアリエルの本体とも言われている。


「上位階梯黒魔法『混沌魔導波(カオスウェーブ)』!!!」


 群がって殺到してくるチート移転者に、漆黒の波動を扇状に撒き散らして粉々に吹き飛ばしていく。

 最強の七つの魔王は伊達じゃない。

 ヤマミは目を細める。


「元の世界にもアリエルがいるけど、あちらとは全くキャラ違うわね……」



 それでもオーラを纏ってチート移転者は大量で攻め立てていく。


「させないよ!!!」


 無数の光弾がばら撒かれて、次々と爆散していった。生き残ったチート移転者は「何者だ!?」と見上げる。

 仏頂面で空に浮いている橙色のロングヘアーで身軽な衣服の女。

 右手には七又に枝分かれする剣。左手には糸のない弓。


「あたいは七つの魔王が一角狂乱火星(フレンジースター)ゴルンレーヌ……!!」


 右手の『七星剣』と左手の『火星弓』にキュインキュイン光子が集まって、巨大な光球に膨らんでいく。

 そんな剣幕にチート移転者どもはおののいていく。

 凄まじい威力が大気の震えで伝わって来る。


「死にな!! 上位階梯黒魔法『火星嵐弾(フレンジーストーム)』!!!!」


 カッと閃光が溢れると、凄まじい量の光弾が四方八方に乱射されて数百人ものチート移転者が撃ち抜かれていく。

 ズガガガガガ……、面白いようにどんどん撃ち落とされていく。


「くそーッ!! 舐めるなあぁ!! チートスキル『大夢禍部(タイムカベ)』で時空停止の壁を張ってやる!! いかなる攻撃も物理事象を止められて無効化されるのだーッ!!!」


 とっさにチート移転者が防御系のチートを発動するも、あっさり貫かれて「ぐああああ!!!」と蜂の巣にされて爆死した。

 どんなチートですら七つの魔王を相手に歯が立たないようだ。


 ズガガガガガガガガガガガガガガ……ッ!!!!


 ゴルンレーヌは飛び回りながら乱射を繰り返して獅子奮迅と駆逐していった。



「はっはっは。精神世界由来の光弾ですからねぇ。並の防御スキルじゃあ防げないですよ。まぁ単純破壊力も高いですが」


 のんきに浮いているティメーアにチート移転者が殺到してくる。


「こっちも仕事しないとね。上位階梯黒魔法『天空王魔槍(グナングル)』!!!」


 足元の虚空から白い槍が抜け出てくる。太く長い槍で振り回すには大きすぎる。

 しかし勝手に旋回してビュンビュン飛び回って、周囲のチート移転者をことごとく粉砕していった。

 ライティアスの“三千世界”のように自在に操って範囲内の敵を攻撃できる武器だった。


「この!! 何なんだァ!!?」

「喰らえ!!! チートスキル『武壊負喰(ブカイフショク)』でいかなる武器も破壊して喰らってやる!!! これできさまの武器は俺が使ってやろう!!!」


 口から蜘蛛の糸を吐き出してグナングルを絡め取る。しかしあっさり破られて、チート移転者は「何ッ!?」と見開く。

 そのままグナングルが飛んできて胴を貫かれ、ボッと大穴があいた。


「なん……で!!?」

「はっはっは。だって私()()()()なんですよね。武器にしてるだけで、武器じゃないんですから」

「そ……んな…………!! ガハアッ!!!」


 盛大に吐血して、そのまま白目で落ちていって絶命してしまう。

 飛び回るグナングルは更に大きな光球を放って、大爆発を起こしてチート移転者を巻き込んでいった。


 ドッガアアアァァンッ!!!!


「な、なんだ!!?」

「こいつ光球を撃てるのか!!?」

「ファン○ルかよ!!?」

「自分なんで、あっちも中位階梯黒魔法『天空閃光玉(ヘヴンウィプサ)』放てるんだよね」

「よっぽどそっちがチートじゃねぇかああああ!!!?」


 ティメーアとグナングルはダッグコンビのように縦横無尽に駆け回って光弾を放ったり切り裂いたりして、チート移転者を無双していった。

 アリエルとティメーアとゴルンレーヌは圧倒的戦力でチート移転者を王国に寄せ付けない。


「これが……七つの魔王!! 味方になってるのが信じられねぇ!!」


 誰もが三人の七つの魔王が暴れ回っているのを見て、その強さに驚く。

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