十話 ステータス
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柊 秀斗 (0)
レベル1
種族:始祖炎鳥
HP:1043/1043
MP:2519/2519
攻撃力:360
防御力:230
魔法攻撃力:800
魔法防御力:560
俊 敏:430
器 用:370
精神力:780
特殊スキル:再生の炎、書庫、言語理解、アイテムボックス、鑑定
スキル:炎魔法
称号:魔物転生者、異世界人
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にしても身体強化はすごいな。土って意外と重いはずだけど大して疲れずにある程度の土を元に戻せた。まだ飛び散ったままの土はあるけど、完全に戻すのは無理だし、しょうがないということで放っておくけど...。まじ、すんませんでした。けどこの作業をしていて気づけたが、魔法を打つ前に比べて身体強化の倍率が下がっている。たぶん今大半の魔力を使って魔法を打ったからだろうけど。
だが、それにしても先ほどのファイヤーボールはすごかったな。初めての魔法だったがめちゃくちゃな威力が出ていた。因みに今残っている魔力はステータスを確認したらMP:309/2519になってた。ほかのステータスに変わりはない。となると使用した魔力はだいたい10%ってところだから、あの一発にたくさん込めすぎてしまったみたいだ。このままだと一発しか打てないロマン砲になってしまうから加減とかできるようにならないといけない。それに今ので魔法の感覚というかコツを覚えることができたからいろいろ試してみたい。
まだ、初めての魔法に心は浮ついているが、とりあえず飯にしよう。いろいろなことをやっていてあまり時間がたっていないように思えるが、もう日は高いし、お腹が何か食べたいと主張している。
ここに来てからずっと食べている木の実を取りに空を飛ぶが、魔力に強化されたからだは今まで以上に力強く、飛ぶことができる。筋肉が強化されても体重は変わらないのだ。筋トレしたのとはわけが違う。通常筋トレを行うと筋肉が強くなるのと比例して体重が増えるのは当たり前だが、これが起きない上に一瞬にして筋力が上がると、めちゃめちゃに筋力が上がった実感がある。まあ、とにかくすごい。
飛ぶだけでも違いが分かったが身体強化の影響はそれだけでなく、木の実を取ろうとして足で握ったとき木の実に足の爪がめり込んでしまった。メリッと音を立てて爪が食い込んだのが分かったときにはさすがにビビった。俺はまだまだ身体強化を甘く見ていたらしい。なぜなら、これでも身体強化の倍率は下がっているのだ。強化倍率が今保有している魔力量と比例関係にあるなら最大時は今の十倍近くの力が出ることになる。その時はこの木の実なんて軽く握りつぶせてしまうだろう。
そんなやばいことが判明したが、いいことはあってもそうそう悪いことはないだろうと考えてさっさとお腹を満たすことにした。相変わらずおいしい。
木の実を食べながら考えてみる。ほかにやっておきたいことって何だろう。ステータスの数字に関しては考えないとして、そこら辺の項目は考えてもどうせわからないことが証明された。あとは、スキルに関してと称号だが、称号もどうしようもない部類のものだろう。ただもしわかるとすればスキルの「鑑定」に期待できるかもしれない。定番だしね。とりあえず称号に関しては付属効果があるのかないのかだけでも知りたいところだ。
ということで今度は木の上で体の中の魔力を循環させることを意識しながらいろいろやってみようと思う。なんで、魔力を循環させながらかと言うとなんかそのほうがよさそうだからである。テンプレの一つでもあるしね。
最初に試したいのはやっぱ「鑑定」かな。因みにお気づきだと思うが俺は転生系だとほぼ必須だといわれる三大チートの「鑑定」「アイテムボックス」「言語理解」の三つすべてを持っている。これはひと安心できる。テンプレだと使い方は見たいものを意識して心の中で「鑑定」と意識する、だと思う。ただ、目に魔力を集める必要性があるものもある。
せっかくだから今止まっている木で試してみるとしよう。
よし。「鑑定」
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王緑樹(S)
→その圧倒的な大きさはまるで木の王様のようだといわれることからこの名が付いた。見た目にそぐわずとても硬いが、同時にしなやかさも兼ね備えている。素材としては最高級だが、育つのに大量の魔力と場所が必要なためほとんど見ることはできない。
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(S)がどれくらいすごいのかわからないけど、最高級ってことはすごいはずだ。いっぱいあるけど。
まあ、いいや。とりあえず目に魔力集めて何か変わるか調べてみよう。
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王緑樹(S)
→その圧倒的な大きさはまるで木の王様のようだといわれることからこの名が付いた。見た目にそぐわずとても硬いが、同時にしなやかさも兼ね備えている。素材としては最高級だが、育つのに大量の魔力と場所が必要なためほとんど見ることはできない。
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何も変わってないな。となるとスキルは魔力を使ったりはしないし魔力で効果を上げることもできないのかな。ステータスを見てみると魔力は...MP:326/2519になってる。......なんか増えてんな。別に増えるようなことはしてないと思うし、自然回復によるものだと考えたほうが自然か。先にしっかり確認しておけばよかったな。
とにかくスキル発動によって魔力は使用されないということだな。だからと言って使い放題とは限らないけどもそれは置いておこう。
次に「鑑定」ってステータスも見れるのかどうか、だな。より正確にはステータスの値や種族などの項目について詳しく知りたいと思ったら詳しく出てくるのかということ。これができるならさっきの時間は本当に無駄になってしまうのだが。
まずは一つ目「HP」
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HP
→現在の体力値/最大体力値 体力値とはそのまま体力の量を示すものであり体力値が減少し0になると死亡する。最大値は体の年齢、構造(身体能力、頑丈さ、など)を元に算出したものであり、病気やケガなどの際には現在体力値が減る。
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...無駄だったということが証明されました。まあ、最初に失敗することで調子に乗ることを防げたと考えればちゃんと意味はあった。だからそういうことだ。そう、意味はあったんだ。
うおっほん。気を取り直して、そのほかの鑑定結果も見ていこう。
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MP
→現在の魔力値/最大魔力値 魔力値とはそのまま魔力の量を示すものであり魔力値が減少し0になると魔法が使えなくなる。最大値は体内に保有することができる最大の値を示したものである。
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攻撃力
→物理でどれほどの威力の攻撃ができるか。ほとんど鍛えていない戦い方を知らない成人男性の平均を200としている。
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防御力
→物理攻撃に対してどれほどの耐性があるか。単純な頑丈さだけでなく受け流しや避けるなどの技術も考慮している。ほとんど鍛えていない戦い方を知らない成人男性の平均を200としている。
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魔法攻撃力
→魔法でどれほどの攻撃ができるか。高いほど同じ魔力量で魔法を打っても威力に違いが出る。ほとんど鍛えていない戦い方を知らない成人男性の平均を200としている。
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魔法防御力
→魔法攻撃に対してどれほどの耐性があるか。魔法防御力の高い人に魔法攻撃力の低い人が魔法を放った時、その差が広いほどダメージが通らなくなる。ほとんど鍛えていない戦い方を知らない成人男性の平均を200としている。
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俊敏
→走る速さだけでなく跳躍力や瞬間的な急停止・方向転換など、どれほど軽く動けるか。ほとんど鍛えていない戦い方を知らない成人男性の平均を200としている。
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器用
→生産技術や体の動かし方など、どれほど細かく狙った動きができるか。ほとんど鍛えていない戦い方を知らない成人男性の平均を200としている。
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精神力
→精神的苦痛に耐える力、感情を表情に出さない技術、我慢強さ、などをまとめた心の強さ。ほとんど鍛えていない戦い方を知らない成人男性の平均を200としている。
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特殊スキル
→通常スキルよりも取得条件が難しいスキル、種族スキル、上位スキル、ユニークスキル、オリジナルスキル、などの特殊な条件のあるスキル群。
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スキル
→繰り返し練習することで誰でも取得できるもの。個人によって取得スピードは変わる。取得によって熟練度と限界が上がる。
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称号
→特殊条件を満たすことで与えられる。付属効果のあるものはない。
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おお、しっかり出てきたな。だが、絶妙にわかりにくいのはなんでだろう。いくつか気になることが書いてなかったりするし、知りたいことすべてが分かるわけじゃないのかな。
にしても、成人男性で200か。となると、一番低い防御力でも成人男性くらいということで、魔法攻撃力の方に至っては四倍ってことになる。これは結構すごいのではないだろうか。レベルの上昇によって上がるのならこれからもっと上がっていくということだから、まだ一レベルなのにこれだけあるのはめっちゃいいと思う。おっと、つい忘れていたが、「レベル」も鑑定しとかないとな。
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レベル
→魂の器の段階をあらわす。魂のレベルが上がることで肉体、精神体が効率化され成長限界が上昇する。付随してステータスも上昇する。
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おお!これはゲームであるようなレベルそのものじゃないか。レベルが上がればステータスも上がるし、成長限界が上昇するということは実質レベルを上げ続ければどこまでも強くなれるということじゃないだろうか。無限レベルアップが可能というわけだ。経験値は稼がないといけないけど。
これでステータスの項目については分かったし、次は種族の始祖炎鳥とスキルと照合についてみて見ようかと思う。