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世界の秘密と回復魔術 ~禁じられたその名~



 この日――。

 死を迎える者たちの部屋に奇跡が降臨した。

 外の世界から顕現した異神、大魔帝ケトスによる慈悲が与えられていたのである。


 ……。

 まあ、私の事なんですけどね!


 そんなわけで! 素敵ニャンコな私、救世主ケトスの奇跡による治療は続行中。

 護衛の女傑さんたちをお手伝いさんとし。

 えっさほいさの、どっこいせ!


 いつもならモフ毛を輝かせていたのだが、現在は人型神父モードである。

 両足を欠損していた大柄の戦士の前。

 聖書を翳した私は、治療を再開――。


 光が、部屋に満ちる。


『私は癒す。私は詠唱する。私は祈る。私は囁く。私は念じる。私は――』


 詠唱に導かれ、力が発動していた。

 既にこれで五人目の治療のせいか、周囲には人が集まりつつあった。

 その表情は奇跡を目の当たりにする民、そのもの。


 皆、私の神の御手に釘付け。

 息をのんで見守っているのだ。


 魔猫モードならドヤる場面なのだが、本当にもう死にそうな人ばかりなのでギャグはなし。

 突然現れた謎の美壮年神父がもたらす奇跡。

 人々を救っている場面は、最高にドヤれそうなんだけどね……。


「う……っぐ。ぁぁ……っ」


 呻き声が部屋に広がる。

 欠損していた両足が再生していく影響で、神経に違和感が走っているのだろう。

 私は再生されていく脚に手を乗せて――。


 魔猫としての能力を発動する。


『安心したまえ、青年よ。これは君の本来の足。すぐにそう認識させてあげるさ――黒猫幻術:《アンチ・ファントムペイン》』


 大魔帝による幻術が、負傷者の精神を洗脳していく。

 洗脳と言っても悪い洗脳ではない。

 長い間失っていた足が戻ったことによる脳の混乱を、幻術と洗脳によりあるべき姿に戻っただけと認識させているのだ。


 両足を再生させた大柄な男が、薄らと瞳を開き始める。

 もはや剃る必要のなくなっていた無精ひげと、カサカサの唇が動き出す。


「貴公はいったい……っ、ここは……ワタシは、なぜ、ここに……ッ」

『おや、目覚めたようだね』


 その瞳に輝きが戻ったことを確認し――。

 私は周囲に目をやった。


『すまない、誰か動けるものは彼の介助を頼むよ。すでに傷は完治しているが混乱している、私は他のモノの治療に移らなくてはならないからね――事情を説明してあげておくれ』

「はい、今すぐに」


 私の言葉に衛生兵が頷く。

 こんな奇跡を目の当たりにしたのに、衛生兵の皆は冷静だった。

 よく訓練されている兵士の顔だ。


『いい返事だ。君たちとの挨拶も後でするよ、とりあえずここにいる人たちを治すことを優先する。いいね?』


 告げる私に彼らはすでに動いていた。

 返事の代わりに行動で示している。

 うん、悪くない。


 次の怪我人を。

 また次の怪我人を。

 救世主としての役目を果たすべく、私は癒し続ける――。


 しばらくの後。


 廊下が騒がしくなっていた。

 野次馬たちを掻き分け入ってきたのは、白い肌に黄金の装飾を乗せる貴婦人。

 女王陛下、カトリーヌ様である。


 かまわず私は魔力を操作――。

 赤い魔力が天を衝く。

 回復の魔術を発動させるために、必要な門を叩いているのだ。


「こ、これはいったい!」

『やあ、少し君の部下たちを無断で借りているよ。非礼はあとで詫びよう』


 騒ぎを聞きつけ飛んでやってきたようだが。

 ああ、どうやら私が私だと気づいていないようだ。

 そりゃあまあスマートで麗しい黒猫が、こんな美しい美丈夫に変化したとは思っていないか。


「貴様、ここは我が部下たちの……っ」

『分かっているよ、カトリーヌ様――。声で分からないかな? 私だよ、私。君が呼んだ救世主、大魔帝ケトスさ』


 告げる私に頷くのは、さきほどの護衛女傑。

 女傑は信頼されてる部下なのだろう。

 女王に跪き、けれどはっきりとした口調で進言する。


「陛下――この御仁はケトス殿で間違いありません」

『というわけさ――君との約束通りサービスで救世主中だよ』


 髪の隙間から、ネコの時と同じ赤い色の瞳を覗かせてやる。

 その赤色が彼女の意識の中で一致したのだろう。

 女王はしゃらんと黄金の装飾を揺らし、まともに顔色を変えていた。


「あのデ……! いや、あの黒猫がこんな端正な顔立ちの御仁に……。にわかには信じられんが……それはまことか?」

「キーツ家の名にかけて――それに、あちらをご覧ください」


 キーツ家ってのは護衛女傑さんの家のことかな。

 ともあれ促された女王陛下の視線の先には、再会を喜ぶ涙と声。

 もはや余命幾ばくもなかったモノたちが、元気になっている姿が見えているはず。


 この世界での回復魔術実験……!

 じゃなかった。

 緊急回復は成功しているということだ。


 女王は事実を受けとめようとしているのだろう。

 目線を斜めに落とし考え、しばし考えたのちに結論を出したのだろう。

 戻した視線で私を直視し、すぅっと頭を下げた。


「感謝する、救世主ケトス殿。この礼も必ずすると約束しよう。しかし、その……聞かせてはくれぬか? それはあの幻とされた回復魔術なのかえ?」

『ああ、その幻の回復魔術さ。まあ、奇跡に分類される力だけど……結局は同じだから魔術でいいよ』


 次の実験相手をキョロキョロと探す私の横。

 女王陛下はトテトテトテとついてきて。


「それでは困るのじゃ。回復魔術なのじゃぞ! 回復魔術! ちゃんと理論を聞かせてはくれぬか!?」


 うわぁ、なんか興奮しちゃってるな。

 まあ、もう今日中に死ぬって感じの人は治した後だから、別にいいが。

 ついて回ってくる女王陛下に、私は眉を下げる。


『内緒にしているわけじゃないから、別にいいけど……、魔術師じゃない君にいってもちゃんと理解できるのか――ちょっと怪しいかもしれないね。それに魔術とは世界のルールを覗く行為でもある。下手すると発狂しちゃったりする人もいるんだけど……平気かな?』

わらわは記憶力に長けておるからな。後で宮廷魔術師に伝える。それに、これでも多少ならば魔術の心得がある。ほれ、救世主降臨の儀式をしていたであろう? それが何よりの証拠じゃ!」


 ほれほれ!

 と、言葉を待つ女王陛下――。

 めっちゃ目を輝かせてるし、そういう知識に貪欲なタイプか。


 そんな彼女をジト目で見る私に、周囲の部下たちが首を横に振ってみせる。


 聞くまで付きまとうぞ、そういう意味だろう。

 仕方ないので私は他人に説明するべく、理論を整理する。


『私も細部まで研究したわけじゃない。まだ実験段階の技術だ。間違っている可能性も大いにある。もし再現しようとして事故が起こっても責任はとれない。それでも良かったら説明するけれど、かまわないかい?』

「構わぬ! 構わぬ! さあ語れ、いますぐ提示せよ! 妾の耳を喜ばせるのじゃ!」


 ああ、この辺の反応……。

 なーんかいかにも、ヒナタくんの夢の世界でーす♪

 って感じがする。


 女王様もヒナタ君の夢世界の住人だしね。

 仕方がない。


『この夢世界での回復魔術の原理は複雑。夢という不可能が可能となる世界であっても、全てが簡単に叶うというわけではない。えーと、この世界が夢世界だっていうのは――』

「分かっておる。世界生物神話であるな、この世界自体が大いなる存在が見ている夢。その中に妾達は住んでいるという説であろう?」


 女王が瞳を輝かせたまま、ドヤっていう。


『ああ、その通りだ。驚いたね、この世界では既にそこまで研究が進んでいるのか』

「だから言うたであろう? 妾の知識はこの砂漠の土地よりも広大。すべての知識が妾のもとにあるべきだと自負しておる。貴殿の心配が無用であると理解できたであろうて」


 なら問題なく語っていいのかな。

 私は、次の被験者の前に立ち――こほん。

 魔王様の意識ともつながる猫目石の魔杖に、幻術をかけて振り向いた。


 魔杖が、くぅくぅと眠りだす。

 本来ならこんなことはしないのだが――今回の理論は、あまり魔王様に聞かせたくない内容だったのだ。

 講師の顔で、私の口は淡々と語りだす。


『回復魔術の基本はドリームランドでの魔術体系――。暗黒神話クトゥルー・魔術マジックを用いた治療なんだよ。クトゥルフ神話……この世界では何と呼ばれているか知らないが、外なる神……異形なる神たちの力を借りた技術となる』


 怪我人の様子を探り、そのまま口が動き出す。


『この世界で回復魔術が発動しない一番の問題は、クトゥルー魔術に回復系統が存在しなかった点にある。回復を司る力を持った神性がいない、もしくは発見できていない。あるいは魔術体系に組み込めていないことにあるんだよ。けれど私は以前の冒険で、その解決策を入手することができた。とある少女の研究論文を引き継いだ形ではあるが――』


 言葉を区切り。

 黒衣の神父状態の私は――聖書を片手に手を翳す。


『まあ見ていてご覧よ。実演してみせよう』


 掌に光が集い始める。

 詠唱をさらに開始した。


 光が私の鼻梁に濃い翳を作る。

 唇が動く。


『我、主の聖名みなを賛美するもの。常世の闇を知るもの。死を知るもの。招かれざる邪魂を絶つ者。重ねて告げる、我は封印されし汝の子の真名を知る者なりや――刻め、覚えよ、我が名を汝の門に通せ。我こそがケトス。大魔帝ケトス!』


 詠唱によって強制的に生み出したのは、この世界の法則とは異なる魔術式。


 理論通り、回復の力が発動する。

 この被験者の負傷は、肺の多くを欠損していた事。

 おそらく毒や魔術によって、肺の一部が炭化しているのだろう。


 なので私は肺の欠損を修復。

 生きた組織へと書き換えていく。


「本当に、みるみると顔色がよくなっておるな……」

『そりゃあ偉大な神たる私の回復魔術だからね。まだ生きているのなら――死んでしまっていないのなら。人間ごときを治すことなど、造作もないさ』


 人間ごとき。

 その言葉が思い出させたのか、周囲は改めて息をのむ。

 私が外からやってきた存在だと認識したようだ。


 魔術理論を知りたがっている女王が私の顔をうかがっている。

 問題ないと判断した私は解説を再開する。


『今、私が力を借りている存在の名は、外なる神ヨグ=ソトース』

「ヨグ……ッ、名前を言ってはいけないとされる神性ではないか!」


 空気が変わりだす。

 まあなんかやっばくて、強い神様だということは皆、知っているのだろう。


 回復魔術の温かい光。

 熱さえ発生している神聖な光を受けた私の顔が、黒く染まっていく。

 あくまでも光の角度の問題だが。


 きっと――今の私は闇を語る、邪悪なる黒神父に見えているだろう。


 光を翳す手とは裏腹。

 闇の中で唇が動く。


『そう、あの神性さ。ああ、君たちがみだりに名を告げてはいけないよ。力を引き出す源があの神な理由も――当然決まっている。この世界で生命治療の力を発生させるのなら。回復を司る聖霊の力と類似性を持つあの神が最適なのさ』


 ここからは話がややこしくなるのだが……。


 ざわめきが起こる。

 いつの間にか集まっていた宮廷の魔術師たちだろう。

 老婆の姿の魔術師が頬に玉の汗を浮かべ、ごくり。


「外なる神の一柱、闇の霧より産まれし者……なぜ、あの神性が回復の力を?」

『ヨグ=ソトースは魔皇アザトースの腹心。要するに一番強くてえらい存在の部下だっていう事は知っているね?』


 まだ話についてきているのだろう。

 女王陛下が言う。


「無論じゃ。なれど、かの副王は時間や次元を司る霧のような存在だと伝わっておる。その正否は知らぬが、回復の魔術を引き出せた事例など、聞いたこともないぞ」

『暗黒神話における最大の神性存在。アザトース。その副官にして、全にして一たる存在。その正体には諸説ある。その中に一つ、とても冒涜的な説が存在するのさ。そこが重要なんだよ』


 告げた私はカツリカツリと歩き出し。

 次の被験者の前に立つ。

 聖者ケトスの書をバササササササ。


 やはり光を反射し、逆光となった闇の中で唇が蠢く。


『ヨグ=ソトースこそが、人類……第一世界の民が、父なる神と呼んでいた神性と同一存在ではないかという説だ』

「父なる神?」

『ああ。そうだね――なら少し詳しく語るよ』


 回復の儀式を繰り返しながら、私は語った。

 外の世界の事や、魔術の法則を語ったのだ。

 そして、名前を言ってはいけないその神のことを。


 かつての第一世界。

 まだ私がネコへと転生する前――魔術のない世界での話だ。

 私には、あの地で普通の神父教師だったころに信仰していた神がいた。


 その神の名は口にできない。

 今もその名を、私は封じている状態にあるからだ。

 おそらく、魔王陛下とも関係する名を持つ神だからでもある。


 魔王様とその方の名は、まったく同じなのだ。


 魔王様の聖名は、兄のレイヴァン神ですら口にできない状態になっている。

 この世界から隔絶された場所に封印されているのだ。

 そのおかげで、魔王様は楽園にいたころのような自動狂信者、量産装置状態から解放されているのだが――。


 ともあれ。

 魔王様と同じ名をもつ、かの神は救世主ともいわれていた。

 その名をいま表現しようとすると、こうなる。


 ■■■□□□□。


 ――と、封印された状態なので意味がわからないだろう。

 

 だが、あの方の名前自体は、今回の件には直接関係していない。

 大事なのは、かの神を生み出した父のこと。

 ようするに第一世界で最も信仰されていた神を生んだ神こそが、ヨグ=ソトースその人だという説が存在するのである。


 私はそこに回復魔術の突破口を見出し、理論を構築した。

 父たるヨグ=ソトースを通し、子たる救世主と呼ばれた者。

 魔王様と同じ名を持つ神の力を、この世界で発動させることに成功したのだ。


 むろん、ヨグ=ソトースが父たる神であるという説は、あくまでも創作の世界での話。

 夢世界で語られる虚構だろう。

 暗黒神話クトゥルーという物語を作る際に使われた一つの刺激的なエッセンスだと思われる。


 私も事実は違うだろうと確信している――。


 けれどここはドリームランド。

 その虚構すらも真実とする力がある。

 だから私は――力を引き出し、微笑する。


 類似性が無理やりに作り出せるのなら――。

 あとは私の得意分野。

 魔術はこじつけと裏技と、曲解が大切。


 この世界でも回復の魔術式が発動できるように、わざと誤った式を構築。

 世界を騙し。

 本当に存在する魔術式、すなわち物理現象として誤認させればいいだけの話。


 それが先ほどの話とつながる。

 ようするにヨグソトースを通し、魔王様を介した魔術式を無理やりに発動させているのだ。


 光と闇の中でくっきりと浮かぶ私の唇が、呪文を刻む。


『今一度繰り返す。我はケトス。大魔帝ケトス。生まれ変われし汝の子■■■・□□□□。かのモノの生まれ変わりに仕えし魔猫の王。さあ、全にして一たるモノ。救世主を産み落とした神よ。我が前に横たわる者たちに祝福を――奇跡の御手を今ここに――』


 私は浮かべた聖書に手を翳し。

 祈り――詠唱した。

 ヨグ=ソトースという門を介し、魔王様の魔術式が世界に反映され。


 《慈悲たる肉球のハレルニャ》が発動した!


 きいぃぃぃぃっぃぃぃいん!


 部屋一面に広がったのは、光の柱。

 回復の波動である。

 祝福で満たされていく。


 そのまま光は拡大し――主の加護と祈りが、砂漠の民の国ムーカイアを包み込む。


 この奇跡名は、先ほども刻んだが。

 《慈悲たる肉球のハレルニャ》。

 魔王様の力を使った奇跡であり、効果は単純。


 国単位の規模で発動する、超極大広範囲の回復魔術である。


 ネコちゃん(ニャ!)

 である私を。

 褒めたたえよ(ハレル)


 合わせてハレルニャ!


 そう宣言しながら傷をいやす、私のオリジナル魔術でもあるのだ!

 ででーん!

 いつもの黒猫モードならドヤっているが、ここはあくまでも穏やかに。


 これにて魔術の講師と再現は終了。


 凛とたたずみ奇跡を行使する私。

 とっても麗しいね?

 薄らと瞳を開けた私は、皆を振り返る。


『と、こんな感じで――ヨグ=ソトースこそが主の父であるとこの世界に誤認させることで、魔術式を構築。本来ならこの世界ではありえない神聖な力を強制再現。救世主の力。すなわち、回復の奇跡を無理やりに発現させているってわけさ。理屈としてはこうなんだけど、たぶん君たちでは外の世界にいる父たる神、ヤハ……って、あちゃぁ……やっぱりみんな正気度を消失させちゃったか』


 いつからみんな気絶していたのか知らないが、全員倒れこんでいた。

 まあ、今のハレルニャで回復するから問題ないが。

 世界の核心に触れるようなことを聞いたせいで、軽い精神ダメージを受けているのだ。


 それでも女王だけは何とか立ち上がり。


「な、なるほど……妾には理解ができたぞ」

『どう理解したんだい?』

「理解できぬことを理解したのじゃ!」


 うん、正しい判断だと思う。


 魔王様の聖名については複雑で、まだ実はいろいろとあったりするのだが……。

 私が結論付けた魔王様の名と正体を、封印せずにだしちゃうと問題が発生する。

 特に、父たる神のヤなんちゃらの名前とかを出したら。


 なーんか記録クリスタルが強制停止されそうな気もするし……。

 ……。

 これ、説明するのむずかしいね?


『まあ、君達でも訓練すれば回復魔術が使えるかもしれない。そう思ってくれればいいよ』


 私は説明を終えて、聖書をポンと掌の中で畳む。

 回復は成功。

 助けられる人は助けたし、この国すべての生き物に回復の奇跡を行使した。


 他の場所にいる怪我人も、無事に癒されていることだろう。

 けれど、問題が一つ。

 私は本来なら、ここで死ぬはずだった者達が出される道だった、裏通路に目をやった。


 宮殿の外には広い砂漠が広がっている。

 そこが問題なのだ。

 遮るものがなにもないのなら、おそらく感知されているのは確実か。


 たぶん、あんな大規模な回復の光柱を使ったら。

 ここを見張っている敵さんとやらが気づいて、なにか行動をしてくるだろうなあ……と。

 そう思っているのである。


 まだここは離れられないし。

 とりあえず、ヒナタくんをこっちに呼んでみるしかないかな。

 合流しときたいしね。



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 魔王さまの名前ってもしかしてイェスキリスト?
[気になる点] え!もしかして魔王様はあの弟子に裏切られた半神と同じ存在何ですか?いや、違う可能性もあるか
[一言] ちょいちょいちょいちょい 洗脳って後でニャンコ化フラグですやん!! 誤魔化しのためとはいえアウトやで! やらかし神ケトス様やで、絶対洗脳でやらかしやでコレ……
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