95 夏祭り2
「つまり、東雲はソウルというスキルを持っている…
そう言う事だよな?」
「その通りです。」
「そのさ、ソウルって一体どんなスキルな訳?」
「私にも全貌は分かりませんが…
おそらく、ダイバーを殺す事によってソウルと呼ばれるエネルギーを貯めて、そのエネルギーによってモンスターやダンジョンを変化させる力の事です。」
「そんな…
じゃ、じゃあ、覚醒体や覚醒融合体は奴らが作り出していて…!?」
「そうなりますね。」
ゾードはレモン水を飲むとそう答えた。
「エネルギーを貯めて…
モンスターを変化させて…
ダンジョンも変化させて…
結局奴らは何が目的なんだ?
ほら、最終目的、みたいなの?」
「おそらく、この惑星を滅ぼす事、でしょうね。」
「はぁ…
そんな事して奴らに一体どんなメリットが…?」
「それは…
まだ、言えません。
すいません。」
ゾードお得意のセリフが出た。
俺は諦めて、付けそうめんを啜った。
俺たちは夏祭りを堪能して、帰路についた。
そして、俺はひっさしぶりに異世界ネットショップを開いた。
〜ヨロズ売り場〜
☆ダンジョンバイク…7億円
MPを消費してダンジョン内をスイスイ走るバイク。
これさえあれば、ダンジョン内の移動が楽だ!
☆マドンナバブルガン…20億円
敵の動きを封じ込めるバブルが出る銃。
覚醒体や覚醒融合体にも対応可能。
☆スキルフルーツ…200億円
スキルが増えるすごいフルーツ!
値段は相場で変動するよ!
☆神託の鏡…1兆円
…………。
とあった。
相変わらず神託の鏡は超高えな。
マドンナバブルガンでも買っとくか。
俺はマドンナバブルガンを2つ買って、ミアとサニーに渡した。
そうこうしていると、ミアが夕食の準備をし始めた。
今日の夕食はなんだろう?
今日は、唐揚げと、ちくわの磯辺揚げ、ゴーヤチャンプル、サラダ、春雨スープだった。
唐揚げはジューシーで肉汁が口の中で溢れ出てめちゃくちゃ美味しかったし、ちくわの磯辺揚げは鉄板だ。
磯の香りとちくわの風味が絶妙にマッチして口の中にふわりと広がった。
ゴーヤチャンプルは苦味が最高だ。
ビールが進む。
「さてと、明日からDランクのダンジョンだ。
モンスターも強くなっているから、みんな頼んだぞ!」
「はい!」
ミア。
「おっけぇ。」
ジョーカー。
「にゃ!」
サニー。
「まぁ、頑張りましょう。」
ゾード。
こうして、トランプでババ抜きをやって夜は更けていくのだった。
俺は4回連続でババ抜きに負けるという凄まじい記録を出したのだった。
チャンチャン!




