88 大バズり
仙道さん達ナンバーズが到着したのは、俺たちよろず♾️がリザードマンを倒したちょうど3分後くらいだった。
「月野!
よくやってくれた!」
仙道さんはそう労ってくれた。
「しかし、なぜこんな街中に覚醒体が現れたのでしょうか…?」
俺が言うと、仙道さんは少し悩んだような表情でこう答えた。
「それについては、COCO基地にて、ナンバーズ会議を開いて話し合いたいと思っている。
とりあえず、今はこのリザードマンの覚醒体を回収する事に専念するさ。
君たちは帰って良いぞ。
本当にご苦労だったな。
おい、COCOメンバーはリザードマンの覚醒体をトラックに積み込むのを手伝ってくれ!」
そんな訳で、リザードマンの覚醒体の討伐は終わった。
死者は一般人に4人出たとの事で、何とも後味の悪い事件だったが、終わったのだ。
俺たちが帰り、その日はそのまま休む事にすると、ニュースや番組で俺たちが戦っている姿が繰り返し流されていた。
街の人たちからは感謝の声が上がっていた。
俺達の動画サイトも大バズりして、登録者は一気に50万人を突破した。
マロニー「サニーちゃんかわゆす!」
ガミー「ゾード様、痺れます!」
777「俺古参だけど、月野強くなったなぁ。」
田中「まじそれな。」
クッパ「あれ?風助ちゃん達が居ない?」
ななみ「街中で従魔出せんでしょ。」
などなど、コメントもたくさん来ていた。
「はぁー、それにしても災難だったなぁ。」
「しかし、一体どうして覚醒体が街に出たのか…?
いえ、確かに覚醒体は出口に向かって移動する性質があります。
しかし、今のところダンジョンの出口から出るのは無理でしょうし…」
ゾードは首を捻る。
「まぁ、明日COCOナンバーズの会議があるらしいからさぁ。
そこで何か分かるんじゃね?
あんまり考えたって無理だよ。」
そうしていると、ミアが夕飯ですよ!と呼びにきた。
その日のメニューは、鯛のお茶漬け、豚肉の生姜焼き、えのきの唐揚げ、サラダだった。
鯛のお茶漬けは鯛が新鮮でプリプリしてて出汁とよく合い、とても美味しかったし、えのきはからっとあがっていて味付けも効いていてこれまたうまかった。
夕飯をにぎやかに堪能した俺たちは酒を片手に人生ゲームをした。
ミアの一人勝ちとなり、俺は貧民に、ゾードなど借金大王になっていた。
「ゾードださっ!」
「何ですって!?
戦いは半人前のくせに!」
「今は戦いは関係無いだろー!」
そんなこんなで楽しい夜は更けていくのだった。
みんな、俺はそろそろ寝るわ、おやすみー!




