83 ナンバーズ会議2
その日はCOCO基地でのナンバーズ会議があった。
COCOミーティングルームに降りて行くと、ほぼみんな揃っていた。
「よく来てくれた。
さて、いくつか情報を共有しておきたい事がある。
1つ目は覚醒融合体0101ヨッドの討伐についてだ。
これは、ダルメアのボスの覚醒融合体だと考えられる。
つまり、ゾンビとグールの融合体という事になるな。
まぁ、考えただけでもゾッとする組み合わせだが、我々はこれを倒さなければならない。
そこで、この討伐をヨロズ♾️に託そうと思っている。
ヨロズ♾️には、ゾード君も居るし、サニーという超強力な仲間も加わっている。
覚醒融合体討伐チームとしては十分なはずだ。
どうだ?
月野?」
「…分かりました。
俺たちで退治します。」
「そうか、助かるよ。
では、2点目の話に移ろう。
2点目は大和ダンジョン委員会の動向についてだ。
どうも、彼らは覚醒体の支配実験を進めているらしい。」
「覚醒体の支配実験…?
それ、本当なの?」
ルナティさんだ。
「あぁ、まず間違え無いだろう。
大和ダンジョン委員会には、こちらのスパイが何名か潜入しているが、公認ダイバーには覚醒体の生け捕りが命令されているらしい。
大和ダンジョン委員会の目的が何にのか?それはまだはっきりとは分からない。
だが、もしも実験が成功すれば…
恐ろしい事になるだろう。
俺たちは来たる日の為にレベルを上げておくしか無いのか…
それとも…」
仙道さんはそこで言葉を切った。
「とにかく3点目に移る。
華魔鬼凛の副リーダー東雲の能力についてだが、どうやらこう呼ばれているらしい。
ソウルとな。」
「ソウル…?
一体どんな能力なのかしら?」
佐田さんが呟くようにそう言った。
「それは、はっきり言って分からない。
ただ、相当に強力な能力なのは間違い無いだろう。
華魔鬼凛とは大和ダンジョン委員会同様いずれぶつかるだろうが、今の時点では正直勝利確率は薄い。
奴らと会ったらとにかく逃げろ。
今奴らの転移術に反応して、位置を割り出すシステムを考案中だ。
もうしばらくは警戒しろ、としか言えない。
すまんな。
COCOダイバー局でもある程度の情報共有はするつもりだが、大和ダンジョン委員会の実験の下りと、ソウルの下りは伏せておいてくれ。
話というのは以上だ。
それじゃ、ヨロズ♾️はヨッドの討伐をよろしく頼む。
期待している。」
そうして、何度目かになるナンバーズ会議は終わった。
俺たちはそれぞれの思いを馳せながら、屋敷に帰って行った。




