75 討伐終わって…
「サイコロ、サイコウ!
出た目は…
8!
マジカルロッド!」
ジョーカーはマジカルロッドなるものを頭上で三回転させると、斜め右上から棒をしならせて覚醒体ジャックを引っ叩いた。
ジャックは背後の壁に吹き飛ばされる。
「凍氷剣!MAX!」
ルナティさんが壁を走りながら、覚醒体ジャックに斬りつけた。
『ガ…ゴ…ゴ…!』
これが致命症となり、覚醒体ジャックは倒れて行った。
「やったね★」
「さすがね、ジョーカー!」
「ちっ、俺の出番無かったじゃん!」
などと、ジョーカー、ルナティさん、桜波が言ってるのを聞きながら、俺もその場を去ろうとすると…
『ガ…ガガ…
クヤシイ…ヨ…』
と、覚醒体ジャックから声が聞こえた。
「な、なぁ?
今覚醒体ジャックが喋らなかったか!?」
俺が尋ねると…
「はぁ?
ばぁか。
覚醒体ジャックはロック鳥の覚醒化だぜ?
喋る訳ねーじゃん!」
と桜波に一蹴された。
まぁ、それもそうか…
でも…?
俺は納得いなかい気持ちを抱えたまま、仲間達とCOCO基地に戻った。
「倒したよん♡(^^)」
「あぁ、そうか。
ご苦労だったな。
特に変わったことは無かったか?」
「んー、特に無かったわよね?」
ルナティさんが言う。
「あ、あの…!」
「どうした、月野?」
仙道さんが尋ねた。
「あの、覚醒体が最期に喋ったような気がして…」
「喋る!?
覚醒体がか?
いや、それは無いだろう。
そんな報告は今までだって聞いていないし…」
「そ、そうですか…」
「だからぁ、気のせいだっつったじゃん!
誰かの声と聞き間違えたんだよ。
きっと。」
「まぁ、そんなこともあるさ。
ゆっくり休んでくれ。
覚醒体討伐の報酬は口座に振り込んでおくよ。」
仙道さんは言い、その日は解散となった。
♦︎♦︎♦︎
屋敷に戻ると、ミアは雑貨を作っている。
最近、ネックレスやイヤリングなどを作り、販売するのにハマっているらしい。
ネットフリマでミアという名前で販売中で、結構売れているらしい。
ゾードはクラシックを聞きながらワインを飲んでいる。
「お疲れ様です。
どうでしたか?」
「いやぁ、大変だったけど、まぁな。
犠牲者も出なくて倒せたのは、良かったよ。
まぁ、冥府じゃ無いしね。」
「疲れた(;´д`)」
「そうだ、今日はお寿司を取りませんか!?
みなさんお疲れですし、たまにはパーっと!」
ミアが提案して、その日は寿司パーティーをする事になった。
鯛やマグロなどを腹一杯食べて、合計が2万円の豪華な寿司パーティーは終わったのだった。
よぅし、明日からも頑張るぞ!っと。
しかし…
何が悔しいんだろ…?




