表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ネットショップ!〜ドラゴンも魔剣もポーションも、売って買って、楽すごダンジョン配信〜  作者: ツキノ
Fランク

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/108

51 冥府

「そうよ、ディアなんてやっつけてやろうよ!」


ルナティさんが言う。


「……………。

ゾード、君はどう思う?」


仙道さんは明言を避けてそう言った。


「そうですね…

引き受けるしか無いんじゃないでしょうか?

今大和ダンジョン委員会と敵対するのは、軽率かと思いますね。

覚醒体ディアというのは、つまり()()の事です。」


「めいふ?」


白波さんが尋ねる。


「そうです。

冥府…覚醒体の中で、元ボス、又はそれに準ずるランクの者を指して言います。

まぁ、私の世界の言葉ですが、普通の覚醒体と区別する為にそう言うのですよ。


冥府は普通の覚醒体とは一線を画します。

確か、冥府ディアはグリフォンでしたね?

普通のグリフォンでさえ、強いのですから、それが4倍となると…」


「犠牲者が出る可能性が高いと?」


「大いに…あるでしょう。

全員が無事とはいきませんよ…」


ゾードは端正な顎に手を当ててそう言った。


「それでも…

ここで、引くわけにはいかないわ。」


佐田さんが言う。


「多数決を取ろう。

冥府ディアを倒したい者は?」


ほとんどの公認ダイバー達が手を上げた。


「斉藤くんはなぜ反対なんだ?」


1人手を上げなかったroadの斉藤和也に仙道さんは尋ねた。


「危険すぎます。

確かに俺たちは命を賭ける事も多いです。

しかし…

犠牲者が出るかもしれない前提の戦いには身を置けません。」


「ふむ…

それも一理ある。

だが、大和ダンジョン委員会との契約がある以上は、討伐は義務でもある。

今考えると嫌な契約だがな。」


結局、俺たちは討伐を受ける事にした。


そして、総勢22名での冥府ディア討伐が決定した。


♦︎♦︎♦︎


次の日、討伐は決行された。


俺たちはダンジョン・マリアに向かった。

マリアは灼熱のダンジョンであり、溶岩が冷えてかたまり道となっているが、周囲にはマグマが流れている。

落ちたら一発アウトって奴だ。


吹き抜ける風は全て熱風で、立っているだけで体力を奪っていく。


そんな中、地下8階のボスの間の前にたどり着いた。

流石に公認ダイバーの集団なので、ここまでのリタイア者は居ない。


「みんな…

かける言葉はない。

お互いを、そして、自分を信じて戦うだけだ。

行こう。」


仙道さんが言い、俺たちはボスの間に入った。


中にはグリフォンらしき物体が居た…

グリフォンらしき、というのは、その見た目がかなり覚醒体に近く、グリフォンの原型をかろうじて留めているに過ぎなかったからだ。


奴はギロリとこちらを一瞥すると、黒ずんだ長い鋭利な爪を一閃した。


「避けろぉぉぉぉ!」


仙道さんが横跳びで叫ぶ。


「キャァァァ!」


佐田さんの肩に傷が走った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ