50 全員集合
その日、ヨネさんから電話があった。
メンバー全員で大和ダンジョン委員会に来て欲しいとの事だった。
全員で?
何か重要な事でもあるのだろうか?
俺は、ミア、ジョーカー、ゾードを引き連れて、大和ダンジョン委員会に向かった。
そこには、リンクの7名全員、コノハ+の5名全員、roadの5名全員、ルナティさんらが揃っていた。
なんだなんだぁ!?
公認ダイバーの結集会でもすんのかぁ!?
そして、よろず♾️の俺たち4名が椅子に座った。
「やぁやぁやぁ!
よく集まってくれたのダネ!」
ヨネさんが現れた。
「一体何があるんですか?
こんなに全員を集めるなんて…」
俺は開口一番そう言ってしまう。
みんなの疑問も同じようだ。
「うんうん、今回は特別なんだね!
実はチミ達には、超強力な変異体を討伐してもらおうと思っているんだね!
そこで、全員を集めた、という訳なんダネ!」
「超強力な変異体…ですか?」
仙道さんが慎重に質問した。
「そうなのだね!
その名も、0075ディア!」
「ディア…」
ルナティさんが復唱する。
「どこかで聞いた事があるわね?
確か…
ダンジョン・マリアのボスが変異した個体だったはず…」
コノハ+の副リーダーの佐田さんが言う。
「よく知ってるのダネ!
その通り!
ディアはダンジョン・マリアの元ボス・グリフォンなのだね!
誰も討伐しないまま、超強力な変異体になってしまったのダネ!」
ヨネさんは言う。
「変異体…ディア…
確かに手強そうですね。」
白波さんが言う。
「そうそ!
よろしくなのダネ!
いやぁ、みんなが集まればチョチョイのチョイなのだね!
じゃ、解散なのだね!」
ヨネさんはろくに質問も受け付け無いまま解散を宣言した。
「月野、この後COCOに集まるぞ。
お前らも来てくれ。」
「分かりました。」
俺たちはそれぞれ違った進路で、公認ダイバーの秘密基地COCOに向かった。
「怪しいわよね…?」
ルナティさんがミーティングルームにて口を開いた。
「それよね。
本当にディアは変異体なのかしら?」
佐田さんが言う。
「覚醒体の可能性高い〜!」
来栖さんが言う。
「みんな、静かに。
今回の討伐には何かしらの意味…いや、もっと悪く言えば何かしらの罠があると考えて良いだろう。
恐らく、変異体0075ディアは覚醒体だ。
俺たちは元ボスの覚醒体を相手にしないといけない訳だ。
さて、どうするか、だ。」
仙道さんが言い、みんなを見回した。
「やってやろーぜ。
俺たちにはマドンナもあるしさ。
罠だとしても…
引き下がる訳にはいかねーよ。」
桜波が言った。




