48 ウラウサ
次の日から、また、ダンジョン攻略が始まった。
攻めるのは、ダンジョン・カチュア。
今回は初参戦のウラウサを連れていく事にした。
ウラウサは多少言葉が喋れる。
「わくわくだウサ!」
「そっかー、ウラウサ、わくわくするかー。」
俺はひ孫でも見るような温かい目で、もふもふのウラウサを見つめる。
ウラウサはミアに抱っこされていて、とてももふもふで大人しい。
ミアも嬉しそうだ。
ダンジョンに入ると、ウラウサはぴょん!とミアの腕から飛び降りた。
そして、ぴょこぴょこ跳ねながら俺たちの先頭を行く。
「警報!
警報!
斜め前から、ロールスノーマン3体が来るウサ!」
ウラウサは突然そう言って俺たちの後ろに隠れた。
どうやら、警報機能がついているらしい。
「ロールスノーマン!
雪属性ウサ!
炎に弱いウサ!
爆発炎有効、ウサ!」
ウラウサは敵を分析して言う。
こりゃあ便利だなぁ。
「ゼンファ!
行けるか!?」
俺が言うと、ゼンファは「無論だ!」と答えて爆発炎を発動した。
ロールスノーマンは内側から爆発し、粉々に溶けていった。
俺たちはマドンナを使えるようになることを優先して、カチュアのダンジョンを進んで行った。
マドンナは神聖属性なので、基本魔属性であるモンスターにはかなり有効だった。
そんなこんなで、カチュアの地下5階までを制覇した俺たちは、ドロップアイテムを腐るほど持って屋敷に帰っていった。
帰ると、ゼンファ、ウラウサ、風助はボール遊びを庭でし始め、ミアはストレッチ&ヨガを、ジョーカーは1人カラオケ(防音室がある)、ゾードはパソコンをいじっている。
俺は相変わらずの配信を始めた。
78「ウラウサ可愛いー!」
サメ肌「ウラたん、かわゆー♡」
何か?「ゾード様、ハァハァ…」
ミックス「俺もダンジョンダイバー!ウラウサ探知に優れてて草!」
☆☆★「ジョーカーが1番かっこいい!」
などなど、沢山のコメントがあった。
まぁ、生きていくだけなら、動画配信だけで十分生活ができるのだが…
そうしていると、ミアが呼びにきた。
夕飯ができたようだ。
「今日は餃子とお吸い物と肉じゃがでーす!
たんと召し上がってくださいね!」
「「「いただきます!」」」
肉じゃがはじゃがいもホクホクで糸蒟蒻がプルプルで味が染み込んで美味しかったし、餃子は肉汁ともちっとした皮のバランスが最高!
とてもいい夕食だった。
俺たちはワインやビールを飲みながら、夜トランプの7並べをして遊んだ。
そんな平穏な一日だった。
さぁ、明日も頑張るぞ!




