44 課題を
その後、レベル上げの日々が続いた。
風助、ゼンファーファ、ミア、ジョーカー、そして、俺はレベル50ほど上がった。
それでも、ゾードは物足りぬ顔をしていたが…
とにかく、ダンジョン・モナリザを卒業し、その日はカチュアというダンジョンに挑んだ。
「今日は皆さん一人一人に課題を出します。
衛輔さんは、雪月花の剣を封印し、高速剣の速度を2倍まで速める事。
ミアさんは、六の型・水月をマスターし、タイミングをドンピシャにする事。
ジョーカーはサイコロ一つだけで戦い、その他の技や魔法を封じる事。
です。」
ゾードは言った。
「おいおい、今日が初のダンジョンだぞ?
厳しすぎじゃないか?」
俺は言う。
「いいえ、そんな事はありません。
レベルが50上がった今ならきっと出来るでしょう。」
そう言われては、やってみるしか無い。
俺たちはその条件でダンジョン・カチュアに挑んだ。
「六の型・水月!」
「えぇい!
高速剣!」
「サイコロ、サイコウ!」
俺たちはダンジョン・カチュアのモンスターであるスノウ系のモンスターを倒しまくった。
「ゼェゼェゼェ…」
「ハァハァ…」
「ふぃぃ〜…」
肩で息する俺たち。
しかし、条件はクリアしたぞ!
「まぁ、良いでしょう。
帰りますかね。」
ゾードが言い、俺たちはハイタッチした。
帰って、俺たち三人が倒れ込んだのは言うまでもない。
一休憩してから、俺たち三人はやっといつもの趣味を始めた。
恋愛漫画を電子コミックで読むミアに、Switchをするジョーカー、アロマを焚きながら瞑想するゾード、そして、俺は配信する。
みんなからはコメントで
「みんな強くなってんなぁ!」とか、「すごい!」などの感想が多かった。
そりゃそうだ、ここ2週間ほどゾードのしごきに耐えているのだ。
強くならない方がおかしい。
俺はふと、異世界ネットショップを開いた。
〜ヨロズ売り場〜
☆占ウサ…2億円
占いを得意とする占ウサ、その名もウラウサ。
占いは簡易的な物から高難易度な物まで様々だが、行動を決める指標となるだろう。
攻撃面でも優れており、巨大化して体当たりなどが得意である。
☆スキルフルーツ…5億円
食べるとスキルが増えるスキルフルーツ。
それ以上の説明は無いが、是非買っておきたい品物だ!
☆真鈍無の剣…100万円
お待たせ!
マドンナゾードよ!
お手頃価格にしといたわ!
☆真鈍無の短剣…150万円
マドンナダガーよ!
以下同文!
☆真鈍無の賽子…500万円
マドンナサイコロよ!
ジョーカーの武器ね!
とあった。
俺は占ウサとマドンナソードとマドンナダガーを4本ずつとマドンナサイコロを2つ買った。
「おっしゃ!
マドンナゲットだぜ!」
俺はミアとジョーカーにマドンナを配った。
あとは公認ダイバーのメンバーにも渡さなきゃな!
「これが真鈍無…
不思議な色をしていますね…」
ミアが言う。
「これこそが、マドンナ…
そして、異世界ネットショップの真骨頂です。
明日あの公認ダイバーの基地に向かいましょう。」
ゾードが言い、その日は夕飯を食べ眠りについた。




