43 レベル上げ
屋敷に戻ると、風助とゼンファーファがモフモフアタックをかましてきて、サッカーボールで遊んでいたミアとジョーカーがにこやかに出迎えた。
ホッとするいつも通りの風景だ。
ゾードは相変わらずサウナに入ると言って消えたので(1時間はかかる)、その間に今日あった事を2人にも話した。
「まぁ…!
そんな事が…!?」
「ウーン、ゾードはナニカヲ隠してる?★」
「そうなんだよ。
帰り道も一言も口をきかなくて…
異世界ネットショップって一体何なんだろう…?」
「うーん、心配するお気持ちはわかりますが、今考えても答えは出ないかと…
来る時が来るまで待つしか…
ゾードさんも意地悪で秘密にしている訳じゃ無いと…」
ミアが言う。
そりゃあそうだけどさぁ…
「ご主人、リラックスー(^○^)/」
ジョーカーも言う。
「まぁ、そうだな。
ゾードの事を今は信じよう。」
「今日は海鮮丼なんですよ!
気持ちを切り替えて、楽しみましょう!」
ミアが言った。
海鮮丼かぁ!
そりゃ、美味そうだ!
俺達はどこかぎこちないながらも、食卓についた。
海鮮丼には、鯛、マグロ、イクラ、エビ、イカ、サーモン、ウニ、などが大量に盛られており、とても美味しかった。
醤油ソースが特製だし、上にかかっている大葉がまた良い!
そうして、美味しい、美味しいと料理を平らげて、俺たちはいつも通りののんびりとした夜の時間を迎える事にした。
俺は動画を編集し、ゾードはネイルの手入れ、ミアはミステリー小説を、ジョーカーは相変わらずゲームしている。
そんな、土曜日の夜だった。
とりあえずは明日からレベル上げとダンジョン攻略の日々だろう。
頑張るか!
クヨクヨしてられないもんな!
俺はそう思って眠りについた。
翌朝、ダンジョン・モナリザに向かった。
ダンジョン・モナリザはほぼ攻略してあるので、今日からは主にレベル上げに使う。
俺から、シングル戦だ。
つまり、1人でダンジョン地下7階までを制覇する、という鬼メニューだ。
だが、それくらいやらなければレベル300は遠い。
俺は軽くフットワークを踏むと、襲いくるロック鳥をことごとく雪月花の剣で斬っていった。
雪月花を横一文字に振り、高速剣を発動し、月の花、雪の花という魔法もマスターした。
そうして、地下7階までを攻略した俺は泥のようにヘロヘロになっていた。
「衛輔さん、よく頑張りましたね。
明日はミアさんです。
引き続きやりましょう。」
ゾードがそう言って、俺たちはダンジョン・モナリザを出た。
はぁぁぁあ…
くったびれたなー…!




