29 今日何する?
ログド討伐は秘密裏に行われ、ジョーカーとミアは無事に帰ってきた。
俺はホット胸を撫で下ろし、2人を労った。
その日は俺がキーマカレーと肉じゃがと味噌汁を作り、振る舞った。
ジョーカーはキーマカレーを美味しい、美味しい、とおかわりしてくれたし、ミアは熱心に味噌汁の作り方を聞いていた。
そんな楽しい夕食も終わり、翌日。
「ご主人、今日はドコニ行くの?★☆」
「ダンジョンですよね?」
「そ・れ・が!
違うんだなぁ!」
「「???」」
クエスチョンマークを浮かべるミアとジョーカーをよそに、俺はお出かけ用のポシェットを手に取った。
「今日はミアとジョーカーの携帯電話を買うんだ!」
「ケータイ…デンワ…?」
「あの、小さな機械ノコト?(^◇^;)」
「そうそう。
2人とも、これから別行動も多くなるかもしれないし、携帯あったほうが便利だろ?
何故かダンジョンの中でも使えるしさ。」
俺は言い、靴を履く。
ミアとジョーカーも俺に続く。
そして、近くの家電量販店に向かった。
確か、My Mobileが入ってたはずだ。
「わぁ!
これ、顔が小さくなるんですって!」
ミアは美顔器に夢中になり…
「ワオ!
ゲーム機だって!」
ジョーカーはゲーム機から動かない…
仕方ないので、2人にそれぞれを買ってあげた。
「もう、これ以上は買わないぞ!」
「うん、嬉しい((o(^∇^)o))」
「小顔♪」
2人は満足したようだ。
そして、My Mobileで、携帯を新たに二つ契約した。
ミアとジョーカーには国籍が無いので、もちろん俺名義で買った。
だが、回線は別だし問題無いだろう。
公認ダイバーのバッチを見せると、すんなりと買う事ができた。
大和ダンジョン委員会様々だ。
俺たちは、美顔器とゲーム機、そして、二台の携帯電話の服を下げて屋敷に戻った。
庭では風助とゼンファーファが戯れあっている。
2人に軽く説明して携帯電話を渡した。
すると、ピロロン♪とジョーカーからLINEが入ってきた!
おふぅ!
もう、使いこなしてる!?
ミアもマスターしたようだ。
YouTubeを見ている。
そんなこんなで、携帯電話をゲットして、しばらく2人はそれに夢中になっていたので、また俺が夕飯を作った。
今日は、麻婆豆腐と油淋鶏だ。
麻婆豆腐はピリリと辛味が効いてて、しかし甘さもあり、肉汁と豆腐がいい感じのハーモニーを奏でていて美味しかった。
油淋鶏はカリッと揚がった鶏肉が美味しくて、甘酸っぱいタレも絶妙だった。
我ながらいい出来だ。
そして、携帯電話中毒者2名の夜は更けていくのだった。




