24 リリカ
そうして、楽しかった休日もあっという間に終わり、俺たちはダンジョン攻略の日々に戻った。
ダンジョン・レナは攻略し終えたので、次に向かった先はダンジョン・リリカだった。
ダンジョン・リリカには、主にケットシーが出る。
ケットシーとは猫の妖精の事で、俊敏さが特徴もモンスターだ。
俺たちは地下鉄を乗り継いでダンジョン・リリカに向かった。
ダンジョンに入ると、ドローンカメラを飛ばして、風助とゼンファーファを魔法ケージから出す。
さぁ、出発だ!
「今日の敵ツヨイ?((o(^∇^)o))」
「うーん、言うてもケットシーだからなぁ…
そうでも無いと思うぞ。」
レベル320のジョーカーには物足りないだろう。
「しょぼーん(´ω`)」
明らかに落ち込んでいるジョーカー。
ゼンファーファもあくびを噛み殺している。
仕方ない。
いくら、公認ダイバーの特権でCランクダンジョンまで行けると言っても、レベルの低い俺が行ったら間違いなく危険なのだ。
低い所から攻めていこう!
というのが、俺の決めた方針だった。
そんな事を考えていると、いたずらケットシーが現れた。
いたずらケットシーは油性のマジックペンで顔にいたずら書きしたり、足かっくんしたり、かなりどうでも良いいたずらが大好きなケットシーだ。
早速ジョーカーがハリセンで叩かれた。
「サイコロ、サイコウ!怒…」
ジョーカーは怒っているようだ。
どうしようもないいたずらだが、頭に来るのが、このいたずらケットシーなのだ。
とにかく、ジョーカーの怒りで木っ端微塵にされたいたずらケットシー達。
俺たちは順調に進んでいく。
すると…
「やぁ、ツキノ君じゃないか。」
「えーと、パーティ・コノハ+の皆さんですよね?
あ、動画配信参考に見てます!
なぜ、俺のことを…?」
「最近、公認ダイバーになったレアダイバーが居るって噂になってるよ。
僕たちも公認ダイバーだからねぇ。
一応。
僕も配信見させてもらってね。
ゼンファーファのファンなんだけど。
あぁ、僕はコノハ+のリーダー・白波海人。」
「よろしくお願いします!
俺は月野衛輔で、そっちがミアとジョーカー。
飛んでるのが風助で、ゼンファーファ…は知ってるか…」
「よろしくー。」
「しかし、Bランクパーティのコノハ+さんが、何故Gランクのダンジョンに…?」
「あぁ…
実はね、僕たち隠しダンジョンを探しているのさ。」
白波さんは言う。
「隠し…ダンジョン…???」
「知らないのかしら?
最近、32番目の隠しダンジョンがどこかにあるって噂になってるわよ。」
セクシー系衣装のお姉さんがそう言った。
「そうそ。
あ、彼女は佐田彩音。
コノハ+の副リーダーだよ。
君のパーティはツキノ、でいいの?」
「あ、そか。
パーティ名決めなきゃですよね。
いや、まだ、考え中です。」
「そうか。
とにかくダンジョンには謎が多い。
まだ、出来て7年目だしね。」
白波さんは言う。




