14 ミアのお手並み
そんなこんなで、いよいよミッシェルに到着した。
俺は10プラロングソードを構え、風扇子を持って、風助を魔法ケージから放った。
ミアも準備運動をしており、剣を構えている。
用意はOKのようだ。
「行こうか。」
俺が言い、ミアが静かに頷いた。
さぁ、ミアのお手なみ拝見だ!
俺たちは洞窟のようなダンジョン・ミッシェルに入っていく。
最初に現れたのは、レッドウルフだ。
炎を司る狼系モンスターで、炎球や炎山はかなり強力だ。
「行きます!」
ミアが走り出し、身体を低くして剣を横に一振りした。
「一の型・水飛沫!」
そう彼女が言うと、剣から水飛沫が上がり、レッドウルフを3体まとめて一斬りした。
強い水属性で、レッドウルフを一刀両断にしたミアは、俺に振り向き、「お怪我はありませんか?」と言った。
「いや、無いよ…」
俺はミアのあまりの強さにそれしか言えなかった。
その後もミアの二の型・水竜や、魔法ウォーターカッターなどを駆使して倒していき、俺はほとんど後ろからついていくだけだった。
風助も負けずと活躍した。
ミアの水竜と風助のウィンドカッターが合わさり、ウォータートルネードを誘発!
辺り10メートルのモンスターを一蹴してしまう始末だ。
そして、俺はほとんど何もせずにドロップアイテムも集め終わり、俺たちは帰路についた。
「衛輔様、料理を作りたいので買い物して帰っても構いませんか?」
ミアが言いにくそうに言った。
「もちろん良いよ!
大丈夫、お金はあるよ!」
ミアを買ったといっても、金は残っていたし、今日の分でまたガバッと稼げるはずだ。
近くのスーパーに寄ると、ミアは手際よく食料を買い出していく。
そして、アパートに帰ってミアはベーコン巻きハンバーグとオニオンサラダとコンソメスープを作ると言っていた。
どれも美味しそうだ。
俺はその間に配信作業する。
動画を編集して、載せると…
すぐにコメントが来た!
え、いつもより多くね?
マーニャ「ミアちゃーん♡♡♡」
健吾「ミアたん可愛いじゃん!」
ランク「鎧がたまらん…ハァハァ」
なな46「ミアちゃんめっちゃ美人!」
cm「あたいふうちゃん一途♡」
Dream「え、リーダーの存在感…w」
などなど…
うるせー!
俺が居るから成り立つんだぞ!?
それにしてもミア人気やばいな。
再生回数も、1万回!?
やば…
そうこうしている内にミアの料理ができた。
ベーコン巻きハンバーグにケチャップが適度にかかっており、ほうれん草の付け合わせが添えてある。
コンソメスープはウィンナーとブロッコリーなど具沢山で、オニオンサラダは新鮮そうだ。
久しぶりの手料理の感涙する俺。