107 ハロウィン①
その日は、ハロウィンだった。
COCOダイバー局でハロウィンパーティーを開くというので、俺たちはコスプレして行く事に。
「ミアはどんなコスプレするの?」
「私は魔女っ子になります!」
うーん、似合いそうだ。
「ゾードは?」
「私はやはりヴァンパイアですね。」
「それって、コスプレってか、本来の姿じゃね…?」
「良いんですよ。
コスプレっぽければ。」
ゾードがそういうので、そんなもんか、と思いながらジョーカーとサニーを見る。
ジョーカーはピカチュウの、サニーはガチャピンの着ぐるみを着ていた。
うーん、似合ってるから、まぁいっかな?
俺、何にしよう…?
俺は悩んだ挙句に、ゼルダの格好をする事にした。
うーん、まぁ…
いっか…
仕上がりは微妙だったけど、俺たちは車に乗ってCOCOダイバー局に向かった。
COCOダイバー局は入り口までコスプレした人で溢れていた。
入り口にて、お菓子の袋をもらって、それに最後のビンゴのカードも入ってるらしい。
俺たちはそれぞれお菓子をゲットすると、COCOダイバー局の一階の喫茶店に向かった。
「あらん?
ツッキー!
と、ゾード様!」
喫茶店でオーナーを任されている来栖さんが挨拶した。
どうやら、ゾードのファンらしい。
来栖さんは、ナンバーズで、かなり強い。
ふわふわしたピンクの髪が可愛いらしい子だが、実力は折り紙付だ。
「こんにちは、来栖さん。
席空いてますか?」
ゾードがにこやかに言うと、来栖さんは奥の席に案内してくれた。
「今日はぁ、ハロウィンクッキーにハロウィンケーキ、それから、ハロウィンナーコーヒーが人気でぇーす!」
来栖さんが案内する。
そして、俺たちはそれぞれ注文した。
「対戦スペースの防御壁、ですか?」
「あぁ、以前に…
てか、俺がまだ駆け出しの頃に、ルナティさんや仙道さんが調べていたんだ。
どんな、魔法も技も通さない。
そんな事が可能なら…って…」
「おそらくですが…
対戦スペースの防御壁も、ソウルの能力の一部だと考えられます。
ソウルはエネルギーの総称です。
それが溜まれば、あらゆる事が出来るんです。
つまり、大和ダンジョン委員会と華魔鬼凛が繋がっている、というのはまぁほぼ間違い無いでしょうね…
今はどうなのか?は知りませんが…」
ゾードがハロウィンナーコーヒーを飲みそう言った。
「ソウルに出来る事ってどんな事があるんだ?」
「変異体、覚醒体の生産…
ダンジョンの変化…
防御壁の生成…
まぁ、今挙げるとするなら、そのくらいですかね…?」
ゾードが言った。




