102 ナミ
その日は、シャイマのダンジョンを制覇して、『ナミ』というダンジョンに挑んだ。
ナミは変化型のダンジョンであり、内部の構造は明かされていない。
また、確かボスも討伐されて居ないはずだ。
俺たちはナミのダンジョンに入ると、ゼンファーファに俺が乗り、シャニルにミアとジョーカーが乗り、ルールゥにサニーとゾードが乗り、高速でダンジョンを駆けて行った。
雑魚の相手をするのは、非効率的である、というゾードの指示の元だった。
ゼンファ、シャニル、ルールゥが敵を蹴散らしながら走り、あっという間にボスの間についた。
「さて、ここからが本番です。
私のマギ感知から察するに、この中に居るのは覚醒融合体つまり黄泉です。」
ゾードが言う。
「マジかよ…」
「そこで、この黄泉を衛輔さんとジョーカーさんで倒していただきたいと思います。」
「そんなぁぁぁあ!?」
「何を情けない声を出しているんです。
とりあえずは私たちも後ろに居ます。
やってやるぜ、くらい言って欲しいものですね。」
言えるかぁぁぁあ!
「やってやる!(☻ω☻`)」
ジョーカーが言う。
「ジョーカー、黄泉だぞ!?」
「うーん、強くなりたいシネ♡(^○^)」
「まぁ、行ってみるか…」
俺は呼吸を整えた。
そして、扉が開かれた。
中にいたのは、ユニコーンとロック鳥の覚醒融合体…かな?
原型がほぼ失われているので、断定はできない。
「行くぞ!
ジョーカー!」
「了!☆
サイコロ・サイコウ!
出た目は…1!
マジカルスピア!」
俺は、無の境地を発動して、目の前に無属性の空間を発動する。
そこを思いっきり剣を突き刺すと、覚醒融合体・黄泉の首の部位に突き刺さった!
『ギャヒィィィィィ!!!』
黄泉は暴れ狂いながら、俺に迫ってくる。
「ジョ、ジョーカー!」
助けてくれぃ!
「マジカルスピア!★
魔王!( *`ω´)」
ジョーカーが黄泉の背後から槍を一閃する。
胴体が真っ二つに切れた!
よっしゃ!
しかし、その切れ目から触手が伸び始めた。
げぇぇぇ!
まだ、やる気かよ!
俺は触手を避けながら、スピードソードを発動して、黄泉に斬り込んでいく。
「終わりだぁぁぁ!!!」
俺は黄泉の首を刎ねた。
頭部がゴロンゴロンと転がっていく。
そして、ゾード達からパチパチと拍手が来た。
終わったのだ…
「タイムは7分50秒。
まぁまぁですね。
目標としては、5分は切りたい所です。
ですが、まぁ、衛輔さんの無の境地の使い方には褒めるべき点はあります。
ジョーカーさんも魔王は強力でした。
お疲れ様です、2人とも。」
ゾードらしい褒め言葉だった。




