第51話 配信するようです③ ※ビューワ 1行×32文字以上
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「それでねーー」
[え?]
[王様死んだん?]
[大陸統一って何するの?]
[唐突の死!! サラっと次へ行くじゃん]
[計画もないのに出征式があったの?]
久しぶりの配信で、これまでの経緯を説明しているうちに気づいたら30分が過ぎてしまった。
ウィルと神斗から1時間で帰っておいでと言われている。
まだ、勇者認定式の話なんだけど。
「えぇぇっと。えと。ちょっと刺激的なので、どうしよう……。みんなにはフィクションだと思って聞いてほしいんだけど、いいかな?」
[なるほど、刺激的ってことか]
[了解、フィクションとして聞くよ]
[最初から、作り話だろ?]
[OK!!]
「第1王子が、国宝のレプリカ剣を使って王様の首を切り落としたの。王様の頭部が階段をコロコロ転がってきて、私の足に当たって止まったの」
[ぎゃあああああ]
[わーお!]
[目の前で見たの!?]
[マジか!]
「うん。目の前で」
[それで?]
[ノンフィクションだから……]
[大丈夫なの?]
「気絶した」
[だよね]
[ショックだわな]
[そうなるよね]
「で、気が付いたら宿にいたの。ウィル……さんが連れて来てくれた」
[ウィルさん?]
[男か女か]
[気絶した人を運ぶから男だな]
「アハハ、性別がそんなに気になる? 私の訓練官のロング副団長だよ。前、言ったかな~? なんか副団長でもなくなったし、下の名前で呼ぶことになった」
[なんで?]
[ロングでいいじゃん]
いや、私も最初はそう思ったよ。
あっという間に呼び慣れたけど、大人の男性の人を呼び捨てにするのは緊張するよね。
「まぁ、そんなこんなで城から脱出できたよ」
[勇者君は??]
[逃亡おめでとう!]
[<2,222円>祝・逃亡者、お尋ね者記念! 頑張れ!]
「サンクチャありがとう! まだ、お尋ね者じゃない! 大切に使うね。まだ、追手は来ていない! 勇者君と合流もできて次の目的地に向かってる!」
[ナイスサンクチャ]
[勇者君も逃亡できたんだ]
[流石に勇者は、捜索されるんじゃないか?]
[勇者と一緒はやばくないか? 勇者欲しくての召喚だよね?]
「そうかなぁ……。街道は穏やかだったよ? 兵士とか一人も見なかったよ。もう、忘れてるとか? 王様死んだから、次の王様の何かで忙しいとかで」
[そうだった。でも、次の王様って第1王子で決まりでしょ]
[王様殺した第1王子しかおらんやん]
[謀反とかで、その第1王子も殺されてるかもよ]
[ともかく、混乱してるからチャンスじゃないか?]
「あと5日で、違う国に着くよ。その国はまだレンギア王国内だけど」
[???]
[どういうこと?]
[言い間違いじゃないか?]
「あってる! 間違ってない! 移動国家だって。旅商人が集まった感じなのかな? その国に紛れて国を出るんだってさ」
[へぇ、面白い国だね]
[こっちでも昔あったぞ]
[らくだで運ぶキャラバンでしょ]
「そう! キャラバン・ジゼニアっていうから同じかな。そうだ! 私のステータス見ることができるようになった。実は前から見れたらしい」
[やっぱり、ステータス見れたんだ]
[異世界行ったら、初日ぐらいに見るやつ!]
[のんびりし過ぎぃぃ!!]
城での生活が思いのほか快適だったせいで、ステータスのことをすっかり忘れていた。
「それでね、私、どうやら魔法が使えるようになるみたい。次にここに来るときには、魔法を使えるようになっているはず! 何か見せられるといいなぁ」
[期待しないで待ってる]
[魔法の属性とかある?」
「うんと、生活魔法と無属性と聖属性と魔属性!」
[なんとなく、聖属性と魔属性はよさそう]
[生活とか無とかさ、無能烙印系じゃない?]
[生活魔法で無双ってやつだよ]
「なんか、設定しないと使えないだって。詳しくはジゼニアに着いたときに教えてもらえることになってる」
[システムチック]
[魔法不便すぎるやろ]
[どんな魔法が使えるか聞いた?]
そうなんだよね。
魔法の設定って気になるところだよね。
属性が4つも持っているのに、使える魔法の数が限られているのかもしれない?
えぇ? いやだな……。
「生活魔法は【火】、【水】、【光源】と【浄化】だよ。あとは【収納】が無属性だって! 聖属性は聖者と一緒で回復系みたい。魔属性はなんだろう?」
[なんだろう?www]
[回復の反対とか? デバフ系かもね]
「まだ、教えてもらってないんだよね!」
[属性のところさ、クリックとかできないの?]
[そんなPCみたいに]
「え? クリック?」
盲点だった。
ステータスはただ眺めるだけのものだと思っていたけど、もしかして触ったりできるのかな?
やってみる価値はあるかも……。
「ステータス……」
目の前に文字が見える。
[名前]ヴィヴィオラ
[年齢]22歳
[種族]???
[ジョブ]???レベル0
[固有スキル]星の加護、配信
[HP]022
[MP]222
[魔法属性]生活、無、聖、魔
「クリックっと」
この〖生活〗って書いているところを頭の中で触れるように想像してみると、まるで実際に指でタッチしているかのような感覚がする。
[魔法属性]生活魔法
【火】微火
【水】純水
【光源】発光体
【浄化】汚れの除去
「なんか、出てきた! 魔法の説明も見れる! えっと、生活魔法みてるんだけど、【浄化】は、汚れの除去だって! コレッ! これを求めてた。今、お風呂がなくて川で洗ってる!」
[野性化してるやん]
[猫みたいにブルブル水飛ばすの?]
「仕方がないじゃないかぁ……」
川の水は澄んでいてとても綺麗なんだけど、川底が少しヌルッと感じるし、夜に洗うとやっぱり怖くてたまらないんだ。
[もうすぐ1時間だぞ]
「うわぁぁぁ、時間が過ぎちゃう……。怒られるかもしれないけど、延長しちゃおう!」
今度は〖無〗と書かれた部分を頭の中でそっと触れてみた。
おおお?
なんか、よさそうだと私でもわかる!
[魔法属性]無属性魔法
【追尾の矢】ホーミングの矢
【永遠の鎧】物理防御
【消失の檻】檻中物質消去
【収納】生物除く
【鑑定】特性、情報分析
【探索】資源情報、トラップ探知、危険察知
これはウィルが言った通り、いろいろと便利そうな魔法が沢山揃っているんじゃないか?
「今、無属性見ているけど、無属性ってチートっぽいよ!? みんなが知ってそうな【収納】、【鑑定】、【探索】とかあるし」
[それって無属性なんだ]
[めっちゃチートやん]
[誰だよ。無能系って言ったやつ]
[ごめんご]
[許すわ]
[攻撃系はないの?]
「攻撃系はね。うんと【追尾の矢】。【消失の檻】が何かわからないけど説明では、檻中物質を消し去るって書いてあるから」
[ゴミ箱?]
[処刑系なんじゃないか?]
[ガイディングって言ってるから必中なのかな?]
[ヴィヴィのクソAIMでも当たるホーミングだよ!]
[よかったねぇ。ホーミング弾がその世界にもあって]
「凄い! なんでわかったの? もしかして、こっちの世界にいる? ホーミングの矢って書いてある。ほんと、ラッキーだね!」
[いるよ。どこで逢おうか]
[お前じゃないだろ]
「アハハ! 多分、ジゼニアに到着したらしばらく滞在しているから逢いに来てね」
[ところで魔法訓練って何でなかったの?]
「あ~、魔法属性が貴重すぎて城の人にばれると危ないんだってさ。あと、最悪、殺されるかもだって! 怖いよね」
[なるほど]
[確かに【収納】持ちは奴隷にするって小説にあったかも]
[その訓練官はヴィヴィの属性をどうやって知ったの?]
「アレ? ほんとだ。今まで気にしてなかった」
どうしてなんだろう?
ウィルは時々、本当に不思議なことを言うんだよね。
[それって【鑑定】のスキルじゃね?]
[その人、無属性持ってるってことか]
「あぁ。そうだった。無属性持ちだった。次回さぁ、使える魔法、全部書き出してくるね。じゃぁ、今日はここまで。今日もご視聴ありがとう。バイバイにーにー!」
[おつーにーに]
[おつにー。またね]
[おつかれ!]
LIVEを切る。
通知 入金<2,222円>サンクチャ代が入金されました
残金<11,174円>
ちょっと長くなっちゃった……。
怒られるだろうなぁ。
1時間で帰ってきてって言われてたのに 結局1時間半……。
【★大切なお願い★】
こんにちは、配信者のヴィオレッタです。
最後まで目を通していただきありがとうございます。
少しでも
「また読んでやるか」
と思っていただけましたら、
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最後に誤字や言葉の意味が違う場合の指摘とかもお待ちしております。