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空色のサイエンスウィッチ  作者: コーヒー微糖派
怪鳥との決闘編
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工場を守り、仇敵をぶちのめす!

ついに再び相まみえる時! 仇敵、デザイアガルダ!

「タケゾー! 今どうなってる!?」

【デザイアガルダはやっぱり、借金の返済に使われたお前の工場に向かってるみたいだ。俺の方は物陰からバレないように様子を伺ってる】


 アタシはロッドで飛行しながら、タケゾーとも電話をして状況を確認する。

 タケゾーが言ってた通り、デザイアガルダの狙いはアタシの実家だった工場だ。

 あの工場を好き勝手させるわけにはいかない。今は差し押さえ物件でも、あそこはアタシの大切な場所だ。


「でも、どうしてデザイアガルダは工場を……!?」

【確か、デザイアガルダは大凍亜連合と繋がってるんだよな? 隼の持ってるUSBメモリを探し出すために、無理矢理乗り込むつもりとか?】

「あんな馬鹿デカい鳥にそんなことされたら、工場がメチャクチャになるじゃん!? 急いで止めないと!」


 タケゾーとの話を聞く限り、状況自体は非常によろしくない。

 デザイアガルダの狙いはタケゾーの推理から読み取れるが、そのために工場を荒らされるのだけは我慢ならない。


 ――もうアタシが所有者でなくても、あの工場での狼藉だけは許せない。


「タケゾー。悪いんだけど、このことは警察に報告するのは待ってくれないかな」

【今度こそ、デザイアガルダを完全に打ちのめすつもりだな?】

「その通りさ。下手に警察に介入されると邪魔になっちゃう。今回はアタシも、最初からトップギアで飛ばすからね……!」

【……分かった。どのみち、デザイアガルダの相手だけは隼じゃないと無理だ。ここは俺もお前を頼らせてもらう。何か俺にできることはあるか?】


 タケゾーもアタシの気持ちを言葉少なに汲み取り、警察への報告は避けてくれる。

 アタシが本気でデザイアガルダの相手をすれば、警察の方も巻き込みかねない。

 ここまで何度も逃げられた相手だ。今度という今度は逃がさないためにも、万全の対策を施したい。

 タケゾーも協力の意を述べてくれるが、むしろタケゾーにも離れていてもらった方が――




「……そうだ。タケゾーって、今はバイクに乗ってるんだよね? だったらさ、少しお願いがあって――」




 ――そう思ったが、アタシも過去の戦いから一つ気になることがある。

 それへの対策のためにも、タケゾーには一肌脱いでもらおう。





「どこダ!? 一体、どこにあるんダァ!?」

「何やってんだい! デザイアガルダァア!!」


 アタシが工場の上空まで飛んでいくと、そこには報告通りデザイアガルダの姿があった。

 しかも忌まわしいことに、工場の屋根目がけてソニックブームを放ち、強引に中への侵入を試みている。

 工場な屋根は頑丈な素材でできているため、ソニックブームでも簡単には貫けない。

 だがその様子を見る限り、やはりUSBメモリを探していると見るのが妥当だ。


 ――それにしても、アタシの思い出の場所にこんな仕打ちをするのは許せない。


「どりゃぁああ!!」

「ゲガフッ!? また貴様カ! 空色の魔女! 相変わらず足癖の悪い女ダ!」

「そっちこそ、相変わらず盗難癖が抜けてないね! こっちもこの場所だけは死守させてもらうよ!」


 前口上もなしに、アタシは飛行のスピードを落とさずにデザイアガルダの顔面を蹴り飛ばす。

 もう魔女っぽくなかろうが、足癖が悪かろうが関係ない。空色の魔女に課せられた最大の使命は、この仇敵たる怪鳥を打ち倒すこと。


 ――今この時こそ、それを成し遂げてみせる。


「貴様にとってこの場所は関係なかろウ! おとなしく引っ込んでおレ! 小娘が大人の邪魔をするナ!」

「鳥年齢の人間換算なんて知らないね! ここはアタシにとって特別な意味のある場所だ! あんたこそお呼びじゃないんだよ!」


 デザイアガルダはこれまで同様、翼を大きく広げて羽根の弾丸を飛ばしてくる。

 だが、こいつは何度も戦ってきた相手だ。そんな動きはもう読めてる。

 情報制御コンタクトレンズである場所を簡易マーキングしながら、まずはロッドから飛び上がって羽根の弾丸を回避しつつ――


「そら! 捕らえたぞ!」

「ゲガッ!? な、何をすル!?」


 ――デザイアガルダの首根っこをアタシの両足で挟み込む。

 無論、それだけで終わらせる気などない。

 今度はあらかじめマーキングしておいた工場敷地内にある庭目がけて――


「おんどりゃぁああ!!」

「ゲギャァアア!?」



 ブゥウンッ! ドガァァアンッ!!



 ――フランケンシュタイナーでデザイアガルダを投げ飛ばす。

 魔女っぽくないとかどうでもいい。この戦い方がアタシに一番合っている。

 それに空中戦ならば、鳥であるデザイアガルダの方に分がある。こっちの狙いは地上戦だ。


「ぼ、暴力的な魔女ガァ……!」

「まっだまだぁああ!!」


 庭に叩きつけられたデザイアガルダも体勢を立て直し、再び空へ飛び立とうとする。

 だが、こっちもそうさせるわけにはいかない。地上戦のこともあるが、下手に工場の上空で戦って被害を出したくない。


 まだデザイアガルダの上空にいたアタシは、宙に浮かぶデバイスロッドを両手で掴みながら体を回転させる。

 さながら新体操の鉄棒競技のように遠心力をかけ、デザイアガルダの方に体が向いたところで手を放す。



 スギャァァアンッ!!



「ゲボホォ!? こ……小癪ナァァアア!!」


 そしてそのまま、デザイアガルダの懐にライダーキックで突撃。

 かなりのダメージを入れられたが、それでもデザイアガルダはまだ立ち上がってくる。




 ――それならそれで、こっちも攻め手を緩めない。




「こっちももう、あんたとはアディオスしたいもんでねぇえ!!」

「つ、杖が――ゲババババァ!?」


 アタシはトラクタービームで空中にあったデバイスロッドを引き寄せ、そのまま帯電させてデザイアガルダへとぶつける。

 それにより、デザイアガルダは完全にダウン。工場敷地内の庭の真ん中で、翼を大きく広げて仰向けに倒れた。


 自分でも惚れ惚れしたくなる流れるような波状攻撃だが、今はそんな余韻に浸る気になれない。

 タケゾー父を殺した怪鳥相手に、アタシも慈悲をかけたくない。




 ――それに、まだ戦いは終わっていない。




 ヒュゥウウン!



 その予想通り、何かが風を切る音を響かせながら、アタシの方へと飛んできた。

同じ手を何度も踏まないのが、天才エンジニアというものだ!

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