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1、プロローグ

 俺はアルド・カサグレッド。15歳。一応男爵家の三男。まあ、アルとでも呼んでくれ。

 俺は名誉なことにソルタント帝国の皇太子である、ウォル…ウォルデ・ソルタントの側付きをしている。


 普通なら男爵家の三男ごときが皇太子の側付きになんてなれるわけがない。

 同じ日に生まれた俺は皇帝に任命され遊び相手としてウォルとともに育った。


 というか貴族はみんな同じ病院で生まれ、そこで3年間は退院しても母親とともに通い子供同士で交流させられるから自然と遊ぶようになる。

 母親は身分を隠し、ちょっとした魔法で顔を変えるらしい。身分を気にせず交流しようって配慮らしい。

 魔法をチャチャッと使うところが本当に異世界って感じだよな〜




 さて、ここで気になる皇太子さまの紹介といこうか。

 ウォルは、さらっさら金髪ヘアーでがっしりしていて力もあり、キラキラしていると民衆からは噂されている。


 うん。ちょっと言い過ぎかな。いや、だいぶ良く聞こえるように修正されている。

 さらっさら金髪でがっしり力持ちなキラキラ皇太子と聞けば白馬に乗った王子様のようなものを思い浮かべるだろう。


 だが、実際は違う!


 がっしり?

 力持ち? 

 はっ?


 ただのデブだよっ!

 

 あんな邪魔でしかない脂肪を持ち歩いていればそりゃ力持ちって噂されるほどの力はつくだろうよ!

 体を支えるために筋肉がいるもんなっ!

 しかもキラキラしているって・・・

 

 アブラギッシュの間違いだろ!

 キラキラはしてるけどよっ!  

 っていうかほっぺたツルツルテッカーンだろ! 

 

 まあ、さらっさら金髪ヘアーは本物であこがれるがな!

 

 髪だけは! 


 ああ、俺も黒髪じゃなく金髪がよかったよ…

 母さんは金髪なのにな…

 なんで父さんの髪色なんだよ。


 とまあ、俺は普段こんなことを思っているわけではない。

 

 思ったこともあるけども!

 

 きれいな噂は皇帝の様相からの連想だろうな…



 皇太子のこの残念な様相を知っているのは一部の城内の者だけ。


 それは皇帝・皇后、世話役、俺。この国では皇太子は20歳になる、もしくは皇帝が早くに亡くなって世代交代するまで世に姿を見せない。

 これはお忍びの視察のためだといわれている。


 この決まりのおかげでデブという噂は広まっていない。


 実際、まったく皇太子とはバレずに平民と結構遊べたしな。


 あやつの体系から平民ではないであろうということはすぐにばれてしまったが(この国では貴族じゃなければ太るほどたべれない)、子供たちはそんなの関係なく遊んでくれた。


 おかげでウォルと同様、貴族として姿を出すなと言われ他の貴族との交流もできなかったが、退屈ではなかった。


 ここまで長く一人で回想のようなことをしてしまったが、ここで一つ言いたいことがある。



 ウォルをやせさせたい!!


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