お昼にしよう
「なに食いたい?」
オレはレビンに聞いた
「さび丼!特辛で早食い勝負だ!」
「特辛!?お前、さびの量を最近増やしてたのはそのせいか?」
「あぁ!今回は負けねー!事前準備はしっかりした!」
自分だけ準備するってどうなんだ?
「うるせ~!早く行くぞ!」
さび丼は村の特産であるさびしか乗っていない丼の事で、村の名産品だ。
さびは辛味成分で、料理の調味料として使ったりするのが一般的だが、ツーンと辛味があり、食べすぎると涙が出る
特辛はさびの量が通常の5倍はある
屋台にも、もちろんさび丼はある
レビンの屋台だ。双子がいるので嫌な予感しかしないが。
「お待ちどおさま~」
「さび丼の特辛だぜー」
双子がさび丼を運んできたが、
「おい。早食い勝負にしては量が少なくないか?」
「ゔっ!屋台だって事を忘れていた!不覚だ!」
いつもならどんぶりだが、今回は小鉢サイズだ
「事前準備しっかりしたんじゃなかったのか?ってかお前のとこのだろ?」
「うるせ~!さびの量を追加してもらう!」
「じゃあ、先に泣いた方が負け~てのは?」
「ラットナイス!それでいくぞ!」
「ラット、ダクト審判頼む!」
「わかった。じゃあ、スタート!」
気合いの入ったレビンが賛同して、オレは双子がおかしな事をしないために仕事を与えた。
ダクトの合図で食べ始める。
うっ!早速ツーンと来た!子供のころは苦手だったなぁ
見るとレビンも相当きてるみたいだ。練習したんじゃなかったのかよ!
「待ってるだけも退屈だね~」
半分くらい食べれたところで双子は飽きだしてきたようだ。嫌な予感がする
「だな!さび追加だー」
「あ~ラットも追加してあげる~」
「ちょっとま!」
「や、やめ、口に直接入れ!」
双子によってさびを有り得ないぐらいに追加された
『あ、2人とも同時に泣いたー~』
勝負アリ。勝者は双子だ。
さび丼は本当に存在してます。
静岡の名産ですが、家でも作れます。
ご飯の上に鰹節かけて、わさびをお好みで調整して、お醤油かけるだけ
お試しください♪アレンジも楽しいですよ〜