第6部 一章 4話 王族護衛騎士団と戦争の残り香 後半
私たちは、地図を頼りに村を出て森の中に進んだ
「あの、警部補質問なのですが」
「なんだ?」
「あのヴァンパイアの事についてなんですが…」
「ヴァンパイアがあの時代にいたのか?って質問だろう?」
「はい!魔術学校では神話時代から大国時代に多くいた非人間族は大国分裂以来絶滅したと…」
ヴァンパイアとは、非人間族の中でもエルフや亜人と同じく人間の容姿に似ていたらしく
非常に魔力が強く人間よりも知性が高いといわれていた…しかしすでに絶滅したというのが魔法団の見解…
「絶滅判定した魔法団の総務課の奴らは安全な卓上で仕事をしてる書類オタクだ、常に予算の事しか頭にしかない奴らを信じるなよ」
「辛辣ぅ…仮にいたとしたら、常識がひっくり返しますよ…居るかいないかわからないのですから…」
もし居たら逆に師匠になってもらいたいぐらいだよ…
それにしても、魔法団の総務部をめっちゃ毛嫌いしてるなぁ…警察団の人だから関係ないはずなのに…うん?そういえば副団長も警察団を毛嫌いしてた、普段は温厚なのに
総務課の人が来ると、「恋人の机から離れて寂しくないですか?早くお帰りになっては?」って言ってたな…ちょっとまてよ…これもしかして…
「あの…もしかして警部補は魔法団に在籍してました?」
「ああ、副団長の直属の部下だったぞ」
ほう…ビンゴだ…おかしいと思った、社交的じゃない副団長が魔法団以外に仕事を頼めるような知り合いがいるはずがないと…
警部補は私の中の師匠候補の一人中ひとりのダントツトップに圏外から更新された
「ぇっと、警部補は~地方調査課にぃいたんですかぁ~?」
私は、前にいる警部補に近づき女子力アピを始めた
「いきなりどうした…近いしちょっと言葉が変だぞ…いや対魔軍(対魔術師討伐軍)だ」
「すごいじゃないですか…なんで警察団に…」
「ちょうど魔法団から警察団に出向中に対魔軍が予算削減のため解散になったからそのまま転籍扱いになった」
「うわぁ…」
対魔軍…各陸海空団とは別に魔法団直属の軍隊 魔術師関係と判断されたすべての事件に対応していた部隊、軍がつくだけあってその任務は国に害があると判定された魔術師の殺害がメイン、魔術師の減少と予算削減が相まって解散
そんな、大人の事情を聞いていた私は警部補に恒例のお願いをしてみることにした
「あの、そんなぁ警部補におねが…」
「師匠なら断る」
「まだ何も言ってないです…」
「俺の魔術は魔術師殺しの魔術だ、今の魔術界では異端とされているからな」
「それでも!」
「悪いが他を当たってくれ」
ぶっちゃけ異端でもいい、絶対にこの人の弟子になりたい
そんな世間話をしていると、森の中から人工物の遺跡が見えてきた
「警部補…」
「ああ、砦だ」
半壊した小さな棟や門があり本来はもっと大きかっただろうが、崩れていて昔ここに砦があったという面影しかなかった
「この穴…銃弾だ…」
壁には銃弾の後が大量にあった
「ずいぶん激しい戦闘があったんだな…」
「1800年って剣で戦っているイメージだったので驚きです…」
「当時の帝国軍はすでに機械化されてたからな、この戦闘で王国の竜騎士が多く戦闘機にやられたんだよな、今じゃ竜も見なくなったな」
砦跡を検索していると地下に続く小さな穴を見つけた
「警部補!こっちに階段がありますよ!行けそうです!」
「崩れないか心配だが、この下に何かあるかもな、行ってみよう」
私と警部補は小さい穴をくぐり抜けて、建物の中に入っていく
石畳の廊下で作りは簡易的な地下基地のようだった、廊下の奥に進むと冷気が伝わってきた、警部補が出したライトボールが無いと真っ暗で何も見えないしとても寒い
「すごい冷気ですね…」
「ああ、そしてかすかに魔力の残り香も感じるな…」
「そうですね…」
警部補は、拳銃を握り、私もいつでも魔術攻撃できるように構えていた
廊下を進むと扉があり、そのドアには霜が張り付いていた
「警部補…」
「後ろに下がっていろ」
警部補がドアを思いっきり、蹴り飛ばす
そこは部屋になっており部屋中が霜がへばりついて、まるで冷凍庫の中みたい
警部補が部屋をクリアリングしていく、私も続いて部屋に入る
「警部補死体です!!!この部屋には死体がたくさんあります!!!」
「見ればわかる」
部屋はここの基地の司令部と思われる作りになっていた
部屋はとてもきれいでまるで、どの死体も腰にあるサーベルを抜くこともなく死んだようだった
「派手な色の軍服に鎧か…この時代錯誤な感じ当時の軍服か」
警部補は何のためらいもなく、死体を探り始めた
「警部補、呪われますよ!」
「何いってるんだ、君もラジオの音源の主を探しな」
私もしかたなく死体を探る、それにしても、ここの部屋の死体たちは傷口もないしさっき死んだかのような新鮮さがあった、服を見るに兵士というのは分かったが、服装がふるい
「一瞬で、氷の魔法で凍らせられたんですねこれ…」
「そうだな、100年以上たっても凍り続けている程の強力な魔法だな」
本当にヴァンパイア居るのかも…
「ここの部屋の奴ら全員サーベルを腰につけているから騎士だ、サーベルの刃に名前と所属が彫られているはずだから確認をするぞ」
「は、はい」
彼らの腰にあるサーベルを確認するが、どれも歩兵騎士団所属ばかりだった
作業中にふと部屋を見当たすと、部屋の奥に扉があるのを見つけた私は、その扉に向かい開けてみたら、一人の死体が横たわっており、部屋はぐちゃぐちゃに荒らされ、この部屋で戦闘をしたのが分かるほどだった。
「警部補!こっちにも死体があります!」
「どれ、ああこいつで間違いない、ほかの死体と服装が違うし」
「護衛騎士団のシンボルの赤い軍服豪華な鎧、確定だな」
誤字脱字あれば教えてください
死体の兵士たちの服のイメージは、現実世界の戦列歩兵をイメージしています
ネットでナポレオン重装騎兵と検索していだければわかるかと思います。




