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2-2

 チュートリアルプレイから数分後、改めてストーリーモードかフリーモードを選択する画面になった。この画面では、既にチュートリアルは選択できない。

そして、ゲームを進める必要性を感じ、彼はストーリーモードをレバーを左に傾ける事で選択し、ストーリーモードが始まった。

【令和となった近未来、日本では音楽コンテンツを何とかしようと動く芸能事務所があった】

【その暴走で日本のアイドルコンテンツは急速に人気が低下、それこそ海外でも炎上を続けるコンテンツとしてSNS上でも非難の嵐となっている】

【しかし、炎上しているのはあくまでも三次元としてのリアルアイドルだった】

【令和となる前には、2.5次元としてのバーチャルアバターがブレイクしている背景が存在――】

【アトラクションとして、パルクール要素を入れたリアルなリズムゲームを提案した】

【それが、スターゲートだったのである】

 実際、チュートリアルモード後に流れたストーリーにも書かれている。

(どういう、事だ?)

 西雲にしぐもハヤトは、さらりと流れたストーリーモードの内容を見て驚くしかなかった。

SNS上でも言及されていたのかもしれないが、ここまでの物だったとは。

【都市伝説とまで言われた超有名アイドル商法を巡る争い、それをここまでネタにするとは予想外と言うしかない】

【多彩な楽曲、都道府県をモチーフとしたコース。異色すぎるリズムゲームにプレイヤーたちは熱狂した】

【その人気は日本国内でかなりの物になっていき、次第にバーチャルアイドルとリアルアイドルと言う対決構図が生まれ、更には第3勢力が介入していく】

【こうして、日本初の2.5次元ハイパーリズムゲームの幕は上がった】

 ストーリーをそのまま目で追っていく西雲だが、その内容は――まるでSNS炎上をあおるような物も存在する。

下手にSNSを炎上させても得する事なんてないはず。自分も、炎上によって人気が急降下したような作品をいくつか知っていた。

だからこそ、繰り返してはいけないのである。SNS炎上と言う無差別テロにも似たような悲劇の連鎖を――。



 ストーリーは一時的に置いておき、選曲画面をチェックする。見た目こそは一般的なリズムゲームと一緒で、ジャケットと曲名、譜面難易度表記は同じらしい。

中にはストーリーやイベントの進行度合いによって強制的に指定楽曲をプレイみたいな作品もあるのだが――特に目新しいような部分はないように見えた。

選曲はどうするのかと言うとレバーで選曲するタイプらしい。筺体のボタンの方は決定ボタンのようだ。

(まず手始めに――)

 視線は楽曲のレベルの方に向いていた西雲は、手っ取り早くレベル3の楽曲を選ぶ。全体のレベルがどれ位なのかは未確認だが、現状で解禁されている譜面を見る限りではレベル8が最高に見えた。

その中でレベル3と言う立ち位置は簡単な部類に見えなくもない。実際、他のリズムゲームでは簡単な部類にレベル1から3までが該当するケースが多かった為である。

(そう言えば、曲名は調べてなかったなー―)

 ふと思いつつもプレイ画面に移行せず、別画面で止まっている事に西雲は気付く。

【アバターを選択してください】

 アバター選択が改めて必要に見えるような画面だが、カーソル自体はチュートリアルで選択したスカイダイバーがそのまま選択されている。

そのままの場合は決定ボタンを押せば問題はないように思うのだが、西雲はふとアバターを再び選ばせる事に対して疑問を持つ。

(譜面ごとに有利なアバターでもあるのか?)

 別のジャンルであれば、使用するキャラクターに有利不利と言うのは存在するだろう。

しかし、これはあくまでもリズムゲームだ。本当に有利不利なんてあるのか? 確か、ジークフリートの動画でも――。

『アバター自体はお好みでプレイしても問題はない。ただし、スキルはアバターごとに使える物が決まっているのを忘れるな』

 実際には使用するスキルで選ぶべきともアドバイスはしていた。外見で選んでも問題はない感じではあるのだが――。

(今は変える必要はないか。変えるとすれば、実際に試してからだな)

 チュートリアルではスキルに関しての解説は特に触れていなかった。そこは飛ばした訳でもない。

アバターをスカイダイバーで決定し、次の瞬間に楽曲が始まると思った矢先――まさかの罠が待っていた。

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