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4-2

 リズムゲームの一つであるスターゲート、それを広めようという意図は読み取れる記事ではあった。

しかし、ビスマルクには何か陰謀を思わせるような箇所を一部分で感じていたのである。

「途中から読んでも大丈夫か」

 そう口に出したのは、真実を語っていそうな箇所が少ないという事もあったのだろう。

雑誌の流し読み等とは事情が違うのに加えて――。

(このメーカーは、確か本社は違えど――)

 ふと見えたゲームメーカー名、それは草加市に別の部署が存在するゲームメーカーだった。

他にも草加市に存在するゲームメーカーはあるが、部署のみがあるのはここだけだろうか。

ビルの写真が使われていないが、どういうビルなのかの他所うは出来ている。ビスマルク自身もゲーセンへ遠征する際に見かけた事があるためだ。

(あのビルで――間違いないか)

 部署のビルという事もあり、関係者以外は立ち入り禁止だろう。ビスマルクが行ったとしても門前払いが関の山である。

しかし、ゲーセンのロケテストで社員を見かける割合が多いのは事実なので、そこで真実を聞きだすのは――企業秘密と切りだされない限りは大丈夫か。



 その一方で動画投稿をする為にネタを集めていたのは、ジークフリートである。

草加市内で黒騎士のアバターは目立ちすぎるのだが、ひきこもりしている様な人物でもなかった。

その証拠として、近くのスーパーで買い物をしている所を別のゲーマーに目撃されている。SNS経由で情報が拡散しているのだが――。

【ジークフリートと思わしき人物を発見した】

【ガセネタだろう】

【写真なしなのは、場所によってはスマホの写真機能をシャットアウトするらしいからな】

【つまり、写真なしでも事実と?】

【週刊誌が動くネタとは思えない。動画投稿者の正体を知った所で、何の意味があるのか】

【実況者の素顔を激写しようとして炎上した事例は知っているが】

 SNS上では様々な意見があり、これがジークとは思えないという指摘もある。

この発言を本当にジークフリートの目撃情報とするかは、各ユーザーにゆだねられていると言えるだろう。

しかし、これを真剣に受け止めた人物もいた。丁度、あるビルを通りかかった辺りで足を止め、その情報を目撃したビスマルクである。

「ジークフリート、やはりそう言う事か」

 性別を特に言及しないバーチャル動画投稿者は多く、ジークフリートもその事例だ。

黒騎士で正体が女性だというファンタジー作品の登場人物はいるし、その事例を考えると不思議ではない。

それでも――拡散している情報のソースがまとめサイトの部類と言う事もあって、半信半疑といった具合だろうか。


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