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アノニマス||カタグラフィ  作者: 和泉宗谷
Page.3(下):救世の祈り
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7-2.最深部攻略会議

『タキオン』総本部の大きすぎるブリーフィングルームには、数人の人間が詰めていた。

『タキオン』総団長にして総指揮官、アルベルト・サリヴァン。

現『タキオン』副団長にして、かつて彼の右腕を務めたオスカーの後任、実兄アーサー・アンダーソン。

『タキオン』作戦立案参謀長ミア・イングラム。

そして、今作戦で一番の戦力となるであろうヴァイス、オブザーバーとして隼人、アデルの計6人がそれぞれの色彩の双眸を、中央に浮かび上がっている半透明の3Dホロウィンドウへ向けていた。

意識を取り戻してすぐにヴァイスは二年前の顛末や、今置かれている状況を矢継ぎ早に説明されている。相当に混乱しているだろうが、今はそういう状況でないことを彼はいち早く察し、いつも通りに戻っている感情の起伏の見えない白皙の顔。

内心ではきっと、飲み下せてはいないだろうに。

「まずは敵が一体どんな迷宮生物なのか、が問題でしょうが…」

そう口にしたミアの表情は暗い。それもそのはずだ、と。隼人自身も口に手を当てながら顔を顰める。

ホロウィンドウに表示されているものは大きさや垣間見た能力など、どれも予測値だらけだ。肉眼でその姿をとらえたものはことごとくがその迷宮生物の餌食になってしまってるため、当然といえば当然なのだが。

「まず特筆すべき点は『人間を迷宮生物に変えてしまう能力』を持っているところだろうね。これはほかの迷宮生物には見られない能力だから」

太めのバインダーに視線を落としながら言うアーサーの言葉を肯定するように、一同は頷く。ほかの迷宮生物に遭遇した調査員からそのような報告は一切上がっていないだろうし、そもそもほかにそんな能力を持った迷宮生物がいたら、もっと早期に問題になっているはずだ。

『生命を遺伝子レベルで書き換える』、なんていう規格外すぎる能力は。

そのあたりから突破口が開けそうなものだが、断定するには材料が足りない。

「2年前には何かほかになかったのか?こうヒントになりそうなものとか、意味深な発言とか…」

情報収集をしようと、隼人はアデルに問いかける。元々小心者な性格なのかアデルはびくりと身を震わせると、当時を思い出すように天井を見上げる。

「何か…。そういえば、白い女の子がこんなことを言っていました」

『ひとまず100人新しい生命を産めばその子は満足すると思うわ』と。

『そうしなければ生きていけないから』とも。

「…100人か」

アルベルトも同じひっかかりを覚えたのか、胡乱げに眇められる翡翠の双眸。口の中で反復したその言葉を、隼人はもう一度繰り返す。

……数字が綺麗に過ぎる、と。

一方的に虐殺を行うのであれば、数など数えずにあらゆる数の人間を殺して回ればいいだけだ。獣が狩りをするときに、獣がその数を数えないのと同じだ。

事実、迷宮で遭遇する迷宮生物たちは目に見えるすべての人間を食い散らかすまで止まらない。2人の少人数であればその数を、100人を超える数であれば殺すか殺されるまで。

だからこそ、きっかり『100』という数字は意味がある。

それに加えて。

「その時藤野さんは何か言っていなかったか」

「えっと、何分興奮していたみたいなので、うわごとみたいにごにょごにょ言っていて…」

申し訳なさそうに目を泳がせるアデルを見かねて、隼人は言い過ぎたと考え直す。いくら異能力でその光景を安全地帯から見ていたとしても、幼い少年にはいささか以上にショッキングな映像には違いない。

……いや、安全地帯からこそかもしれない。

そう思って謝罪しようと開きかけた口を、アデルの「あ、」というつぶやきが遮る。

「『産まなくちゃ』…?そんなような言葉をすっと言っていたような」

「産む?産むって言ったのか?」

「……ハヤト?」

気遣うようなヴァイスの言葉を、思考に埋没する隼人は気づけなかった。アデルからもたらされた言葉が、あまりにも気がかりすぎてだ。

『殺す』のではなく、藤野は『産む』と言ったらしい。迷宮生物がなぜ一部の例外を除いて人間を襲うのか、現状では解明されていない。しかし彼らは明確に人間を『敵』とみなして殺しにかかるのだ。

だが、今問題なのはそこではない。

つぎはぎだらけの要素をまとめ、つまり現状すべての要素を一言で言い表すならこうなる。

『100人産まなければ生きてはいけない』――。

そのフレーズが頭の中でひらめいた瞬間、脳内に電撃が走ったかのような衝撃が駆け巡った。

『疑念』は頭の中で反復され、検証し、『確信』に至る。

誰もが隼人の一挙一動に注目する中、その『確信』を半ば無意識のうちに零す。


「――リリス、か」


「なんだって」

「その迷宮生物に名前を付けるなら『リリス』だ。聖書に記された原初の女で、楽園を追放された後多くの悪魔の子を産んだとされる」

アルベルトの問いかけに、矢継ぎ早に答える。自分の思考に口が追い付かないことがもどかしい。

そのわずかに空いた空白に、小学生が先生に質問するようにかわいらしいしぐさで首をかしげるアデル。

「あれ、でも最初の女の人はイヴでしたよね」

「今は悪魔の名称のほうが有名か。イヴはアダムの肋骨から生まれるだろ?その前にアダムと同じように土から生まれたんだ。だからまぁ男女は平等だとかでどっちが上だの下だの討論になって、楽園を自ら去ったとされる」

「…上?」

「下?」

隼人の捕捉に別の意味で首をかしげる薄桃色と雪白の少年二人を、その場の残る全員は意図してスルーした。

思わぬ脱線で緩んでしまった空気を切り替えるために一つ咳払いをして、脳内にある数多の引き出しの中の一つを引っ張り出し一人考察に沈む。

「リリスは神々に『産んだ子供の100人を一日のうちに呪い殺す』という呪いを受けたと記載がある。それが『最低100人子供を一日に産まなければ、リリス自身が呪い殺される』という解釈になるんじゃないか?」

こじつけに近い暴論だが、これなら藤野が『殺す』ではなく『産む』という言葉を口にしたことにも納得ができる。腹部に宿る子供が仕向けたにしろ彼女自身の意思だったとしても、そうでなくては死んでしまうことになるから。

「では、迷宮生物化した人間は、リリスの子供ということか」

「ここまでくると、むしろ迷宮生物でもない全く新しい個体、という認識のほうが正しいだろうね」

記述によれば、リリスから生まれた子供たちは『リリン』と呼称されたらしい。彼らは人間とは似て非なる存在『悪魔』と名前を変え、後世の書物に名前が残されている。

まぁ、その彼らの名前は今は直接関与はしてこないだろう。

問題は。

「ひとまず敵個体の識別名は『リリス』、その子供たちを『リリン』と呼称しよう。肝心なのは『リリス』を倒す方法だが…」

「記述が少なすぎますね…」

初見の迷宮生物を発見した場合、まず対抗策として挙げられるのは書物に記された類似する聖獣ないし幻獣の弱点や苦手とするものがあげられる。迷宮生物の心臓である『結晶核』の位置は現存する生物の常識が委細通じないのでスルー。事実頭の中心にあったり下腹部、複数の『結晶核』を持つ個体も存在する。

そしてこの方法は、大抵の場合通用する鉄板の方法だ。

しかし、早期に楽園を追放された『リリス』に関しては記述がほとんどなされていない。『ラミアー』と呼ばれる悪魔だった記載やフクロウを従えた下肢がかぎ爪の女性だとか、様々な考察は未だ憶測の域を出ない。

しかし。

「――手はある」

今回に限って言えば、光はある。

希望に、怪訝そうに、興味深そうに。様々な意思の宿る5対の視線を肌で感じながら、隼人は続ける。

「この『リリス』の生い立ちは特殊だ。ほかの迷宮生物がどうやって生まれてくるのかまだ分かっていないが、こいつに関しては違う」

「人間の魂を、その概念を核としているから…」

滑るようにつぶやかれたアルベルトの言葉にうなずく。彼もきっと自分と同じ答えにたどり着いたはずだ。

高ぶる気持ちを抑えるように深呼吸をして、集まる瞳それぞれを見回して。隼人は一案を投じる。


「『聖櫃』に封印されていた心臓。それを破壊できれば倒せるはずだ」


蓮の口からもたらされた情報にあった透明な心臓。それこそが『リリス』の『結晶核』と言えるだろう。

原初の女というからには、人間の原点といえよう。人間と同じ心臓を持つのであれば、人間と弱点は同じであり、攻略の糸口もそこから見つかるはず。

人間を手にかけるのと同じように。――心臓をたった一刺しでも貫くことができれば、あの怪物は活動全てを停止するだろう。

「……殺す、」

ヴァイスのか細い呟きは、隣の隼人にしか聞こえず会議室に満ちる希望にもまれて消える。隼人の攻略法に光明が見えたようにぱっと明るくなった一同は、しかしすぐに暗転し、その表情には影が差す。

その沈黙に耐えられず、おずおずと挙手をしたのはまたしてもアデルだ。

「…でも、その心臓は結界によって守られてますよね、きっと」

純粋ゆえの鋭い切り返し。静寂だった会議室は小声でもよく響き、予想以上に場に落ち込んだ自分の意見に驚いたアデルがあわあわと首を振る。

しかし彼を責めるものは誰もいない。その場にいる誰もが、同じことを思っただろう。それは案を出した隼人自身が一番理解しているつもりだ。

――それができたら苦労はしない、と。

議会は一瞬の光明を見出し、しかし最終的には最初の議題に回帰した。

誰とも知れないため息が沈殿し、誰もが打開策を見いだせずにうなだれる。

……これは一度切り替えたほうがいいな、と。隼人が深紅の双眸を眇めたとき。

「一旦休憩にしようか。息苦しい場所で思い詰めてもいい案なんぞ思いつくものでもないだろうからね」

再開は1時間後、という努めて明るいトーンで中断を切り出したアルベルトを筆頭に、各々会議室の敷居をまたぐ。

ただ一人。誰よりも沈んだ暗い表情を白皙の顔に浮かべながら退室する雪白の少年を、深紅の視線だけが追いかけた。


-----


日が沈んで数時間。辺りはもうすっかり暗くなり、空に瞬く星々が何百光年の時を経て暗闇をきらびやかに染め上げている。

午前中からの『ランキング戦』最終戦からの『ノアズアーク』の襲撃、そして畳みかけるように最深部進行と対策会議に、台風と地震と津波が一気に押し寄せたかのような激動の一日など知ったことではないというように、相も変わらずに横たわる星空。

そんな星明りしかない暗闇の中、浮かび上がるように真白の少年はひっそりと『タキオン』総本部の屋根の上に腰かけていた。

くどいようだが、『タキオン』総本部はかつて迷宮区が誕生した際に半壊したサン・ピエトロ大聖堂をそのまま流用しているので。

「……うお、流石に民家の屋根とは段違いに高いな」

高さ約120mからの眺めと風を感じながら、隼人はでっかい独り言を口にする。

一人暮らしの寂しい人間がつい零してしまう独り言のような声量で言ったので、当然周囲に駄々洩れだ。

生ぬるい夜風に運ばれた声は当人にも届いたようで、驚いた猫のように大きく身を震わせながら向けられる、黄金の散る瑠璃の双眸。

「……なんで、」

「気分転換に夜風に当たりに」

気分転換に夜風に当たりに、こんな場所に来る人間なんているものか。

内心で自分自身に突っ込みながら、顔をそらして距離を置いてしゃがみ込む。素直に心配して、なんて。恥ずかしくて言えたものじゃないし。

と考えてふと気づく。これじゃまるでただの恋愛創作じゃないか、と。

幼いころから評論文や歴史書しか読んでこなかった隼人は、漫画なんぞほとほと読まない。それが少女向けの漫画ともなればもっとだ。

だがそんな知識のない自分でもわかる。これは誤解を招く。

だがそもそもこの場において誰にその弁明をするんだ?自分にか?自問自答かよとぐるぐる脳内で考えていると。

「……殺すしか、ないんだろうか」

吹けば飛びそうなほどにか細い声に、隼人は深紅の視線を向ける。普段はこっちが恥ずかしくなるほどにまっすぐに向けられる瑠璃の瞳は、今は長い前髪の下に隠れてしまって見えない。

隼人は、続く言葉をただ静かに待った。

その沈黙をどのように受け取ったのか、ヴァイスは訥々と語り始める。

「最深部であれに遭遇した時、僕はそのおぞましさに直感した。今まで見たことのない気配とそこのしれない圧倒的な力。放っておいたら間違いなく地上は滅ぶ」

一級調査員として、その身に迷宮生物を同じ色の血が流れるヴァイスの言葉には、ほかの誰のものよりも重みがあった。それだけの気迫と得体のしれない不気味さを、ついさっき自身も身をもって晒された。

でも、と。震える声でヴァイスは立てた膝の前で組んだ震える手を隠すように、逆の手で隠しながら。

「一瞬だけだけど視えた魂の色は確かに人間のものだった。あの子は迷宮生物でもあり、そして人間でもあるんだ」

僕と同じように。

口にはしなかったが、隼人の耳には確かにその言葉が聞こえて、同時に悟る。――彼が何にそんなに思い詰めているのかを。

彼は悩んでいるのだ。迷宮生物でもない、かといって人間でもない。自分と同じような存在を、殺してしまってもいのだろうか。

あの子が迷宮生物として処分されるのなら、自分は。――果たして生きていてもよいのだろうか、と。

自分が何者かもわからない少年は、誰にもわかりえない葛藤を、自身の内側に隠してがんじがらめになってしまっていた。

叱られて部屋の隅で小さくなってすすり泣く、そんな幼い子供の姿を目の前の少年に見て、おもむろに口を開く。

「お前はさ、人間がおいしそうだと思ったことはあるか?」

「……は?」

何の前振りもない、意味の分からない質問に、さっきまでの苦悩も忘れた素の感情でヴァイスは瞠目する。その気配を横目に感じながら、視線は目の前の夜空を見据えながら。

「焼いたらうまそうとか、内臓はどんな味がするのかとか」

「考えたことあるわけないだろ」

「それはなんで?」

「なんでって……」

「豚肉とか牛肉とか鶏肉とか、普通に食べるだろ?なのになんで人間相手だと考えないんだ?」

踏み込んだ質問に、珍しくヴァイスは言いよどむ。ややあって自信なさげに眉をひそめながら。

「……それは人が人として生きる上で、守らなきゃならない一線を越えることになる、から?」

「その一線を越えたらなぜいけないんだ?」

「……」

隼人の意図が全く分からずと訴えるようにジト目を向けてくるが、無言で催促しておく。しばらくそうしていたがらちが明かないと判断したのか、ヴァイスはまた思考に耽りながら。

「それじゃあ、獣と一緒じゃないか」

悩みながら出した答えに、自然と笑みがこぼれる。

「――それが答えだろ」

「……え?」

ようやく返ってきた返答に、しかし意図が汲み取れずに首を傾げるヴァイスに、隼人は向き合う。今目の前に広がる星空と同じ、瑠璃の双眸。

「お前にはちゃんと倫理観がある。人として越えては行けない一線を知っている。それはつまり、人間なんじゃないか?」

人とは違う色の血が流れているとしても。

人よりも何倍もの力を持っていても。

『人とは違う』ことを正しく理解しながら、それを本能のままに振るうのではなく、人と共存するために線引きをして、自制する。やろうと思えば今この瞬間にもきっと隼人を殺せるはずなのに、それはダメだと踏み止まることが出来る。

草薙隼人(邪魔な枷)さえなければ自由になれるのに、この少年はきっとそんなことすら考えたことは無いだろう。

その高潔さ、純粋さはきっと――。


「お前はあいつとは違う。――お前はちゃんと、人間だよ」


刻みつけるように、同じ言葉を繰り返す。反復されたそれは夜風に乗って星空へと舞い上がる。

しかし向けられた言葉の意味が飲み込めていないのか、幼い子供のようにぱちぱちと瞬く瑠璃の瞳を深紅のそれに映しながら。

「この作戦、きっと最後にとどめを刺すことになるのはお前だろう。お前しか居ない。でも皆が皆あいつを殺せと言ったとしても、最後の判断はお前自身が決めていいんだ、ヴァイス」

殺してもいいのか。

和解はできるのか。

共生の道はあるのか。

その全ての選択をする権利が、ヴァイスにはあるだろうから。

「どんな結果になったとしても、俺はお前を肯定するよ」

世界の全ての人間が否定したとしても。こんな自分を肯定してくれる、彼のことを俺は肯定する。

その言葉が、心が。届いたのかは分からない。全てを聞いたヴァイスは呆然としたように、穴が空くほどに隼人を見つめた後、不意に視線を落とす。

「……でも、あれはカズキの子供かもしれない子なんだよ。肉親の子供を殺すところを、見たくないんじゃないか……?」

そんな僕を、君たちは恨めしく思わないのか。

藤野と一樹の間に出来た子供なら、隼人と蓮にとっても近しい存在だ。そんな存在の生死を、未来を。僕が選んで良いのか。――この期に及んでこの少年は、人の心配ばかり。

何だかつい最近もこの少年に言われたような気もするが、こいつも大概お人好しなんじゃないか、と。隼人は眉を僅かにしかめる。

そんなもの、決まっている。

「お前だからいいんだよ。お前になら、預けられる」

隼人はヴァイスに身ごと振り向くと、姿勢を正す。そして土下座とまでは行かないまでも、深く頭を下げて。


「戦略は、そこまでの道筋は、必ず俺が作る。だから。――あの子のことを。バカ兄が残した忘れ物を、どうか頼む」


自分はきっと、あの子の前には立てない。自分はちっぽけな人間で、力なんでないから。

でも、それでも。――そこまでの道を作ることはできるから。

目の前の空気は見なくてもわかるほどに動揺して、しばらくの間あたふたしたあと、肩に乗る仄かな温度に隼人は面をあげる。

思ったよりも近くでかち合った瑠璃の双眸を、深紅のそれで見上げて、ややあって。

「……主人マスターが下僕に頭を下げるなんて、聞いたことがない」

困ったようにはにかんで。そして僅かに逡巡した後、意を決して口にする。


「わかった。僕を信じる君に報いるために、全力を尽くすと君に誓う」


いつかの病室での密会のように。

ふたりぼっちの宣誓は、瞬く数多の星々と煌々としんと輝く月光の立ち会いの下、密やかにささやかに執り行われた。

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