第2312話、わたくし、『龍王』様が『魔法少女』になっても構わないと思いますの☆(ブラフ)
「──残念だったな、魔法少女諸君。タイヴァーンの総統閣下は、この『魔界探偵少女セイレーンプルート』がいただいていくぞ!」
「プルートちゃん、何でそんなことするの⁉ 後どうして自分のことを『魔法少女』では無く、『魔界探偵少女』とか、ちょっと『差別化』を図ろうとしているの⁉ そもそも『冥王星』だから『魔界探偵』なんてネタは、『古のオタク』の人しかわからないでしょう⁉」
「黙れ」
新雪のように白い肌を始めとして、髪の毛や瞳までも白色で、10歳ほどの華奢な肢体を包み込んでいるパンツスーツやマントすらも純白と言う、異様なまでに全身真っ白な、自称『魔界探偵少女』は、私こと魔法少女『セイレーンムーン』の的確なるツッコミに対して、憮然とした表情で言い返すや、
──突然、巨大なるドラゴンへと、変化したのであった。
「「「「なッ⁉」」」」
そして大きく裂けた口から吐き出される、灼熱の炎のブレスに、ただ逃げ惑うばかりとなる、四名の魔法少女たち。
「──魔法少女が、ドラゴンなんかになるなよ⁉ ていうか、『探偵』じゃ無かったのか⁉」
「ヴィーナスちゃん、ドラゴンは『魔王』様の部下だったりしないの⁉」
「……いや、ドラゴンは『龍王』の領分だから、私とは無関係だ」
「『悪役令嬢』や『レズお嬢様』や『聖女』や『魔王』ばかりか、『ドラゴン』までも『魔法少女』になるなんて、もはや何でもアリだな⁉」
そのように大混乱に陥ってしまう魔法少女たちを尻目に、再び少女の姿に戻るや、大きな白い翼だけを生やして、タイヴァーンの総統閣下を抱えて、悠々と飛び去っていくプルートちゃん。
……こうして、『中つ国人民共和国』による、『タイヴァーン総統斬首作戦』は、一見成功したかのように見えたのだが──
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「──どうしてだ! どうしてなんだ! どうして『斬首作戦』が成功したのに、タイヴァーンは我が中つ国に屈しないのだ⁉ それどころかすぐさま『宣戦布告』をぶちかまして、タイヴァーン侵攻のためにフッケバイン省に集結していた、我が陸海空軍の主力部隊を、先制攻撃のミサイルとドローンの大量空爆で壊滅させてしまい、もはや一切の軍事行動が当分の間不可能になった挙げ句の果てに、アメリゴ合衆国やエウロパ諸国や神聖皇国旭光に、何と同盟国だったはずのロスケ連邦までもが、徹底的な『経済制裁』を発動して、我が共産党政権が瓦解の大ピンチに陥ってしまうなんて、話が違うでは無いか⁉ アメリゴ軍のベネチェリア共和国に対する『斬首作戦』は大成功のうちに終わり、ベネチェリアはすぐさまアメリゴ政府に全面的に恭順の意を表したと言うのに、この差は何だ⁉」
もはや自分の執務室の中で、ただわめき立てるしか無くなってしまった、中つ国人民共和国の最高権力者である、キグマ国家主席閣下。
それに対して、唯一この場に存在を許されている、今回の『斬首作戦』を実行した私こと、『魔界探偵少女セイレーンプルート』は、大きくため息をつきながら言い放つ。
「……当然だろ、『斬首作戦』が有効なのは、ベネチェリアの大統領やあんたみたいな、『独裁者』を対象とする場合だけで、タイヴァーンのような自由民主主義国家なら、いくら元首が『斬首』されようが、民主主義のルールに則り、次の元首を公正な選挙等で選出すればいいだけであり、国家体制自体は何ら問題無く存続できるからな」
「あ」
「それに比べて、個人のカリスマ性で保っている独裁国家は、元首を『斬首』するだけで、いろいろな意味で終わってしまうしな。明確に国家運営ができるやつがいなくなって、政策が滞ってしまうのはもちろん、常日頃人民に対して『圧政や弾圧』をし続けていた場合には、一気に不満が爆発して、武力革命すら起こって、政権が覆されかねないからね。──まさしく、今のこの国のようにね」
「……何、だと?」
その時いきなり飛び込んでくる、共産党首脳部の一人。
「──国家主席、大変です! 各国の厳格なる経済制裁のために、人民の生活が立ち行かなくなり、ついに全土で『反共産主義革命』が勃発し、この共産党本部にも、無数のデモ隊が押し寄せております!」
「なッ⁉」
「まあ、当然の帰結だね。──と言うことで、そろそろ私はお暇させていただくよ」
「ま、待てッ! お願いだ、謝礼ははずむ! またドラゴンに変化して、デモ隊の慮外者どもを、全員焼き払ってくれ!」
「……己が守るべき人民を焼き払えとか、見下げた国家元首様だな? ──とはいえ、同じ中つ国人の国家であるタイヴァーンに武力侵攻しようとしたくらいだ、最初から性根が腐っていたんだろ、この『同族殺し』の恥知らずが」
「──き、貴様あ、この東エイジア大陸の覇者である、わしに向かって、何たる暴言を⁉」
「残念ながら、あんたが覇者だか独裁者だかでいられるのも、後わずかだけどね。──それに、私は別に、『ドラゴンの化身』でも何でも無いから、誤解しないでね?」
「ヘ? いやおまえは現にドラゴンになって、炎のブレスによって、タイヴァーンの首都に甚大なる被害を及ぼしたでは無いか?」
「私は、『純白の魔法少女』。何色にも染まらない、『冥王星の乙女』。ドラゴンはあくまでも、私の無数の『仮面』の一つでしか無いんだよ」
「はあ?」
「まあ、これ以上あんたらに関わることは無いから、どうでもいいか。──それじゃ、生きていたらまた会いましょう。…………………かなり無理な状況のようだけどね★」
「──待ってくれ! どうか私のことを助けてくれ! 嫌だ! 『斬首』なんて嫌だ! しかもこれまで虐げてきた、モンゴリアやチベッチやウイゴルなんかの、少数民族のやつらに、物理的に『斬首』されてしまうなんて、嫌だああああああああ!!!」
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ちょい悪令嬢「……いやホント、現在ネット上を含めて各メディアにおいては、『専門家の先生方(w)』が口を揃えて、『アメリカがベネズエラに余計なことをしでかしたから、中○が台○に対して「斬首作戦」を行う可能性が跳ね上がってしまったけど、どう責任をとるつもりなんだ⁉』とか、たわ言をほざいていますが、うちの作者のみたいな素人でもわかるような、『世間の常識』もわからないのなら、『専門家』を名乗るのをやめろ! この能無しどもが!」
メリーさん太「……ホント、短絡的だよなあ。『日本はアメリカを非難しなければ、ロ○アや中○のことを非難できなくなる』とかもそうだけど、それぞれ各国が抱えている問題点が、根本的に違うのに、同列に扱うことなんて不可能だろうが?」
ちょい悪令嬢「『斬首作戦』については、【突発短編】の中で詳しく述べましたけど、これって対象の国家の元首が、『独裁者』で無いと意味が無いのですよ。台○や日本やアメリカ等の『自由民主主義国家』だったら、たとえ元首がさらわれても、他の閣僚や官僚によって、ちゃんと政権維持が図られるし、それが長期にわたるようなら、正式に民主的な選挙を行って、新たなる元首を選出すればいいので、何の問題も無いしね」
メリーさん太「つまり、『斬首作戦』に効果が有るのは、中○やロ○アや北○鮮のような『独裁国家』だけで、台○に脅しをかける前に、おまえらこそ『首を洗って待っていろよ』って話だよなw」
ちょい悪令嬢「それに日本としても、アメリカをまったく非難しないで、中○やロ○アや北○鮮のことばかり非難したところで、別に問題有りませんわよ。ベネズエラがどうなろうがほとんど影響は有りませんけど、日本と海を隔てて国境を接している、中○やロ○アや北○鮮が、何らかの武力行為を始めたら、多大なる影響を被るのは当然のことで、たとえ勝手に『これは内政問題アルよ!』とわめき散らそうが、馬鹿なことをしないように窘めるのは当たり前でしょうが?」
メリーさん太「……こんな当然なこともわからないで、良くも『専門家』を名乗れるよな(呆れ)」
ちょい悪令嬢「うちの作者のほうが、よっぽど時代を読み取る目が確かですよね。──是非どこかの政党で『アドバイザー』として雇ってくださいませ♡」
メリーさん太「……いや、冗談半分でも、そういうことは言わないほうがいいぞ? マジに取られたらヤバいからな」
ちょい悪令嬢「──それから最後に、『魔法少女作品の新エピソード』としての内容にも触れておきますけど、今回初登場の『魔界探偵少女セイレーンプルート』ちゃんですが、この子についてはまだまだ『とんでもない秘密』が隠されておりますので、今後の活躍を楽しみにしていてくださいませ☆」




