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第2210話、わたくし、今期夏アニメ『私的覇権レース』ラストスパートですの☆(その6)

「──きゃっ⁉」


「ああっ! ク○ラが、車椅子から落ちた⁉」


「………ハ○、ジ」


「待っててク○ラ、今起こしてあげるからッ!」




「──ちょっと、待ったあああああああああ!!!」




「⁉」


「何よ、どうして止めるのよ、ペ○ター⁉」


「いいから、見てなって。──なあ、ク○ラ?」


「あ、う、うん……」


「二人共、一体何を………………って、ク○ラ⁉」


「うぐ、ぐぐぐ、うぐぐぐぐぐッ!」




「………………………………ク○ラが、立った?」




「ハ○ジ……ハ○ジ……」


「しかも、覚束ない足取りながらも、こっちに向かって、歩いてきている⁉」


「……やっと、やっと、自分の足で立てて、あなたの許に来ることができたわ」


「ク○、ラ」


「嬉しい、こんな嬉しいことは、生まれて初めてよッ!」


「──私もだよ、ク○ラ! まさかこの手で、あなたを抱きしめられる日が来るなんてッ!」


「……ああ、ハ○ジ」


「……ク○ラ」




「うんうん、これでまさしく、『めでたしめでたし』って、ところだよな♫」




「……何よペ○ター、そもそも何であなたが、仕切っているのよ?」


「それに何よりも、どうして私が歩けるようになったのを、知っていたの?」


「そりゃあ、このところク○ラがずっと、自分の足で立つための特訓をしていたのを、陰ながら見守っていたからさ」


「──キモっ!」


「それって、『ストーカー』じゃん⁉ 見ていたのなら、声をかけろよ⁉」


「いやあ、秘密にしたいのだろうし、そもそも練習の邪魔をしたら、悪いじゃん?」


「じゃあ何で今は、いきなり声をかけてきて、私がク○ラを助け起こそうとしたのを、邪魔したのよ⁉」


「そこは、『演出』だよ」


「「──『演出』う⁉」」




「せっかく、これまで特訓をしたんだから、ハ○ジの前で立ち上がるのなら、今だと思ったのさ。それなのにまた、ハ○ジの手で助けられたんじゃ、下手したらク○ラの自立心が砕けて、これまでの特訓が無駄になるかも知れないしね。──どうだい、僕の『気配り』も、なかなかなものだろ?」




「………」


「………」


「な、何だよ、何か間違ったことを言ったか?」


「……いや」


「……確かに、間違っちゃ、いないけど」


「そうだろう、そうだろう、二人共、もっと俺様に感謝してもいいんだぜ☆」




「──ふざけるなッ! 何で無関係なあんたが、そんなドヤ顔をして、イキっているんだよ⁉」




「私がこうして自分の足で立って歩けたことに、別にあんたは全然貢献していないだろうが⁉」




   ☀     ◑     ☀     ◑     ☀     ◑




ちょい悪令嬢「──と言うわけで、今期夏アニメきっての、超本格的ダークファンタジー作品、『クレバ○スー魔○の王と赤子と屍の勇者ー』の、最終話の感想でした☆」




メリーさん太「──いやいやいやいや、何わけのわからないこと言ってるの⁉」




ちょい悪令嬢「……何ですか、メリーさん、本編開始早々、奇声なんか上げたりして?」


メリーさん太「今の【突発短編】のどこが、『クレバ○ス』なんだよ⁉ むしろ『アルプスの少女ハ○ジ』の、むちゃくちゃ雑なパロディかなんかだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「いやだって、『クレバ○ス』の最終回って、まさに『このまんま』だったんですもの」


メリーさん太「はあ?」




ちょい悪令嬢「前回のラストで『魔○王クレバ○ス』が、自分を含めたこの世のすべてが、一冊の本の『シナリオ通り』に進められていることを知って、心底馬鹿馬鹿しくなり、自分の手駒にしようと思っていた、人族ヒトゾクの王族の末裔の乳飲み子を放り捨てて、その場を後にしようとしたところ、『取るに足りない猿の子供』としか思っていなかった乳幼児が、生まれて初めて必死に己の力で立ち上がって、自分にしがみついてきた姿を見て、何か思うところが有ったのか、再びその子──『ル○ちゃん』を抱き上げたのです」




メリーさん太「……ほう、人間なんて『虫けら』としか思っていない、『魔○王』ともあろう者が、あまりにも意外すぎる行動だよな」


ちょい悪令嬢「いえいえ、『虫けら』とか『猿の子供』とか、とんでもない!」


メリーさん太「へ?」


ちょい悪令嬢「結局何やかんや有って、敵の大軍を追い払って、一応王国は存続していくことになり、他に該当者がいないので王様になったル○ちゃんと、母親である王妃様改め王母様が、感動の再会を果たして、王母様がル○ちゃんに駆け寄り抱きしめようとしたところ──」


メリーさん太「『したところ』?」


ちょい悪令嬢「クレバ○ス様が、いきなり『待て』と、制止したのです」


メリーさん太「──何で⁉」


ちょい悪令嬢「ええ、ええ、登場人物全員が、『──何で⁉』って、盛大な疑問をいだき、彼のことをよく知っている下僕の『勇者アリ○ア』ちゃんなんかは、『──感動の再会を邪魔するなんて、この人でなし!』と、盛大に文句を言ったりしてw」


メリーさん太「まあクレバ○ス様は、今は幼い人間の少年の姿をしているとはいえ、元々『人でなし』なんだけどなw」




ちょい悪令嬢「その『人でなし』様が、いかにも『いいから見ておけ☆』てな感じで目配せしたかと思ったら、ル○ちゃんが必死に立ち上がり、覚束ない足取りながらも、自分の足で王母様の許まで歩み寄ったのです!」




メリーさん太「──うおおおおおおおおおお! むちゃくちゃ感動のシーンじゃ無いか⁉」


ちょい悪令嬢「ええ、まさにかの『アルプスの少女ハ○ジ』に、匹敵するほどにね☆」


メリーさん太「それをすべて『演出』したのが、クレバ○ス様ってわけ? 一体何やっているんだよ、『魔○王』様⁉」


ちょい悪令嬢「ホントですよ、配信を見ていたら、『……何であんたがドヤ顔でイキっているんだ』って感じでした」


メリーさん太「……それって魔○王様がいきなり、『父性本能』にでも目覚めたのか? 長い間人間の姿に化けていると、どうしても『人間らしさ』に目覚めてしまうものなの?」


ちょい悪令嬢「それは有るかも知れませんね。──何せ最終話とともに発表された【第2部】では、アリ○アちゃんとともに学生に身をやつして、魔術系の学園に入学するそうですから」


メリーさん太「は?………………………………って、何ソレ⁉」




ちょい悪令嬢「何だかクレバ○ス様ってば、前回とは打って変わって、人間への興味が再燃したようで、しかもこれまで概念すら知らず、自分を一時的にとはいえ危機に追い込んだ、『魔術』と言うものについては、とても無視するわけにはいかないようで、ル○ちゃんを助けたご褒美として、王母様に魔術系の学園に入学させてもらうように、お願いしたみたいなのです」




メリーさん太「『なろう系』の第2部が【学園編】と言うのは良く有るパターンだけど、超本格ダークファンタジーである『クレバ○ス』までとは、いくら何でも『世界観』が違い過ぎるんじゃないのか⁉」


ちょい悪令嬢「それについては、第2部を期待して待つことにいたしましょうや☆」


メリーさん太「……まあ、そうするしか無いだろうな? ──しかし、『クレバ○ス』も終わったことだし、いよいよ各作品共、最終話ラッシュが始まったってわけか? 他には何か、最終話を迎えた注目作は無いのか?」




ちょい悪令嬢「『クレバ○ス』と同日に最新話が放映&配信開始された、『Summer P○ckets』は、最終話では無かったですけど、『七○蝶』が群れをなして飛んでいる神秘的なシーンとか、『七○』ことう○ちゃんが、自分の存在が『最初から無かったこと』になるのを引き換えに、母親であるし○はちゃんを幸せにしようと決意したシーン等々、見所満載でしたよ!」




メリーさん太「う○ちゃん、本当に消えてしまうのかよ⁉ うわあこれじゃ、最終話が楽しみと言うか、見るのが怖いと言うか、判断に苦しむよな」




ちょい悪令嬢「『サマ○ケ』と言えば、何はさておき『チャーハン』! 実は奇しくも今期夏アニメにおいて、『チャーハンこそが人と人との絆を結びつける』ことを謳った、もう一つの作品が、めでたく最終話を迎えましたよ!」




メリーさん太「えっ、そんな作品なんて、有ったっけ?」




ちょい悪令嬢「『追○者食堂へようこそ!』です! これまで完全にノーマークだったのですが、最終話の放映に合わせて、『ア○マTV』様において全話一挙無料配信が始まったので、試しに見てみれば、何とうちの作者が『ドハマり』してしまいましたの! よってこの作品の全体的感想については、後日改めて詳細に行いたいかと存じますわ♡」

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