第2194話、わたくし、今期夏アニメ『私的覇権レース』ラストスパートですの☆(その2)
ちょい悪令嬢「──さて、今期夏アニメについては各作品共残すところ一、二話ほどとなり、本作の作者における『私的覇権作』レースも、前回からいよいよ終盤戦に突入したわけですが、ここいらでいったん『おさらい』として、これまでどのような作品を『覇権候補作』として挙げていたかを、確認することにいたしましょう!」
メリーさん太「……第2190話の時点で、『最優秀覇権作』の本命中の本命は、『Summer P○ckets』で確定したって話だったよな?」
ちょい悪令嬢「その対抗馬としては、既に全六話で終了している、『タ○ピーの原罪』と言ったところでしょうか?」
メリーさん太「後一つ挙げるとしたら、後半一気に追い上げてきた、『うたごえはミルフ○ーユ』と言うことになるのか?」
ちょい悪令嬢「今のところこの三作が有力ですが、最も『不確定要素』を含んでいるのは、最後に挙げた『うた○ル』でしょう」
メリーさん太「と、言うと?」
ちょい悪令嬢「あの逆張り野郎の本作の作者が、今のところ好感度100%で見ていて、欠点らしきものも見当たらないのですが、逆に言うと『サマ○ケ』や『タ○ピー』に比べたら、イマイチ『インパクト』が弱くて、どうしても見劣りしてしまうのですよ」
メリーさん太「あらゆる面で作者好みであり、しかも『期待以上』の面も多々有る『サマ○ケ』や、あらゆる面で『規格外』の『タ○ピー』と比べるのは、『酷』と言うものでは無いのか?」
ちょい悪令嬢「て言うか、『うた○ル』の最大の問題は、後一話残していることなんですけどね」
メリーさん太「は?」
ちょい悪令嬢「ちなみに最新話の第9話は、学園祭ライブが大成功を収めて、ム○ブちゃんも○歌ちゃんを始めとするアカペラ部のみんなと和解して、しかもサブタイトルが『うたごえはミルフ○ーユ』だったのです☆」
メリーさん太「──完全に、『最終回』じゃねえか⁉ 特に最後のやつなんて、最終回のサブタイトルの『定番』だろうが!」
ちょい悪令嬢「だから問題だと言っているのですよ。事実上今回で名実共に『最終回』をやり遂げてしまった『うた○ル』が、残る一話で一体何をやるんでしょうね?」
メリーさん太「あ」
ちょい悪令嬢「某『ガールズバンド作品』みたいに、最終話で突然、別のバンドのPRなんかをやり始めたら、一気に興ざめですしね」
メリーさん太「おいおい、『うた○ル』にも、『別のバンド』が存在しているじゃないか⁉」
ちょい悪令嬢「そうなんですよ、最終話がハネるかコケるかは、まさにその『Parab○la』と言うバンドを、どうストーリーに絡めるかにかかっているのです」
メリーさん太「『Parab○la』のお披露目ライブ自体は、第8話で既に終えているから、『BanG Dre○m! ITS MyG○!!!!!』の最終話みたいにはならないとは思うけど……」
ちょい悪令嬢「……ああ、あれはねえ、第2期を踏まえて『Ave Muj○ca(バンド名)』をPRするのは構わないけど、ちゃんとそこに『MyG○』のキャラを絡めなきゃ。例えばラストシーンで、Webに上げられた『Ave Muj○ca』のライブの動画を、たまたま目にしたと○りちゃんが、仮面で顔を隠した『オブリビ○ニス』を一目見て、『……祥○ちゃん?』とつぶやくところで終わるとかね」
メリーさん太「おお、なるほど、それだったらどうにか、これはあくまでも『MyG○の最終話』だと、言い張ることができるわな」
ちょい悪令嬢「それは当然、『うた○ル』の最終話にも言えることなのですよ」
メリーさん太「それってつまりは、これまでに無く『Parab○la』が絡んでくるとしても、あくまでも主体は『アカペラ部』のメンバーにすべきと言うことか?」
ちょい悪令嬢「まあ実際、そう言う『流れ』になっていますからね」
メリーさん太「……『流れ』、って?」
ちょい悪令嬢「今回の学園祭ライブにおいて、ついに副部長の玲○先輩が、幼馴染みで大親友の愛○部長の前で、本気の歌声を披露して彼女を驚愕させて、返す刀で『Parab○la加入』を宣言すると言う、愛○部長の『脳みそ』を、全力で破壊してきたのです!」
メリーさん太「──大波乱じゃ無いか⁉ サブタイトルに『うたごえはミルフ○ーユ』とか付けて、いかにもまとめに入っている場合じゃ無いだろ⁉ それって後一話でちゃんと解決するのか⁉」
ちょい悪令嬢「まさにそここそがこの作品自体を左右しかねない、『最重要ポイント』なんですよ。結局完全な解決を図れなくて、『続きは2期で』とかになったら興ざめだし、だからと言って安易な『ハッピーエンド』では肩すかしだしで、うちの作者としても現時点においては、期待と不安が入り交じっているって感じです」
メリーさん太「……ええー、これってどう転んでも、何かしらの不満が残るんじゃ無いのか? 制作スタッフ様も難儀なことで。どうせなら、今回の学園祭ライブで終わらせておけば良かったのに」
ちょい悪令嬢「ぶっちゃけて言うと、次回の最終話においてどのようにあがこうとも、『完璧な終わり方』からは、程遠いことでしょうよ」
メリーさん太「──ちょっ⁉」
ちょい悪令嬢「て言うか、そもそも誰もが納得できる『完璧な終わり方』なんて、アニメを問わずすべての創作物において、絶対に不可能なのですよ☆」
メリーさん太「──はあああああああああああ⁉ 何を急にむちゃくちゃなことを言い出しているの⁉」
ちょい悪令嬢「先ほど例に出した『MyG○』を始め、その続編の『BanG Dre○m! Ave Muj○ca』、そして『魔法少女ま○か☆マギカ』に、『進○の巨人』。これらはここ数年間において、本作の作者が認めた、すべてのアニメファンが見るべき『絶対的超傑作アニメ』ですが、それでもそのオチに関しては、現在においても賛否両論が存在するのは、周知の事実なのでは?」
メリーさん太「──と言うか、これらの作品を常にべた褒めしている本作の作者自身が、ラストに関しては完全に支持しているわけでは無いからな⁉」
ちょい悪令嬢「ええ、『MyG○』に関しては先程申した通りだし、『Ave Muj○ca』も『最終話をライブ回にすることで逃げた』と言う評価ですし、『ま○マギ』はいかにも続編が有りそうな終わり方だったし、『進○の巨人』のラストはいまだに喧々諤々の論争中だしで、どうしても手放しで喝采を送れずにいるのですよ」
メリーさん太「……なるほどねえ、言われてみたら、まったくその通りだわ。考えてみれば、誰もが納得する『オチ』なんて、どだい無理な話で、『うた○ル』に関しても、その点についてはある程度覚悟しておくべきってことなのか?」
ちょい悪令嬢「そうですね、それを踏まえて、作品全体にとって──特に、主人公等のメインキャラにとって、何か『得るもの』さえ有ればいいのですよ」
メリーさん太「『得るもの』、って?」
ちょい悪令嬢「お恥ずかしい話ですが、前期春アニメにおいてうちの作者ってば、かの『ガン○ム最新作』と並んで、『ある魔女○死ぬまで』と言う、どうひいき目に見ても『佳作レベル』の作品を、私的覇権作に選びましたけど、今更になって『……どうしてだっけ?』と、疑問に思ったりしてw」
メリーさん太「そういえば、『ある魔女○死ぬまで』って、何がそんなに、うちの作者の琴線に触れたんだ?」
ちょい悪令嬢「『成長』、ですよ」
メリーさん太「──ッ」
ちょい悪令嬢「あの作品もどちらかと言うと、『尻切れトンボ』と言った感じでしたが、何よりも作品内において、常に主人公のメ○=ラズベリーの『成長』を描き続けており、そしてそれは最終話に至って『大輪の花』を咲かせると言う、納得の結末となっていましたので、本作の作者も諸手を挙げての大絶賛となったわけなのです」
メリーさん太「……なるほど、『成長』ねえ。確かにアニメの登場人物にとっては、『人生』そのものである物語自体は、けして最終回を迎えることは無いんだから、重要なのは一クールかけて、主人公たちがどれだけ『成長』したかであって、そしてそれこそが、その作品を判定するバロメーターにもなり得るよな」
ちょい悪令嬢「何度も申しますように、誰もが納得する物語のケリのつけ方なんて、けして不可能なんですからね。たとえ『バッドエンド』であろうとも、主人公が『成長』して、それ以降も前向きに生きていこうとしているのなら、物語の一区切りとして、それ程悪いことでも無いでしょう」
メリーさん太「さっきも言ったように、たとえ物語が終わっても、主人公の人生は、その後もずっと続いていくんだからな」
ちょい悪令嬢「──と言うわけで、『うたごえはミルフ○ーユ』の最終話においては、既に主人公の○歌ちゃんやム○ブちゃんを始め、一年生組は『成長』してみせてくれたので、残るは上級生二人組が、自分たちの関係の『変化』を受け容れて、健全な友人同士として、更には『アカペラ部』の指導者として、どう『成長』していくかこそが、すべての鍵となることでしょう☆」