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第2183話、わたくし、今期夏アニメ、いよいよ本番突入ですの☆(その40)

「──やった!」


「三投連続ストライクだと⁉」


「これぞほんまの、『ターキー』よ!」




「……ええと、未来のJKの皆様、この場合どうなるのでしょうか?」




「両者共ターキーをとった後に、最後もストライクで締めたので、最終的に同点になったから、引き分けよ!」


「つまり勝者も敗者もいないんだから、二人共死ぬ必要は無いわ!」


「そ、そんな、『忌み子』である私が死ななければ、お家が断絶してしまうではないですか⁉」




「──『忌み子』なんて、そんなものは無い! 誰も死ななくていいの! たとえ戦国時代だろうが何だろうが、みんな幸せになる権利が有るのよ!」




「──ッ。未来のボウリング部の部長さん!」


「『ピンク髪』で、いいわ」


「ピング髪さん!」


「どうやら目が覚めたようね。別に隣国の軍事大国の言うことをきく必要なんて無いのよ! 占い師を軍師にしているようなオカルトマニアの殿様が支配している国なんて、どうせ先が知れているわ。そんなことよりも確実に未来を知っている私たちのほうが、占いなんかよりも余程有益なアドバイスができると言うものよ!」


「いい? 今は名も無き小国かも知れないでしょうが、尾張の織田信長か、三河の松平元康(徳川家康)と同盟を組みなさい。絶対にうまく行くから」


「えっ、あの悪名高き『尾張のうつけ』や、単なる今川殿の属国に過ぎない小国の後継ぎ風情が、頼りになるとでもおっしゃるのですか⁉」




 ──まさにその時、天空から轟き渡る、雷鳴一閃。




「──きゃっ⁉」


「こ、これは、夏の名残の雷か?」


「先輩方!」


「何と言う、千載一遇のチャンス!」


「この機会を逃したら、もう二度と現代には帰れないかも」


「ボウリングの球はどこ⁉ 雷が落ちた時に、ボウリングの球に触れていないと、未来には帰れない──」


「「「「「あ」」」」」


 ボウリングの球は当然、今し方まで熱戦を繰り広げていた、戦国時代の姫君たちが手にしていたのであった。


 ──次の瞬間、特大の落雷が直撃し、一瞬世界がまばゆい光と激しい爆音と地を揺るがす衝撃に包み込まれて、何も知覚できなくなってしまう。




 そして現代から来たボウリング部員たちが視界を取り戻した時、そこには戦国時代の姫君たちの姿は無かったのであった。




「……え、まさか戦国時代の人たちのほうが、未来に行ってしまったの?」


「いや何で、せっかく『忌み子問題』が解決していい流れだったのに、こんなことになるんだよ⁉」


「みんな、落ち着いて! 雷ならまたいつか落ちるはずだから、私たちが現代に帰るチャンスは、いくらでも有るわ!」




「……いや部長、領主様ご一家が全員消えてしまった今、私たちまで見捨てたら、この領地はこの生き馬の目を抜く戦国時代において、一体どうなってしまうんですかねえ?」




「──‼」




「ひょっとしなくても、一応領主のお家事情を知っている私たちが、これから領内経営や隣国との外交等を、していかなくてはならないかも?」


「なぜか全員、髪の毛や瞳の色が、私たちと同じだったのが、ずっと疑問だったんですけど、このオチのための伏線だったんですね」


「……そして、私たちは結局この時代に根付いて、将来結婚して子供を産んで、その数百年後の子孫が、『私たち』だったりしてね★」


「──永久機関の完成じゃん⁉(デ○ジ並み感)」




「……それか、戦国時代の姫君たちが、ダイレクトに現代日本にタイムスリップするんじゃ無く、なぜか第二次世界大戦中の日本に放り出されて、『──この時代のほうが戦国時代よりも、人が無慈悲に大量虐殺されているじゃん⁉ あのボウリング部の緑髪のデブ、嘘ばっかりつきやがって!』とかぶつくさ不平を唱えながらも、たくましく生き抜いて子孫を残して、それが令和の世の『私たち』だったりして」




「──おお、それだと、『私たちの先祖が私たち自身』と言う、『タイムパラドックス』を回避できるな!」


「……そうかあ? こんな『思いつき』をそのまま書きなぐった三文シナリオじゃ、絶対に矛盾や齟齬が有るんじゃ無いのか?」


「何にしても、これは無いな」




「でも、果たして御本家のプロの脚本家の方が、この【突発短編】を超えるシナリオを書けるかどうか、甚だ心配なところではあるよなw」




   ☀     ◑     ☀     ◑     ☀     ◑




メリーさん太「……一体何なんだ、今回の【突発短編】は? もしかしてネタ元は、『Turk○y!』か? あれって視聴を切ったんじゃ無かったのかよ?」




ちょい悪令嬢「そのつもりだったのですが、前回の終わり方が非常に気になったので、一応今回も見てみたのですよ」




メリーさん太「……おいおい、そうやって結局最後まで、ズルズルといくんじゃ無いだろうな?」


ちょい悪令嬢「ちゃんとメリットも有りましたわよ? OPがいきなり一新されていて、ガールズバンドやっているのが全員、戦国時代の姫君たちにチェンジしておりました」


メリーさん太「──何ソレ⁉」


ちょい悪令嬢「ホント、『何ソレ』ですわよねw それで今回の『むしろ戦国時代のやつらのほうが現代の日本に時間跳躍する』と言う、【突発短編】を思いついたのですが、気になったのなら、とにかくOPだけでも見てください」


メリーさん太「……『OPだけ』って、やっぱ今回も本編のほうは、ダメダメだったのか?」


ちょい悪令嬢「う〜ん、可もなく不可もなしって感じでしたが、相変わらず『オチ』が駄目でしたねえ」


メリーさん太「え、【突発短編】によると、戦国時代側の問題は解決して、大感動のうちに終了したんだろ?」




ちょい悪令嬢「──だから、駄目なんですよ!」




メリーさん太「うおっ⁉ 急に大声を出すなよ、びっくりするじゃないか!」




ちょい悪令嬢「あんな風に、いかにも『ハッピーエンド』で終わるかに思わせておいて、実は姫君たちの秘密の真相を既に掴んでいた、隣国の軍勢がいきなり攻めてきて、領民を殺戮し、集落を火の海にして、最後には主人公たちを取り囲み、そこに存在してはいけない『朱○ちゃん』が見つかってしまうところで、『次回に続く』としなければどうするのです⁉」




メリーさん太「──うッ⁉」




ちょい悪令嬢「さもなくば、実際の放送でも最後に雷鳴が聞こえてきたことだし、【突発短編】のように『時間跳躍』が発動するんだけど、消えたのは戦国時代の姫君たちのほうだったと言う、トンデモ展開に走るとか!」




メリーさん太「──ううッ⁉」




ちょい悪令嬢「……こんなこと、ど素人であるうちの作者でも思いつくと言うのに、何でそれがわからないかねえ、プロの『実写系脚本家』様はよお⁉」




メリーさん太「で、でも、次回からの展開として、真相を知った隣国が攻めてきたり、現代日本に時間跳躍するのが戦国時代の姫君たちのほうだったり──と言う『ネタ』を、ぶっ込んでくる可能性は有るんじゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「──それを、今回のラストにやるからこそ、インパクトが有るんじゃないですか⁉」


メリーさん太「た、確かに……」




ちょい悪令嬢「……まあ、あえてそれをやるとすると、OPを変えるのは今回では無く次回からとして、本編のほうも何の説明も無く、現代の女子高生としてボウリングをやっていて、家族からも受け容れられていて、普通に制服を着て学校に通っているのは、『戦国時代のお姫様たち』に成り変わっていると言うところから、スタートをすべきですね」




メリーさん太「……え、それって、どういうこと?」




ちょい悪令嬢「『魔法少女ま○か☆マギカ』の元祖TV版の第10話みたいに、世界そのものが『大改変』してしまっているのですよ。あれも前回までの流れをぶった切って、いきなりメガネをかけて気弱でおどおどしていると言う、まるで別人のようなほ○らちゃんが転校してきて、しかもま○かちゃんが既に魔法少女になっていると言う、完全に視聴者を置いてけぼりにした、それまでの世界観を全否定するようなストーリーになっていたでしょう?」




メリーさん太「ああ、なるほど! 視聴者様に何の説明もしないどころか、登場人物たち自身も、自分が戦国時代の姫君であった記憶や認識がまったく無い状況なんだ⁉」


ちょい悪令嬢「まあ、『タイムスリップ』と言うよりも、『世界間移転』や『世界改変』て感じの路線ですわね」


メリーさん太「……それで、街外れのボーリング工事現場で、『戦国時代のボウリングの球』を見つけたピンク髪姫が、なぜだか涙を流し始めて、『……どうして私、泣いているの?』とか、独り言をつぶやいたりしてね」


ちょい悪令嬢「おおっ、それナイス!」




メリーさん太「第10話あたりから、ガラッと世界観を変えるなんて、むちゃくちゃ『大冒険』なんだけど、果たして脚本家さんを始めとする制作スタッフの皆様は、どうなさるんだろうな?」




ちょい悪令嬢「もしもこれをやってのければ、大バズり間違いなしで、歴史に残る『神回』認定も夢ではありませんけど、実写系脚本家様にそこまでやる度胸がお有りかどうか、第10話を見るのが非常に楽しみですわね☆」







メリーさん太「──結局、視聴は切らないわけかよ⁉」

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