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第2178話、わたくし、今期夏アニメ、いよいよ本番突入ですの☆(その36)

ちょい悪令嬢「──今回は前回に引き続いて、『Summer P○ckets』最新第21話の、徹底考証を行います!」




メリーさん太「ええっ、あれだけ散々語り尽くしたくせに、まだ言い足りないことが有るとでも言うのか⁉」




ちょい悪令嬢「一番大切なことを言うのを、忘れていたのですよ」


メリーさん太「……何だよ、今更『サマ○ケ』で、『大切なこと』って?」


ちょい悪令嬢「実はですねえ、」


メリーさん太「うん」


ちょい悪令嬢「『サマ○ケ』って、」


メリーさん太「うん」




ちょい悪令嬢「『マギアレ○ード 魔法少女ま○か☆マギカ外伝』、だったのですよ☆」




メリーさん太「──待て待て待て待て待て待て待てええええええ!!!」




ちょい悪令嬢「おっ、今回は初っ端から奇声を発したりして、やる気満々ですねえ、感心感心♡」


メリーさん太「やかましい! 『サマ○ケ』が『マギ○コ』同然て、一体何なんだ、そんなの聞いたことが無いぞ⁉ どうせ最近『マギ○コ』が全シリーズ無料配信されていたから、それに影響を受けただけだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「……両方の作品のメインヒロインの名前が、どちらとも『○ろは』ちゃんである」




メリーさん太「──うッ⁉」




ちょい悪令嬢「彼女に最も近しい愛する女の子の名前が、『う○』ちゃんである」




メリーさん太「──ううッ⁉」




ちょい悪令嬢「しかもなぜかその子の存在自体が、誰からも忘れられていき、何と確かに写っていた写真からも、その姿が消滅してしまう」




メリーさん太「──うううッ⁉」




ちょい悪令嬢「更に、その子を象徴するものが、『マギ○コ』では『蛾』のモンスターであり、『サマ○ケ』では神秘的な『蝶』であると言う、非常に似通った『暗喩メタファ』が使われている」




メリーさん太「──ううううッ⁉」




ちょい悪令嬢「──そして、物語的に重要な鍵を握る、『もう一人のヒロイン』とも言うべき人物の名前が、『七つの海』と書いて『な○み』さんである」




メリーさん太「──うううううッ⁉」




ちょい悪令嬢「どうです、ここまで共通点が存在していて、まさか『ただの偶然』とは言いますまいね?」


メリーさん太「──い、いや、まだだ! まだ我が軍は、持ちこたえられる! 安易に降伏はしないぞ⁉」


ちょい悪令嬢「……おまえは一体、何と戦っているんだ?」




メリーさん太「そ、そうだ! そんな『箇条書きマジック』そのまんまの、『表象的な類似点』をいくら並べ立てようが、作品の内容的には『マギ○コ』とは、まったく似ても似つかないじゃ無いか⁉」




ちょい悪令嬢「そんなことありませんよ? 何と言っても両作品とも、『同じ作品』をモチーフにしているのですからね」


メリーさん太「なッ⁉ 『サマ○ケ』と『マギ○コ』のモチーフが同じだと⁉ 一体どの作品を参照リスペクトしているって言うんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「世界的に高名な寓話である、『幸福な王子』ですよ」




メリーさん太「へ?…………………あ、いや、確かに『マギ○コ』のベースになっているのが、『宮沢賢治』の諸作品や『幸福な王子』だとは知っていたけど、『サマ○ケ』の一体どこにその要素が有るって言うんだ?」


ちょい悪令嬢「ああ、やはりあなたも、『サマ○ケ』の本質と言うものを、誤解なされているのですね?」


メリーさん太「……何だと?」


ちょい悪令嬢「それでは伺いますが、う○ちゃんが過去へ時間遡行して、無限の回数ループしてでも叶えたい『願い』って、一体何だと思います?」


メリーさん太「そ、そりゃあ、母親のし○はちゃんを失うことで、未来の自分が不幸になるんだから、過去を変えることによって、幸福な未来を手に入れるためだろ?」


ちょい悪令嬢「あくまでも、う○ちゃん自身のためだと?」


メリーさん太「それを実現するためには当然、両親であるし○はちゃんや羽○里君も幸福になるけど、最大の目的は両親共に揃うことによって、う○ちゃん自身が幸せになることに決まっているじゃないか?」


ちょい悪令嬢「──ブブー! 不正解デース!」


メリーさん太「はあ⁉」




ちょい悪令嬢「これはけしてメリーさんだけでは無く、あの『奥さんを亡くして完全にやる気を失った父親に、ネグレクト同然にほったらかしになっているう○ちゃん』の回想シーンを見せつけられた、多くの視聴者の皆様が誤解しているものと思われますが、う○ちゃんはそんな狭量な女の子ではありません! う○ちゃんが幸せにしたいと願っているのは、自分自身なんかじゃ無く、己の父親である羽○里君なのです!」




メリーさん太「──ええーッ⁉」




ちょい悪令嬢「なんか回想シーンでは、喧嘩しているように見えるけど、う○ちゃんは別に『私のことを構ってよ! 親としての責任を果たしてよ!』とか抗議しているのでは無く、『お父さんしっかりして! お父さんがいつまでも悲しんでいると、お母さんも悲しむわ! 私もそんなお父さんの姿を見ているのは辛いの! 私のことなんかどうでもいいから、まずお父さんが立ち直って、自分が幸せになれるように頑張って!』と訴えかけていたのです!」




メリーさん太「──‼」




ちょい悪令嬢「……実はですね、『サマ○ケ』の世界って、う○ちゃんにとっては『シミュレーションゲーム』みたいなものなのですよ」


メリーさん太「は?」


ちょい悪令嬢「そのゲームの『勝利条件』は、あくまでも『羽○里君を幸せにすること』なのです」


メリーさん太「──ッ」


ちょい悪令嬢「【アニメ版】の序盤では、羽○里君がし○はちゃん以外のヒロインと付き合うようになって、当然の結果として未来でう○ちゃんが生まれなくなりますが、これはけして『バッドエンド』では無いのです」


メリーさん太「──どうして⁉」




ちょい悪令嬢「う○ちゃんは考えたのですよ、そもそも羽○里君がし○はちゃんと結婚して自分が生まれなければ、羽○里君は不幸にならずに済んだのではないかと」




メリーさん太「え」




ちょい悪令嬢「しかしこれだと、今度は母親であるし○はちゃんが幸せになれません。ボッチだったり自らの未来予知通りに『夏○の儀』で溺れ死んだりすることを、どうにか回避できたのも、羽○里君の我が身すら顧みない献身が有ったからで、いくら父親の羽○里君の幸せを実現しようとも、母親であるし○はちゃんのほうを、ボッチのまま虚しく溺れ死にさせてしまったのでは、本末転倒と言うものでしょう」




メリーさん太「そりゃそうだよな」


ちょい悪令嬢「そこで羽○里君がし○はちゃんと結びつくルートにおいても、様々なパターンをシミュレーションすることによって、どうにか二人共幸せになる未来を見つけようとしたのです」


メリーさん太「『様々なパターン』て?」


ちょい悪令嬢「『七○蝶』の集合体であるこの時間軸のう○ちゃんは、『七○蝶』を使うことで、他の登場人物たちを誘導することができるのです」


メリーさん太「──あっ、もしかしてそれって、『夏○の儀』の当日において、羽○里君を七○蝶を使って、いろいろなパターンに誘導するやつか⁉」


ちょい悪令嬢「そうです、『し○はルート』においては、七○蝶によって羽○里君を崖のほうに誘導することによって、結果的に催事に使用する使い捨ての船の中に隠れていたのが『モブ少女』になりましたが、今回の『AL○Aルート』においては、七○蝶を無視することによって『モブ少女』と出会わなくなり、結果的に船の中に隠れていたのがう○ちゃんになると言う、決定的な違いが生じることになったのです」


メリーさん太「なるほど、あの時点こそがまさしく、う○ちゃんのシミュレーションゲームにおける、『ターニングポイント』であるわけか?」




ちょい悪令嬢「ただし、『し○はルート』のクライマックスの海中シーンにおいて、『し○はじゃ無いし○は』が助けに来た羽○里君に向かって、『何度繰り返しても無駄だ』と言い放ったように、し○はちゃんがし○はちゃんである限り──つまりは、『未来予知』の力を有する『鳴○の巫女』である限り、どうしても『不幸な未来』を回避できないのですよ」




メリーさん太「ああっ、そういえば、そうだったな⁉ ──だったらもう、『詰んでいる』のでは?」


ちょい悪令嬢「それに対して、『未来予知の力』そのものを無くそうと言う、『反則技』にすら手をつけることになるのですが、これは【原作ゲーム版】のプレイヤーの皆様の話では、『AL○Aルート』以外で行われるとのことです」


メリーさん太「まあ、そこまでやったらやり過ぎなので、【アニメ版】でする必要は無いわな。やるとしたら既に『ヒロイン別総集編』が上映スタートした、【劇場版】あたりか? 『し○ルート』とかはおそらく、【劇場版】でやるみたいだしな」




ちょい悪令嬢「もちろん、う○ちゃんとしてはどうしても諦めきれず、『し○はルート』を何度も繰り返すのですけど、その結果ルート一回ごとに一匹消費する、自分の肉体を構成している七○蝶をどんどんと失っていき、精神的に退行し始めて、記憶すらも失っていって、ついに『最後の一匹』となった時、すべてを諦めて、最後に思い出づくりとして、未来の両親である羽○里君とし○はちゃんとで、一夏の『親子ごっこ』をすることにしたのです」




メリーさん太「……それが、『AL○Aルート』か」


ちょい悪令嬢「自分の肉体である七○蝶を使い切ることによって、どうにか羽○里君とし○はちゃんを幸せにしようとした、まさに『幸福な王子』そのもののう○ちゃんですが、最後だけは自分のために使って、思い残すことも無くなって、『消え行こう』としたのでしょうね」


メリーさん太「……『消え行く』たって、それはこの時間軸だけの話であり、元の世界に戻れば、う○ちゃんはちゃんと存在しているんだろ?」




ちょい悪令嬢「忘れたのですか? う○ちゃんは現実世界では、崖から落ちて死にそうになっているのであり、もしも作中の時間軸で消滅することによって、元の時間軸に戻るとしたら、彼女の破滅を意味することになるのですよ?」




メリーさん太「──うぐぅッ⁉」




ちょい悪令嬢「つまり彼女は最後の最後で、『鳴○の巫女』としての力を全開し、それに『鳥○島』自体の不思議な力が呼応することによって、生み出された奇跡こそが、『Summer P○ckets』と言う物語そのものであり、すべては文字通り一命をかけたう○ちゃんの『自己犠牲』による、一夏だけの儚く切ない『サマードリーム』でしか無かったのですよ」




メリーさん太「……そう言うところはまさに、自分自身を犠牲にして、最愛の姉であるい○はちゃんを助けようとした、『マギ○コ』う○ちゃんそのものだし、両作品が『幸福な王子』をモチーフにしていることの証しだよな」

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