第2146話、わたくし、今期夏アニメ、いよいよ本番突入ですの☆(その7)
ちょい悪令嬢「……本人としては、エロゲどころかギャルゲすらやったことが無いのに、なぜかそれらのアニメ版とは非常に高いシンクロ率を誇る、本作の作者がお送りする、今期夏アニメの本格的考察第7回目です!」
メリーさん太「うちの作者の作品とシンクロ率の高い、『エロゲアニメ』って?………………ああ、『ぬき○し』か?」
ちょい悪令嬢「──『9ーn○neー Rulers Cr○wn』と『Summer P○ckets』ですよ! 『ぬき○し』は作者の視聴環境では、見ることができないと申したではないですか⁉」
メリーさん太「ホント、残念だよな。ネットでは、あんなに話題になっていると言うのに」
ちょい悪令嬢「それは確かにそうですが、そんなことを言ってても仕方ないので、とっとと【本題】に移りましょう!」
メリーさん太「つまり今回の【本題】は、放映&配信の順番からすると、『9ーn○neー』てことか?」
ちょい悪令嬢「──はい! 前回ラストの衝撃の展開を受けて、どうなることかと思いましたが、今回は更に本作の作者の諸作品との、高い『シンクロ率』を見せてくださいましたよ☆」
メリーさん太「え、そうなの?」
ちょい悪令嬢「それどころか、結果的には『サマ○ケ』や、何とかの『リゼ○』とも、共通性を見いだすことができるのです!」
メリーさん太「『サマ○ケ』だけじゃ無くて、『リゼ○』もだと?…………………確かに、『9ーn○neー』の主人公の新海か○る君の身の上に起こったのは、いわゆる『死に戻り』同様の、『世界のやり直し』のようなものとも言えるけどな」
ちょい悪令嬢「いえいえ、共通点はそこではありません。そもそもあれは、『やり直し』なんかじゃ無いのですよ」
メリーさん太「……何だと?」
ちょい悪令嬢「実は、前回当座談会で考察したことを、ほぼ踏襲するだけでは無く、それ以上の論理的設定を述べてくださったのです!」
メリーさん太「こういうことを得意としている、うちの作者以上の論理的設定だってえ⁉」
ちょい悪令嬢「本作の作者が考察したように、無数に存在する別の世界線のか○る君の記憶を、作品の主舞台のか○る君の脳みそに、(夢を見せる形で)インストールしたところまでは一緒なのですが、この手の話では既にワンパターンな『ある時点から世界は枝分かれをした』のでは無く、いわゆる『平行世界』なのであって、か○る君が見たのは未来の予知夢では無く、『過去の出来事を夢見た』と明言されたのです!」
メリーさん太「そ、それって──」
ちょい悪令嬢「そうです、世界と言うものは途中で枝分かれするのでは無く、最初から無数に存在していて、しかもそれはけして交わらずに『平行関係』にあって、時間の前後関係も無いから、別の世界の未来の有り様を見ることができても、それはその世界においては既に確定した事象であり、言うなれば『既に終わってしまった過去の出来事』のようなものなので、今更変えることなぞできないけれど、自分の現在いる世界には無限の可能性が有るので、その別の世界の未来の有り様を参考にして、別の未来を実現することは、当然可能なのである──って、ことなのですよ☆」
メリーさん太「──ッ」
ちょい悪令嬢「結局か○る君が見せられた夢って、『不幸な未来の予知』そのまんまでしょ? もうこの時点で『サマ○ケ』のメインヒロインの鳴瀬し○はちゃんと御同様なのに、この悪夢を何度も見て、何度も九條み○こちゃんの救済に失敗しつつ、次に繋げていくとしたら、『リゼ○』そのものとなるのですよ」
メリーさん太「──なるほど! 実際に体験する『悪夢=失敗例』を、最終的に『成功』に結びつけるわけか⁉ 確かに『リゼ○』だな!」
ちょい悪令嬢「とはいえ、てっきり『エロゲ』原作だから、ループするごとにヒロインルートが変更されるかと思いましたが、それは無かったですわね」
メリーさん太「一クールしか無いからな、『サマ○ケ』みたいには行かないだろ」
ちょい悪令嬢「『ヨ○ガノソラ』と言う、前例が有るではないですか?」
メリーさん太「──あれはいろいろな意味で、『特殊な例』だろうが⁉」
ちょい悪令嬢「言うなれば、『ヨ○ガ』が【日常系】なのに対して、『9ーn○neー』は【本格的SF異能バトル系】ですからね、作品として方向性は大きく異なるでしょう」
メリーさん太「むしろゲーム原作のアニメとして近いのは、『シ○タインズ・ゲート』あたりかも」
ちょい悪令嬢「まあとにかく今回のポイントは、主人公にとっては未来の話なのに、『別の世界で起こったことはすべて過去の出来事なのだ』と言い切ってしまうところですわね。この『独自の視点』には、この上なく共感を覚えるとともに、諸手を挙げて賞賛いたしますわ!(※何せ私自身、『未来予知』の巫女姫なのに、なぜだか『過去詠み』の巫女姫と呼ばれていますからね☆)」
メリーさん太「……あの『唯我独尊』をモットーとする本作の作者が、他人の作品を手放しで褒め讃えただとお?」
ちょい悪令嬢「こんな発想なんて、なかなか思いつかないものですよ? もしかしたら視聴者の方のほとんどが、ピンとこないのでは無いでしょうか?」
メリーさん太「確かにな、別の世界の話とはいえ、『未来の出来事』を『既に終わった過去』だと言い切っているんだからな。うちの作者のように『多世界解釈量子論』を、かなり深いところまで理解していなければ、言えないセリフだぜ」
ちょい悪令嬢「しかも何と、そんな『論理的』なことだけでは無く、もっと『人生にとって大切なこと』を、示唆していたりするのですよ!」
メリーさん太「へ?」
ちょい悪令嬢「つまりか○る君に、み○こちゃんの『不幸な未来』を見せたのは、彼を絶望させるためなんかでは無く、これはあくまでも『別の世界の既に済んだこと』であって気にする必要は無く、むしろこの記憶を利用して、ヒロインを全力で助けるために行動すれば、この無限の可能性を秘めている現実世界においては、できないことは何も無いと、暗に教え諭しているわけなのですよ!」
メリーさん太「──おおっ、絶望させるどころか、むちゃくちゃ前向きな話じゃ無いか⁉」
ちょい悪令嬢「ですから何度も申しているでは無いですか、真の意味で量子論を理解していたら、『不幸な未来の予知能力』こそ、『真に幸せな未来』を勝ち取ることができると」
メリーさん太「……確かに」
ちょい悪令嬢「しかもこれは今期夏アニメの最大の問題作である、『タ○ピーの原罪』も御同様だったりするのです!」
メリーさん太「えっ、『タ○ピー』に、『不幸な未来の予知能力』なんか出てたっけ?」
ちょい悪令嬢「こっちはどちらかと言うと、『やり直し』のほうですわね」
メリーさん太「……ああ、『ハ○ピーカメラ』や、母星の『大ハ○ピー時計』か?」
ちょい悪令嬢「最新第5話の、文字通りの『大どんでん返し』には鳥肌が立ちましたね。被害者と思われた者が加害者になり、加害者と思われた者が被害者になって、世界の有り様が180度転換してしまうんですからね。──そしてまさに、誰にとっても不幸のどん底のこの状況を、果たして『ハ○ピー星人』であるタ○ピーは、真の『ハッピーエンド』に導くことができるのでしょうか☆」
メリーさん太「──確かにタ○ピー視点では、不幸な結末を迎えるごとに、『やり直し』をしているようなものだよな⁉」
ちょい悪令嬢「……ホント、今期夏アニメはSF設定的には、本作とのシンクロ率が高い作品ばかりですので、ますます目が離せませんわ。せっかく『女子高生が戦国時代にタイムスリップする』と言う、『ジュブナイルSF』では定番のネタを扱っているんだから、『Turk○y!』におかれましても、もう少し『SF作品』として盛り上げていただきたいものですわ♡」
メリーさん太「──だから、いちいち『Turk○y!』を引き合いに出すのは、やめろよ⁉」