第2140話、わたくし、今期夏アニメ、いよいよ本番突入ですの☆(その2)
ちょい悪令嬢「──さて、今期夏アニメも各作品共出揃って参りましたことですし、当座談会においてもこれまで以上に力を入れて、期待作や注目作をご紹介していきますよ!」
メリーさん太「……そういや、前回からサブタイトルを変えていたんだな? 『ぬき○し』の第1話を見るまでは、『ファーストインプレッション』と言う文言を、守り抜くんじゃ無かったのか?」
ちょい悪令嬢「それが、『ぬき○し』を配信予定の動画サイトは極めて限定されていて、本作の作者が視聴できない可能性が高いのですよ」
メリーさん太「え、そうなの?」
ちょい悪令嬢「しかも、有料サイトで無いと『規制版』しか配信されず、画面が規制されるどころか、音声すらも規制されて、何をやっているのかさっぱりわからないって有り様だそうですし」
メリーさん太「──あっ、そういえば、地上波放送版は『音声』だけって聞いたけど、それって本当なのか?」
ちょい悪令嬢「何とその音声自体が、【規制版】らしいのですよ」
メリーさん太「もうむちゃくちゃじゃんか⁉ それって放送する意味有るの⁉」
ちょい悪令嬢「……まあ、コミカライズ版準拠なら、結構ストーリーや人間関係が面白いですからね。エロ目当てだけでは無く、作品自体を楽しもうと思うなら、見て損は無いんじゃ無いでしょうか?」
メリーさん太「あんなに楽しみにしていたのに見れないなんて、うちの作者もさぞや残念がっているだろうよ」
ちょい悪令嬢「ある意味『怖い物見たさ』と言うのは有りましたけど、それ程『絶対に見たい!』って感じでは無いので、別に構わないんですけどね」
メリーさん太「そうなの?」
ちょい悪令嬢「何度も申しておりますが、今期夏アニメは前期春アニメほどでは無くても、それなりに『豊作』ですので、他に見るべき作品はたくさん有るのですよ」
メリーさん太「ほう、たとえばどの作品が?」
ちょい悪令嬢「そうですね、今回は特に『怪○8号』を取り上げたいかと思いますが、ただし第2期が始まったばかりの【アニメ版】では無く、【原作漫画版】全体についての、総評を行いたいかと存じます」
メリーさん太「アニメの考察コーナーなのに、漫画版の総評だと?………………ああ、そうか! 『怪○8号』の原作って、ついに最終回を迎えたんだっけ⁉」
ちょい悪令嬢「それで、最終話記念&アニメ版第2期スタートと言うことで、原作漫画版が、現在全話無料公開しているのです!」
メリーさん太「──そいつは、太っ腹だな⁉」
ちょい悪令嬢「本作の作者も、この連休の期間中に、全話読ませていただきましたよ!」
メリーさん太「何か、相続問題で揉めている割りには、暇そうだな?」
ちょい悪令嬢「……『現実逃避』、しているだけだったりして」
メリーさん太「あ、悪い。実はかなり、追い詰められているようだな?」
ちょい悪令嬢「──まあ、そんな作者の個人的事情なんてさておいて、『怪○8号』を全話通して読んでの総括に参りましょう! まずは何と言っても、『第一印象』ですが、」
メリーさん太「……『ですが』?(ゴクリ)」
ちょい悪令嬢「普通に、『面白かった』です!」
メリーさん太「おおっ、そいつは良かったな⁉」
ちょい悪令嬢「やっぱ『アンチ』の言うことなんか鵜呑みにしては、いけませんわ! あいつら『怪○8号』のことを、『他の作品の影響を受け過ぎ』とか、『面白いのは序盤だけ』とか、『敵がずっと怪○9号のままだから、マンネリで面白くない』などと、好き勝手言っておりましたが、そのすべてを今から徹底的に論破しようかと思います!」
メリーさん太「何と、そんなことが、本当に可能なのか⁉」
ちょい悪令嬢「容易いことですよ、あいつらのはほとんど『言いがかり』に過ぎませんからね。──まずは最初の『他の作品の影響を受け過ぎ』についてですけど、おそらくは『新世紀エヴ○ンゲリオン』や『進○の巨人』や『寄○獣』のことを言っているかと思われますが、世界観やキャラの一部に影響が見られないでも無いものの、あくまでも『軽微』なレベルであり、十分に『オリジナル作品』だと断言できます」
メリーさん太「……序盤の『解体屋パート』なんて、良く似た作品が有ったと思うけど?」
ちょい悪令嬢「確かに主人公がそのまま『解体屋』を続けていれば、『二番煎じ』の誹りを受けたでしょうが、そもそも『怪○8号』と言うタイトルからして、主人公が『怪獣』として人類防衛のために活躍していくのは、最初から織り込み済みですので、作品の方向性的にまったく別物と言えましょう」
メリーさん太「でも、面白かったのはまさにその序盤の部分の、『解体屋パート』や、主人公が『怪獣であることを隠して密かに活躍していたパート』であって、正体がばれた後でも防衛隊員として認められてからは、『拍子抜け』してストーリーに緊張感が無くなり、『面白く無くなった』と言う意見も多いけど?」
ちょい悪令嬢「そこはちゃんと、『工夫』なされているのです」
メリーさん太「『工夫』、って?」
ちょい悪令嬢「防衛隊の上層部が怪○8号の利用を認めても、現場の超実力者の隊長が認めなかったり、利用が決定してからも、事実上の『最大戦力』である怪○8号を、いざと言う時に温存しておこうと、怪獣の大群が襲来して日本全国が危機に陥っていると言うのに、なかなか出動を許さなかったんですけど、怪○8号自身の意思で反対を振り切って、戦闘を開始したりして──と言った感じで、ちゃんと各イベントごとにドラマチックに盛り上げていましたから、全編ずっと飽きずに読めましたわ」
メリーさん太「ああ、話にちゃんと『緩急』がついていて、けして『単調』では無かったわけだ」
ちょい悪令嬢「『単調』と言えば、アンチどもの最大の批判点である、『敵がずっと怪○9号だったのは、代わり映えしなくて面白く無かった』とか言っているやつも、単なる『見当違い』であると断言できるのですよ」
メリーさん太「え、でも、結局百二十話以上も有った長丁場なのに、敵が怪○9号であり続けていたのは、事実じゃんか?」
ちょい悪令嬢「たとえ百二十話有ろうが百三十話有ろうが、結局のところ怪○9号が絡んだ大きなイベント──すなわち、大規模戦闘シーンは、二、三回ほどしか無かったんだから、ラスボスが全編通してずっと同じであっても、別におかしくは無いのでは?」
メリーさん太「──ッ」
ちょい悪令嬢「それにですねえ、何とこれって怪○8号の正体を始めとする、作品自体の背景設定の根幹にも関わってくるのですよ」
メリーさん太「え」
ちょい悪令嬢「実は怪○9号って、知能が人間レベル並みに進化した最初の怪獣と言う意味では、非常に希少かつ重要な個体ですが、その反面肉体は人間よりも小柄で、怪獣にしては圧倒的に非力で、とても生き延びることはできなかったはずなのですが、日本の歴史上最強かつ最凶と謳われた、『明暦の大怪○』の霊魂(?)に取り憑かれるようになって、膨大な力を手に入れるとともに、自分自身で大怪獣レベルの怪獣を生み出せるようになり、『明暦の大怪○』に操られるままに、人類の滅亡を企てていったのです」
メリーさん太「──何と身の内に、『真のラスボス』を隠していたってパターンか⁉」
ちょい悪令嬢「しかもそれは怪○8号のほうも、御同様だったのですよ」
メリーさん太「……何だと?」
ちょい悪令嬢「実は何と怪○8号って、厳密には『怪獣では無かった』のです!」
メリーさん太「──はあ⁉」
ちょい悪令嬢「物語の序盤において、日比野カ○カ君に怪獣の力を与えた『虫』みたいなやつ──実はあれこそは、『明暦の大怪○』に虐殺された、武士や庶民の『憎しみや悔しさ』の具現であって、その元になった人数と激情があまりにも膨大だったために、『明暦の大怪○』に匹敵する怪獣の力を、カ○カ君にもたらすことになったわけなのですよ」
メリーさん太「──つまり怪○8号と怪○9号は、『中の人』同士の過去の『因縁の対決』の、再演をしていたわけなのかよ⁉」
ちょい悪令嬢「ねえ、これで『怪○8号』と言う作品が、インパクトだけの『出オチ』なんかじゃ無く、ちゃんと最後まで念入りに考え尽くされていたことが、十分おわかりになったでしょ?」
メリーさん太「うん、少なくともアンチのやつらが、『怪○8号』のことを、何も理解していないことだけはわかったよ」
ちょい悪令嬢「これをお読みの皆様におかれましても、漫画にしろアニメにしろ、アンチどものデカい声に惑わされて、変な先入観に囚われること無く、是非ともご自分の目で判断して、『真に面白い作品』を見つけてくださいませ☆」
ちょい悪令嬢「……まあ、私としましても、本編中にカ○カ君と亜白ミ○ちゃんの『距離』が、もうちょっと縮まっても良かったんじゃ無いかなあとは思うんですけどね♡」
メリーさん太「カ○カ君を始めとする防衛隊の状況や、以降の怪獣災害の可能性についても、『現状維持』で終わったしな。──もしかしたら、『続編』も有り得るかもな☆」