第2134話、わたくし、もしも野党第一党の党首なら、『夫婦別姓』なんて簡単に成立させますの☆
※読者様各位には大変申し訳ございませんが、一身上の都合により新作を作成している時間が無く、書き溜めていた作品を公開させていただきます。
なお、先の国会会期中に作成しましたエピソードですので、時系列的におかしなところもございますが、どうぞご寛恕のほどよろしくお願いいたします。
ちょい悪令嬢「──もうどこでもいいから、野党の党首は今すぐ、アドバイザーかコンサルタントとして、うちの作者を雇いなさい!」
メリーさん太「…………は?」
ちょい悪令嬢「もはや黙って見ていられませんわ! この『政権交代』の大好機に、一体何をやっているのですか⁉」
メリーさん太「──いやいや、あんたこそ、一体何を言っているの⁉ たかが一介のWeb作家ごときが、現在の政界において、何の役に立つって言うんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「……そうですね、例えばうちの作者なら、ほんの数ヶ月も有れば、『夫婦別姓』を確実に成立させて見せますわ☆」
メリーさん太「──なッ⁉」
ちょい悪令嬢「それなのに、よせばいいのに今国会において、各党ともまったく足並みを揃えないままで、それぞれ独自の『夫婦別姓法案』を殊更主張するなんて、もう少し『深慮遠謀』と言うものを弄してみようとは思わないのでしょうか?」
メリーさん太「えっ? えっ? 何言っているの? 野党各党共『夫婦別姓』を、少しでも早く成立させようとしているのだから、今国会中に法案を審議させようとしているのは、別におかしくは無いだろうが?」
ちょい悪令嬢「アホか! 今国会で成立する可能性がほぼ0であることは、既に各方面において認められているんですけど?」
メリーさん太「そんなこと、絶対とは言えないだろうが⁉ もしも現在バラバラの意見にある野党が、当主レベルで話し合ってお互いに妥協して、どこかの党の法案に一本化して賛成投票したりすれば、今国会中に成立する可能性は、けして0とは言えないじゃんか⁉」
ちょい悪令嬢「そんなことをしなくても、絶対に成立させる方法が有るのですよ。一番重要なのは『タイミング』であり、野党の皆様としては、『押しても駄目なら引いてみな』と言う言葉を、もっと肝に銘じるべきなのですよ」
メリーさん太「『タイミング』? それに、『押しても駄目なら引いてみな』って………」
ちょい悪令嬢「今国会なんて、もうどうでもいいのです。今各野党の党首がやるべきことは、イデオロギーすら凌駕した、全野党の『大同団結』であって、各政党の特色が出過ぎている、各『夫婦別姓法案』なぞ即座に引っ込めて、来る『衆参同時選挙』を見据えて、全国の全選挙区における『選挙協力』を密に詰めて、今会期末においては全党一致して『内閣不信任案』を提出して、もはや国民の敵に過ぎない糞ゴミ自○党政権を、『解散総選挙』に追い込まなければならないのですよ!」
メリーさん太「えっ、選挙のために『夫婦別姓法案』を捨てるって、言ってることが矛盾しているのでは⁉」
ちょい悪令嬢「──ボケッ! 今の自○党の体たらくぶりからすれば、野党全党が一致団結すれば、衆参同時選挙での『圧勝』の可能性は非常に高く、その後に『連立政権』を樹立して政権を完全に掌握しさえすれば、『夫婦別姓』を成立させることなんて、もはや児戯にも等しくなるのですよ!」
メリーさん太「──ああ、そうか! 野党のままでは『夫婦別姓』を成立させるのは困難だけど、先に政権を奪取すれば、『不可能が可能になる』って寸法か⁉」
ちょい悪令嬢「ね、これこそが『タイミング』が何よりも重要であり、『押しても駄目なら引いてみな』ってことなのですよ」
メリーさん太「……すげえ、うちの作者、本当にすげえ。隙あらば自分のことを『希代の鬼謀家』なんてほざいていたけど、単なる自画自賛じゃ無かったんだ?」
ちょい悪令嬢「しかも以前も申しましたが、現在『保守派』の庶民の皆様が、どんどんと自○党を見限ろうとしている今こそ、野党陣営のほうで取り込み、選挙での勝利を万全にしなければならないと言うのに、保守派の拒絶反応が大きい『夫婦別姓』にこだわっていたんじゃ、せっかくの『勝機』をみすみす逃がすようなもの。ここはいったん自ら『夫婦別姓法案』を引っ込める振りをして、保守派の好感を得ておいて、政権を取ってから改めて、国民の大多数の意見を踏みにじる形で、『夫婦別姓』の成立を強行すればいいのです★」
メリーさん太「──『策士』だ! ここに血も涙も無い、ガチの『策士』がいるぞ⁉」
ちょい悪令嬢「……それなのに、実際の野党どもときたら、無駄に今国会において『夫婦別姓』の実現を目指そうとして、保守派の心を離れさせるわ、選挙協力を結ぶどころか、野党第一党が『年金問題』で自○党に釣られて借りを作ったために、今会期末での『内閣不信任〜解散総選挙』の実現がほぼ絶望的になってしまうわ、このことを始めとして、むしろ最近の自○党のほうが上手く立ち回り始めているわで、もういいところ全然無しですわ!」
メリーさん太「は? あのダメダメ自○党が、『上手く立ち回っている』だと?」
ちょい悪令嬢「まず『夫婦別姓』についてですが、野党側の足並みの乱れを見て取り、今国会での成立は無いものと見定めて、党としての法案提出をやめるとともに、不満分子を強引に黙らせて、すべての野党の法案を潰すことを決めて、保守派の国民に好印象を抱かせて、夏の選挙での堅実な『票獲り』を目指したわけです」
メリーさん太「──うッ⁉」
ちょい悪令嬢「そしてもはや言うまでも無く、現在絶好調の、小○新農○相の投入ですよ! 前農○相の舌禍が招いた突然の交代劇で、下手すると首相以下内閣全体のイメージダウンに繋がりかねなかったところ、まさに『災いを転じて福となす』を地で行くように、小○新大臣お得意の『スタンドプレー』が、今回は『いい方向』に転がって、現内閣や自○党自体に対する支持率が爆上がりとなっております」
メリーさん太「──ううッ⁉」
ちょい悪令嬢「これに関しては野党どころか、自○党内からも、『単なる人気取りだ!』とか、『あいつは農政と言うものを何もわかっちゃおらん!』とかと、非難囂々の有り様ですけど、『人気取り』のどこが悪い? 政治家にとって何よりも大切なのは、『選挙に勝つこと』であり、そのためにも『人気取り』をすることは、むしろ褒められてしかるべきでしょうが!」
メリーさん太「──うううッ⁉」
ちょい悪令嬢「『年金改革』をエサに野党第一党に貸しを作って、『内閣不信任案』の提出を未然に防ぎ、返す刀で、『夫婦別姓』なんかよりも現在の国民にとっての最重要課題である、『米価急騰問題』を、党内きっての『スタンドプレイヤー』で扱いの難しいセクシー小○を、ここぞとばかり投入して、見事に国民に対する『人気取り』を実現するなんて、もしかしたら石○首相って、『昼行灯』を装ったとんでもない『策士』かも知れませんなあ♫」
メリーさん太「──言われてみれば、ここ最近立て続けに、予想外の『手腕』を見せているじゃ無いか、あの人ってば⁉」
ちょい悪令嬢「まあそうは言っても、近々G7サミットが開催されて、日米間の関税問題について、両国首相がサシで対談することになっていたりと、問題は山積しており、現政権はまさに『綱渡り』状態にあって、石○首相としても、一秒たりとて気の抜けない状況でしょう」
メリーさん太「いくら今回のように一時的に『高評価』を得ていても、一度の失策で評価が地に落ちるなんてことも多々有るからな。確かに現在政権を握っているほうが、不利な状況にあるのは間違いないな」
ちょい悪令嬢「それなのに、野党側の『攻め方』が、ことごとくタイミングを外していて、せっかくの保守層の取り組みに失敗していると言う、目も当てられないような体たらく。本作の作者がどこかの党首のアドバイザーか、いっそのこと党首自身であれば、全野党の選挙協力を取り結び、選挙に圧勝して連立政権を樹立してから、『夫婦別姓』でも何でも実現してみせるのにねえ★」
ちょい悪令嬢「……とか何とか言ってるけど、実は野党側も、『夫婦別姓』の成立なんて目指していないし、それこそが彼らの『策略』なのかも知れませんけどねえw」
メリーさん太「はあ⁉ 何でいきなり最後の最後で、すべての前提をひっくり返すようなことを言い出すんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「だって、野党にとっては選挙のごとに、『我が党に投票してくだされば、「夫婦別姓」を実現して見せます!』と言うのが、数少ない『セールスポイント』では無いですか? だったらうかつに成立させるよりも、いかにも『自○党の反対で、今回も成立できませんでしたッ』とか言ったふうに、自分たちの至らなさを責任転嫁しつつ、いつまでもいつまでも選挙の時に利用したほうが、『お得』なのでは?」
メリーさん太「あ」