第2133話、わたくし、今期夏アニメ、ファーストインプレッションですの☆(その6)
ちょい悪令嬢「……こんなクソ暑い中、問題ばかり山積して、もうやってられませんわ★」
メリーさん太「──開始早々から、いきなりどうした⁉」
ちょい悪令嬢「いえね、以前もお伝えしましたが、実は本作の作者は現在、相続問題で少々揉めておりますの」
メリーさん太「ああ、そういえば、そうだったな」
ちょい悪令嬢「それで、月曜日の7月14日は当の亡くなった父親の初盆で、午前中お寺さんでお経を読んでいただいて、翌15日は弁護士さんの無料法律相談に行くとともに、その近くに事務所を構えている、もう一人の相続人である姉側の弁護士さんと面会して、その帰りには家庭裁判所での『調停』に必要な資料づくりのための、プリンターの消耗品等の購入を行い、それから数日後には司法書士さんとの打ち合わせ等も行うと言う、連日のハードスケジュールをこなすことになっておりますの」
メリーさん太「──ただでさえ猛暑の連続なのに、ガチでぶっ倒れるんじゃ無いのか⁉」
ちょい悪令嬢「実の兄弟なんだから、普通に話し合えばいいのに、半年間も直接対面しての協議を避け続けた挙げ句の果てに、何の承諾も無しに弁護士を雇って、今度はこちらが絶対に呑めないような理不尽な要求を突きつけてくるなんて、もうむちゃくちゃですよ。こっちは父親を亡くしてガチで傷心状態にあると言うのに、文字通り『泣きっ面に蜂』ですわッ!」
メリーさん太「本作において詳細に報告してきたけど、七年間の長きにわたって同居して介護を続けてきたんだからな。ガチで『魂の半身』を失ったに等しいだろうよ」
ちょい悪令嬢「ただでさえ精神的に不安定だと言うのに、これからの生活の糧である相続財産まで脅かされては、とても生きた心地がしませんわ」
メリーさん太「相手は作者の実家の地方の自治体の大幹部だし、旦那さんのほうは信用金庫の役員なんだろ? 月々の給料も将来の年金も現在の貯蓄も、十分余裕が有るはずなのに、どうしてそんなに欲張っているんだよ?」
ちょい悪令嬢「むしろ余裕綽々だからこそ、こちらを追い詰めて、少しでも有利な結果を得ようとしているのでしょう」
メリーさん太「──そいつ本当に、血を分けた実の姉なのか⁉」
ちょい悪令嬢「読者の皆様、このように相続問題は絶対に揉めるものと心得てください! 特に親の介護に携わっておられる方は、認知症が進む前に必ず『遺言書』を作成しておいて、介護もせずに権利ばかり主張する他の相続人のいいようにはしないようにいたしましょう!」
メリーさん太「……うわあ、実体験に基づく主張は、ガチで説得力が有るな」
ちょい悪令嬢「まあ、身内の恥をこれ以上さらしても仕方がありませんから、いつものように今期夏アニメの期待作の紹介に参りましょう」
メリーさん太「──うおっ、切り換え早ッ⁉ この重苦しい空気は、一体どうするんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「ああ、それなら大丈夫ですよ」
メリーさん太「何で?」
ちょい悪令嬢「今回ご紹介する作品のトップバッターは、『タ○ピーの原罪』ですから♫」
メリーさん太「──『重い空気は、重い空気で相殺すれば、いいじゃない?』理論はヤメロ!」
ちょい悪令嬢「これって国内では地上波で放送されていないので、人気はイマイチですが、海外においては大反響を呼んでいるそうですよ」
メリーさん太「……まあ、『インパクト』だけは、間違いなく有るからな」
ちょい悪令嬢「まさにその過剰なまでの『インパクト』こそが、地上波で放送できないことはもちろん、内外を問わず配信で反響を呼んでいることの、主な理由となっておりますが、実は私は、それだけでは無いと思いますの」
メリーさん太「と、言うと?」
ちょい悪令嬢「今回担当なされた、アニメスタッフの皆様が、むちゃくちゃ優秀だったってことですよ☆」
メリーさん太「──ッ」
ちょい悪令嬢「考えてもみてください、うちの作者なんて原作漫画版を読み込んでいるから、ストーリーの展開もオチも知っているし、特に『いじめ作品』は大嫌いだから、最初から0話切りするか、暇つぶし等で見たとしてもいじめシーンの酷さを確認して視聴を即やめるかの、どちらかのはずが、一時間近く有った第1話を、丸々視聴し終えるなんて、おかしいとは思いません?」
メリーさん太「そ、そういえば……」
ちょい悪令嬢「それは言うまでも無く、『人を選ぶ』と言う意味では『マイナス面』ばかりのこの作品を、作画面においてもストーリー構成においても演出面においても、最大限に『アニメとして面白くなる』ようにつくり上げて、原作漫画版との違和感をまったく感じさせないと同時に、とにかくテンポ良くストーリーを進めることと、キャスト陣の白熱の演技とが相俟って、視聴者に嫌悪感を覚える余裕を与えないまま、次々と興味を惹く場面を矢継ぎ早に繰り出してくることによって、画面に釘付けにして物語に没頭させることに成功したのですよ」
メリーさん太「──なッ⁉」
ちょい悪令嬢「……ホント、ストーリーにおいてもすべてのキャラの振る舞いにおいても作画においても、ちゃんと原作をほぼそのまま再現しつつも、それ程『嫌な感じがしない』と言うのは、アニメスタッフが非常に優秀であると同時に、原作のことを完璧に研究し尽くした上で、完全に理解し尽くしていることの証しでしょう」
メリーさん太「な、なるほど……」
ちょい悪令嬢「確かにネット上においては賛否両論が激しく対立しておりますが、下手したらこの時点で『今期の覇権作品』確定と言っても、過言では無いかも知れませんね」
メリーさん太「ただしこの作品て、全六話しか無いんだよな」
ちょい悪令嬢「つまり、その他の作品が全力の追い込みをかけ始める、シーズン終盤の覇権争いには参加できないってことで、その点は圧倒的に不利でしょうね」
メリーさん太「──駄目じゃん⁉」
ちょい悪令嬢「まあでも、それも他の作品の出来次第じゃ無いですか?」
メリーさん太「……現在のところでも、二、三本期待できるのが有るし、他の作品もこれから化けるかも知れないから、『先行逃げ切り』はやはり苦しいんじゃ無いのか?」
ちょい悪令嬢「幾つかの作品がストーリーの途中で、主人公の女子高生たちがいきなり、戦国時代に飛ばされたりしてね♡」
メリーさん太「──そんな作品は、一つだけでいいよ!」
ちょい悪令嬢「まさにその『Turk◯y!』ですが、第2話の予告編で、早速武士の頭にボウリングの球をぶつけていましたね」
メリーさん太「──結局そのパターンで行くのかよ⁉ 『人の死なない戦を目指す』ってのは、嘘だったのか⁉」
ちょい悪令嬢「まあ、あくまでも予告だし、しかもまだ第2話段階なので、この時点では『いきなり襲われたから、思わず反撃した』と言ったふうな感じで、『ボウリングバトル路線』になるとは決まっていないのでは?」
メリーさん太「だとしたら、『戦国時代』において『ボウリング要素』は、どのように活用させるつもりなんだ?」
ちょい悪令嬢「それは実際に第2話以降を見ないと、何とも言えませんね」
メリーさん太「せめてギャグ的に『トンデモバトル』を展開するのならわかるけど、どうやら基本的に『シリアス調』のようだしな」
ちょい悪令嬢「わかりませんよお? 5人の心が一つになった時には、巨大ロボットの『ボウリンジャー』を召喚できるようになったりして☆」
メリーさん太「──『戦隊モノ』かよ⁉ 確かにJKが戦国時代にタイムスリップするような世界観なんだから、絶対に無いとは言えないけれどッ!」
ちょい悪令嬢「『神○市建設中。』とともに、本作の作者が個人的に期待している作品ですので、是非とも今後の展開に注目していきたいかと存じますわ♫」
メリーさん太「──変なフラグを立てるのはヤメロ! 『神○市建設中。』のほうは、既に『お手上げ』状態じゃねえか⁉」
ちょい悪令嬢「むっ、『お手上げ』とは失礼な。『神○市建設中。』だって、これから先、奇跡的に面白くなるかも知れないじゃ無いですか?」
メリーさん太「……つまりそれって、現時点においては、『奇跡でも起こらなければ、面白くなりそうにない』と、言っているも同然じゃ無いのか?」
ちょい悪令嬢「あ」