第2120話、わたくし、今期春アニメ『私的覇権作』最終選考開始ですの☆(その9)
整備兵一同「「「──シュペーテ少佐、見てください! 私たちの自信作です!」」」
ロケット隊長「──うおッ⁉ 我がドイツ国防省空軍の秘密兵器、ロケット戦闘機Me163『彗星』が、真っ赤に塗られているだとお⁉」
整備兵一同「「「これがホントの、『赤い彗星』です!!!」」」
ロケット隊長「──やかましい!」
整備兵一同「「「し、しかし少佐、同盟国の大日本帝国の大ヒットアニメである『機動戦士ガン○ム』によると、赤く塗られたエースの乗機は、3倍の速度が出るとのことですよ?」」」
ロケット隊長「大日本帝国当時のアニメって、『くもとちゅうり○ぷ』ぐらいしか無かったろうが⁉ しかもロケット動力である『彗星』は、ただでさえも時速1000キロも出ると言うのに、3倍だったらマッハ2を超えてしまうぞ⁉」
整備兵一同「「「いいじゃないですか? この第二次世界大戦当時で既に、我がドイツのロケット機やジェット機によって、非公式ながらも『音速を超えた』と言う証言が、複数存在しているのですから」」」
ロケット隊長「──俺が良くないわ! デフォルトの時速1000キロだって、普通のレシプロ戦闘機よりも300キロ以上も早くて、操縦しにくいと言うのに、音速の2倍とか、ジェット機もろくに乗りこなせていないこの時代の人間に、制御できるわけが無いだろうが⁉」
整備兵一同「「「て言うか、そもそも機体を赤く塗ったくらいで、速度が3倍になったりするはず無いんですけどね★」」」
ロケット隊長「──他人様の作品を『全否定』するようなことを言うのは、やめろよ⁉」
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ちょい悪令嬢「史実です」
メリーさん太「──ええッ、あんなむちゃくちゃな【突発短編】なのに、本当に有ったことなの⁉ 当時のドイツには、時速1000キロも出る、真っ赤に塗られたロケット戦闘機なんて、実際に存在していたわけえ⁉」
ちょい悪令嬢「一般的には、『機動戦士ガン○ム』のシ○ア大佐のモデルは、機体を深紅に染めた『フォッカー』を愛機にしていた、ドイツ帝国のエースパイロット、『レッドバロン』ことマンフレート=フォン=リヒトホーフェン(男爵)だと言う説が有力ですが、同じく『レッドバロン』にあやかって乗機を深紅に塗ったことで有名な、ヴォルフガング=シュペーテ少佐こそ、まさにその乗機がロケット戦闘機『彗星』であったことにより、シ○ア大佐のモデルの一人である可能性は、無きにしも非ずなのではないのでしょうか?」
メリーさん太「まあた、『ミリオタ』のうちの作者が、どうでもいい『豆知識』を披露しているのかよ? 一般の方には『レッドバロン』のほうが有名なんだから、それでいいだろうが?」
ちょい悪令嬢「いえ、たとえ細かいことでも、指摘すべきことは指摘しておかないと、将来に禍根を残すことにもなりかねないのです!」
メリーさん太「『将来に禍根』て、何を大げさな」
ちょい悪令嬢「実は、既に最終回を迎えた『機動戦士Gund○m GQuuu○uuX』の、『キャラクター人気投票』が行われたのですが、何とチーム『ポメラ○アンズ』のマスコットの『ポメラ○アン』が、第4位に入ったのです!」
メリーさん太「ええっ、そうなの⁉……………いやまあ、動物キャラとかが意外に人気が有って、ランキングに入ることなんて、それ程珍しい話でも無いか」
ちょい悪令嬢「問題はそこでは無いんですよ! ──キャラの紹介文のほうを見てください!」
メリーさん太「……なになに、『第4位、ポメラ○アン。ジ○シーが飼ってた猫』…………………って、『猫』おッ⁉」
ちょい悪令嬢「ね、驚いたでしょ?」
メリーさん太「えっ、えっ、どういうこと? 実はあのチームで飼っているペットって、名前は『ポメラ○アン』だけど、実は『猫』だったわけ⁉」
ちょい悪令嬢「普通にこの説明文を書いたやつが、間違っただけと思いますけど、今メリーさんがおっしゃった『解釈』も、十分成り立ちますよね? ──そうなると、『どうなる』と思います?」
メリーさん太「ど、『どうなる』って?」
ちょい悪令嬢「今回の『間違い』が一人歩きしていって、いつの間にか『「GQuuu○uuX」の「クラ○バトル」のチームで飼われていたのは、「ポメラ○アン」と言う名前の「猫」だった』と言うのが、『定説』になってしまいかねないのですよ」
メリーさん太「──‼」
ちょい悪令嬢「ねえ、『誤り』や『説明不足』は、そのつどちゃんと正していかなければならないでしょう?」
メリーさん太「……まあ、それについては納得したけど、今回のこのコーナーのテーマは、一体何なんだ? 『GQuuu○uuX』について、また何か『動き』でも有ったのか?」
ちょい悪令嬢「──そうなんですよ! 実は現在、TV版に先駆けて公開された『劇場版』が、再上映されているんですけど、その初日に鶴○和哉監督と、シリーズ構成の榎○洋司氏に、主人公の『マチ○』役の黒○ともよさんが、舞台挨拶をなされたのですが、そこでテレビシリーズについての興味深い『ネタばらし』が行われたのです!」
メリーさん太「おお、それは確かに興味が有るな! ──それで、どんなことが語られたんだ?」
ちょい悪令嬢「放映中、最後まで『つかみ所が無かった』ことに定評が有る、主人公のマチ○ちゃんですが、それもそのはず、監督さん御自身がおっしゃるには、『毎回性格を変えていた』そうです★」
メリーさん太「──駄目じゃん⁉」
ちょい悪令嬢「いえいえ、それがそうでも無いのですよ! これってむしろ『違っているからこそ、素晴らしい』のです!」
メリーさん太「はあ?」
ちょい悪令嬢「実は監督さんにとって『GQuuu○uuX』は、主人公のマチ○ちゃんの『成長物語』でも有ったそうです」
メリーさん太「──そ、それって⁉」
ちょい悪令嬢「本作の作者の、アニメに対する評価の『最重要ポイント』であり、今期春アニメの『私的覇権作』の選考においても、散々指摘してきた点でもあります」
メリーさん太「……まあた、うちの作者と『GQuuu○uuX(の制作陣)』が、シンクロしやがったのかよ? さすがは『エヴ○』の主要スタッフ!」
ちょい悪令嬢「この点について、鶴○監督と榎○氏が重視したのは、各エピソードにおいて、マチ○ちゃんと『大人の女性』とを『巡り合わせる』ことだったそうです」
メリーさん太「『大人の女性』って?」
ちょい悪令嬢「まずア○キーさんに始まって、『クラ○バトル』において強烈な印象を残したシ○コさんに、『監視役の軍人さんから親しみやすいお姉さんへ』変わっていったコ○リ少尉に、とどめとしてマチ○ちゃんの恋愛観を根本的に変えてしまったラ○ァさん──と言った皆様ですわね」
メリーさん太「確かに節目節目に、『大人の女性』に影響を受けているじゃんか⁉」
ちょい悪令嬢「一部には、ア○キーさんのことをまるで『使い捨て』にしてしまったことを、批判する手合いも多いですが、実は『使い捨て』で構わなかったのです。彼女はあくまでも『舞台装置』として、マチ○さんに『大人の汚さ』を教え込むのが役割だったのですから」
メリーさん太「そういや、シ○コさんもラ○ァさんも、実質的にマチ○ちゃんと関わったのは『一話』ぐらいなものだし、ある意味彼女たちも、『使い捨てキャラ』と言っても過言じゃ無いかもな」
ちょい悪令嬢「コ○リ少尉との触れ合いだって、トータルでは『一話分』有るか無いかですしね」
メリーさん太「彼女たちとの強烈な出会いこそが、間違いなくマチ○ちゃんを、人間としてもガン○ムのパイロットとしても、『成長』させていっているんだから、各エピソードごとに彼女が『違って』見えても、当然だったんだ!」
ちょい悪令嬢「これは今回の舞台挨拶においても言及されていましたけど、実は『初代ガン○ムパイロット』であった、アム○さんが通った道でもあるんですよね。彼もジ○ン側の軍人であった、ランバ=ラ○さんやククルス=ド○ンさんとの出会いによって、男として軍人としての『生き様』を学んで、ガン○ムパイロットとして『成長』していったのだから」
メリーさん太「……なるほど、まさにそのアム○さんの魂(?)が宿っていた、『ジークア○ス(機体名)』に導かれたマチ○ちゃんが、彼がたどった道とほぼ同じように『成長』していったのは、『宿命』のようなものだったのか⁉」
ちょい悪令嬢「このように、いろいろと批判が多い『GQuuu○uuX』ですが、作り手の視点ではちゃんと緻密に設計されており、ストーリーにもしっかりと筋が通っていることが判明したわけですので、やみくもに悪口雑言を並べ立てている『アンチ』どもは、単に己の『考え足らず』を露呈しているに過ぎず、今すぐ口をつぐむことを推奨いたしますわ☆」