第2119話、わたくし、今期春アニメ『私的覇権作』最終選考開始ですの☆(その8)
ちょい悪令嬢「──さて、既に始まっております、今期春アニメの『最終回ラッシュ』ですが、今回も本作の作者の『私的覇権候補』の本命中の本命である、『アポカ○プスホテル』がフィニッシュしましたよ!」
メリーさん太「おお、ついに最後まで見ることができたのか⁉」
ちょい悪令嬢「この前は、配信時間を間違えて、全部見ることができませんでしたからね」
メリーさん太「それで、どうだった?」
ちょい悪令嬢「…………う〜ん、一言で申しますと、『微妙』、ですかねえ」
メリーさん太「──またかよ⁉ 本命中の本命じゃ無かったのかよ⁉」
ちょい悪令嬢「いえね、『本命』だったからこそ、こんな感想にならざるを得ないのですよ」
メリーさん太「はあ?」
ちょい悪令嬢「ある意味、『無い物ねだり』、みたいなものですかねえ」
メリーさん太「……あんたが何を言いたいのか、まったくわからないんですけど?」
ちょい悪令嬢「『アポカ○プスホテル』の最終話と言うと、絶対地球に『人類』が帰って来ると言うのが、大方の予想だったじゃ無いですか?」
メリーさん太「うん、そうじゃ無いと『オチ』がつかず、だらだらと続けて行くしか無くなるからな」
ちょい悪令嬢「でも、この作品のことだから、帰ってくるのは決定事項として、何らかの形で『外す』はずだと思っていたのです」
メリーさん太「『外す』、って?」
ちょい悪令嬢「実際の最終話においては、既に地球は極悪なウイルスが除去されていたのですが、あまりにも環境自体が清浄になり過ぎて、宇宙生活が長かったかつての地球人が適用できず、重篤なアレルギー反応を示すようになったのです」
メリーさん太「──『風の谷のナウ○カ(ただし漫画版)』かよ⁉ SF作品に有りがちな『大どんでん返し』だな⁉」
ちょい悪令嬢「そう、そこが問題なのですよ!」
メリーさん太「へ?」
ちょい悪令嬢「確かに『アポカ○プスホテル』の最終話は、第1話からの流れからすると、十分『大どんでん返し』と言えますが、今メリーさんがおっしゃったように、『SF作品としては有りがちなオチ』であって、ある意味『予想の範囲内』でしか無く、下手したら『期待外れ』と言っても過言では無いのです」
メリーさん太「いや、『期待外れ』は、さすがに言い過ぎだろう⁉」
ちょい悪令嬢「それだけあの作品には、『期待していた』ってことなんですよ」
メリーさん太「……ああ、わかった、今のあんたってモロに、『進○の巨人』の最終話が自分の『期待していた』ものとは違ったことで、いまだに延々と文句を言い続けている、『厄介なアンチもどきのファン』みたいなものだよな」
ちょい悪令嬢「『言い得て妙』過ぎる⁉………………て言うか、私も一応は、納得しているんですけどね」
メリーさん太「ほう?」
ちょい悪令嬢「『アポカ○プスホテル』だったら、たとえ最終話と言っても、別段特殊なことはせず、これまで通りのノリで淡々と終えてしまうってのは、まさしくあの作品らしいオチであるとは、十分理解してはいるのです」
メリーさん太「だったら、いいじゃん?」
ちょい悪令嬢「いやそうは言っても、こっちが勝手にした期待とか予想とか、あっさりと裏切って欲しいじゃありませんか⁉」
メリーさん太「──どっちなんだよ⁉ やっぱ完全に、『厄介ファン』じゃんか⁉」
ちょい悪令嬢「……後、これはあまり言いたくないんですが、どうしても『政治的』にも、『嫌な感じ』を覚えてしまったんですよねえ」
メリーさん太「な、何だよ、『政治的』に『嫌な感じ』、って?」
ちょい悪令嬢「以前も申したように、地球人類を『日本人』に、宇宙人を『外国人』に、言い換えてみてくださいな」
メリーさん太「──ああ、『インバウンド』か⁉」
ちょい悪令嬢「今回の最終話に至るまでのストーリーって、某国がまき散らした『コロナウイルス』と、どこかの無能政府の外国人びいきの糞政策のために、完全に疲弊して旅行なんぞにお金を使うことができなくなった日本人を、既に『いないもの』として、まさに『コロナ禍』の原因となった某国人を始めとする、外国人ばかりにしっぽを振って、料金設定等をどんどん上げていって、気がつけば『日本人なんかお呼びでは無い』と言った、旅館や観光地ばかりになってしまっていると言う、現在の『狂ったインバウンドの実態』と、政府挙げての『外国人優先』かつ『日本人虐待』を、如実に投影しているとも言えるんですよ」
メリーさん太「──いやいやいや、それはあまりにも、『穿った見方』と言うものじゃ無いのか⁉」
ちょい悪令嬢「主なモチーフが、『ウイルス』と『外国人優先の観光業』と来て、現在の国を挙げての『インバウンド狂騒』がまったく影響していないと、あなたは断言できますか?」
メリーさん太「──うぐぅッ⁉」
ちょい悪令嬢「まあむしろこの作品自体が、現在の日本の歪んだ状況に対して、『警鐘を鳴らしている』とも言えなくも無いですが、見ていて個人的に『不快な気分』になったのは事実ですので、残念ながら本作の作者の『私的覇権作』からは、外させていただきたいかと存じます」
メリーさん太「いや、これって間違いなく、原作無しのオリジナルアニメとしては、『十年に一度』レベルの超傑作だろ? 後で後悔するんじゃ無いのか?」
ちょい悪令嬢「ネット等のそう言った評価に対しては、別に異論は有りませんが、これはあくまでも本作の作者の個人的な感想ですしね、別に構わないかと思います」
メリーさん太「逆に言えば、今期春アニメに『ある魔女○死ぬまで』や『機動戦士Gund○m GQuuu○uuX』が無かったら、覇権がとれていたりするのか?」
ちょい悪令嬢「その可能性は十分有りますね。先ほど挙げた『欠点』すらも、むしろ『尖ったところがある』と言った『プラス点』に数えられなくも無いですし。──ただしその場合においても、『九龍ジェネリ○クロマンス』や『忍者と殺し屋○ふたりぐらし』と言う、手強いライバルがまだまだ控えておりますから、必ずしも覇権をとれるとは限りませんけどね」
メリーさん太「ああ、同じ『SF系作品』としては、うちの作者が異常に気に入っている、『九龍ジェネリ○クロマンス』が残っていたか⁉」
ちょい悪令嬢「『ブラックコメディ』としても、同傾向の『忍者と殺し屋○ふたりぐらし』は、けして侮れない存在ですしね」
メリーさん太「……なるほど、今期春アニメは間違い無く『大豊作』であり、たとえ『アポカ○プスホテル』レベルの作品であろうとも、覇権に届かなくても仕方ないわけか」
ちょい悪令嬢「まあでも、『アポカ○プスホテル』だって立派に、最後まで飽きさせなかったのはもちろん、こちらの『期待』には十分過ぎるほど応えてくださいましたからね。ただし作品自体の傾向上、『ドラマチックな展開』があまりに乏しくて、最大の勝負所の最終話だと言うのに、『手に汗握るスリルさ』とか、『涙無しに見られない感動シーン』とかは皆無で、イマイチ盛り上がりに欠けていて、どうしても他の作品に比べて『見劣り』してしまったのが、非常に残念なところであります☆」
メリーさん太「……仮にネット上でアンケートをとれば、十中八九、うちの作者ゲキ推しの『ある魔女○死ぬまで』よりも、『アポカ○プスホテル』のほうに軍配が上がると思うけど、作品全体を通してどちらが『心を動かされた』かと言うと、あくまでも個人的な感想に過ぎないとはいえ、『ある魔女○死ぬまで』ってことか?」
ちょい悪令嬢「むしろ『アポカ○プスホテル』のほうは、そういったものを否定した作風になっていましたからね」
メリーさん太「今回の結果は、あくまでも本作の作者の『個人的嗜好』に過ぎないってわけか?」
ちょい悪令嬢「文字通り、『私的』覇権作の選考ですものね」
メリーさん太「まあ、たとえ『ある魔女○死ぬまで』よりも評価が高かったとしても、『機動戦士Gund○m GQuuu○uuX』に対しては、勝ち目は無かったろうしな」
ちょい悪令嬢「そうは言っても、『得るもの』は有ったのですよ?」
メリーさん太「な、何だよ、今更になって、『得るもの』って?」
ちょい悪令嬢「いえね、これまでは『アポカリプス』と言う単語を、どうしても覚えることができず、小説等の作成時に必要になった場合には、そのつどネット等で確認していたのですが、今回何度も何度もタイトルを書いていて、すっかり覚えてしまったんですよ♡」
メリーさん太「──それはそうかも知れないけど、最後の最後なんだから、もっと他に褒めるところは無かったのか⁉」




