第2098話、わたくし、米騒動や介護問題の『主犯』が自ら名乗りを上げてきて、あきれ果ててますの★
「──一体これは、どうしたことアルか⁉」
その日、某国の首都『北の京』の人民大会議場においては、党中央政治局対日工作最高責任者によって、日本から呼びつけた『脳水死省』前大臣を始めとする国会議員や、『脳狂』最高首脳、そして売国農家どもに対して、烈火のごとき叱責がお見舞いされていた。
「留学生を装って日本で不法就労している、我が政治局隷下の『転売工作員』部隊が、貴様ら日本国内の内通者である、与野党国会議員を始め、各省庁幹部に、全国的農業組織の『脳狂』の協力の下、強突く張りの個々の売国農家から、大枚はたいて大量の米を買い取り、いざ日本国内を始めとする世界中でより高値で転売しようとした矢先に、脳水死省の大臣が前任者の『失言』によっていきなり首をすげ替えられて、何と大量の備蓄米を放出して、現在の水準の半値以下で売り出すなんて、我々が目論んでいた『転売による大儲け』&『日本の主食流通システムの破壊』が、一挙に頓挫しかねないではないかアル!」
まさに、怒髪天衝く勢いで怒鳴りつける政治局員に対して、いかにも卑屈な愛想笑いを浮かべながら慌てて言い訳を弄し始める、『売国奴』ども。
「そ、そんな、御主人様!」
「私どもはあくまでも、自分さえ金儲けができて、自分の食べる米さえ確保できていれば、他の日本人など全員飢え死にしても構わないと思っている、貴国の『日本破壊工作』組織の忠実な僕でございます!」
「こたびのことは、新しく大臣になった、跳ねっ返りの若造のスタンドプレーに過ぎません!」
「あいつこそ、父親が総理大臣の折には、我が国の郵政事業を壊滅させた超A級戦犯の血筋ゆえ、何をするかわかったものではないのです!」
「我らの心はあくまでも、貴国の政治局に捧げているのは変わりません!」
「新大臣については、我々が全力を使って、すぐにでも更迭いたします!」
「作戦は既に、発動しています!」
「我が党の、親賂派筆頭のクソ親父議員の娘として有名な国会議員が、すぐさま新大臣のネガティブキャンペーンを開始しました!」
「我々『脳狂』も、各支部の代表者に命じて、たとえ古古米とはいえ、新大臣の価格設定は低過ぎて、むしろ市場全体に混乱を招きかねないと、事実無根のイチャモンをつけております!」
「我々、転売屋様に儲けさせてもらったごうつくばりの売国農家も、『古古米なんぞは家畜の餌だ!』と風評被害を蔓延させて、消費者どもを洗脳しております!」
必死に口々に弁明をする、腐れ売国奴ども。
何せ相手は『文化の大革命』当時、自国民を数億人規模で虐殺した『実績』を誇る、悪名高き『共産党中央政治局』の元締めなのだ。
外国人の『手駒』風情が、もはや使い途の無いほどの『能無し』だと見抜かれてしまえば、この場で即座に『粛正』されてもおかしく無かった。
しかし当の政治局員殿のほうは、目の前の豚やハイエナそのものの『手駒』どもの断末魔のごとき鳴き声に、更に怒りを募らせて、ついに堪忍袋の緒を切らすのであった。
「──このクソ馬鹿どもが! 貴様ら、自分が何をやっているのか、わかっているのかアル⁉」
「「「ひいッ⁉」」
「いくら馬鹿で拙速でも、何が何でも米価を一気に下げようとしている新大臣に対して、あれこれイチャモンをつけて、何が何でもやめさせようとしたりしたら、おまえらこそが『すべての元凶』であり、下手したら我が党中央政治局の『尖兵』であることすら、嗅ぎつかれてしまうかも知れないではないかアル⁉」
「「「あ」」」
「『あ』じゃねえよ、『あ』じゃ! おまえら能無しなんぞを当てにした、我々が馬鹿だった! とにかく『日本の主食流通システムの破壊工作』はいったん取り止めにして、並行して進めていた『罪務省』内の工作員による、『日本の介護システムの破壊工作』のほうを進めることにするアル!」
「「「…………それじゃ、私たちは、どうなるのですか?」」」
「そうだな、貴様らには我が国の農業の発展のために、養豚場のブタの飼料になってもらうか、細かく切り刻んで田畑の肥やしになってもらうか、好きなほうを選ばせてやるアルよ」
「「「──なッ⁉」」」
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メリーさん太「──ちょっ、何だよ今回の【突発短編】は⁉」
ちょい悪令嬢「『何』って、昨今の米騒動に関する『犯人』どもが、あまりに間抜けにも自らゲロってくださったので、自他共に認める『全国民の敵』として、全力で糾弾した次第ですわ★」
メリーさん太「……『全国民の敵』、だと?」
ちょい悪令嬢「確かに新農○相の大胆過ぎるやり方は、『拙速』の嫌いがあって、本作においても何よりも先に、『転売対策』をすべきだと指摘しましたが、一応各フリマサイトに対して、『備蓄米の転売』については厳に慎むよう指導をしたり、コンビニ等で少量ずつ小売りをしてもらったりと言ったふうに、転売屋のつけ込む隙をできるだけ与えないようにしていて、某国の国策的転売工作組織にとってはかなりの『痛手』となるようでして、その組織に大量の国産米を都合したと思しき各種の協力者や、元々某国党中央政治局の手先であった国会議員を始めとする売国奴どもが、新大臣の施策に対して、まるで示し合わせたようにして、一斉にネガティブキャンペーンを開始したのですよ」
メリーさん太「──ホントだ、こいつらがすべての元凶で、しかも全員グルであることが、たとえ幼稚園児でも手に取るようにわかるじゃんか⁉」
ちょい悪令嬢「これにはスポンサーである、某国党中央政治局のお歴々も、さぞやお怒りのことでしょうw」
メリーさん太「……まあ、それだけなりふり構っておられないってのも、有るんだろうな」
ちょい悪令嬢「あの国の、役に立たなくなった『狗』に対する『粛正』が苛烈極まるのは、これまでの歴史が証明していますからねw」
メリーさん太「確かにいろいろと問題は有るかも知れないけど、とにかく現在の高過ぎて、一般の消費者の生活を壊滅的に圧迫している、米価を常識的な水準に引き下げるのは、国政としての最大の課題であり急務であって、その点に関しては、新大臣のやっていることがたとえ『拙速』の嫌いがあろうとも、それを批判しようとする輩は、絶対に『国民の利益』に反するし、一体『どこの工作員』なんだって話だよな?」
ちょい悪令嬢「このまま米価を高水準で維持させたままにすると、当然他の諸物価──特に、米を使わざるを得ない外食産業等が、無限の値上げ連鎖に突入して、国民の食生活どころか、日本の食品市場そのものが瓦解しかねませんからね」
メリーさん太「そもそも消費税の時もそうだけど、この国の政権与党を始めとする政治家や、罪務省を始めとする官僚は、大企業のほうばかりにゴマをすって、国民のためになる施策に対しては、あれこれ言い訳を弄して、絶対にやろうとしないからな」
ちょい悪令嬢「──そうなんですよ! すべての『元凶』はむしろ『罪務省』であって、こいつらこそ今すぐ叩き潰さなければならないのです!」
メリーさん太「はあ⁉ 何をいきなり『左派の過激派』みたいなことを、言い出しているんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「何と最新の罪務省の公式発表によると、あいつらよりによって、現下の超高齢化社会における最大の重要課題である、現場の担い手の『介護職員』に対する、給料その他の勤務条件の底上げについて、『あまり介護職員を厚遇すると、労働者がそこに集まってきてしまって、大企業様のための奴隷が少なくなって困るから、駄目デース!』などと、わけのわからないことをほざきやがったのですよ!」
メリーさん太「…………は? 何で人不足であえいでいる介護職に、人が集まってきてマズいわけ? そもそも人が集まらないのは低賃金だからであって、現在の介護の現場における人手不足を解消するためにも、勤務条件の底上げこそは、何をさておいても急務であり、一般企業の人手不足とは、まったく別問題だろうが⁉」
ちょい悪令嬢「もうね、父親の介護を七年間もやることによって、介護職員さんの大変さをその目で見てきた本作の作者としては、絶対に許せない発言であり、『罪務省解体デモ』なんてやっているのは、一部の過激派に過ぎないと思い込んでいた『偏見』なぞかなぐり捨てて、これからは自ら声を大にして、『罪務省撲滅』を提言していきたいかと存じますわ(怒)」