第2088話、わたくし、今期春アニメの私的覇権作の『中間発表』ですの☆(その3)
ゴッドお嬢様「……初○ったら、何を食い入るように、アニメなんか見ているのです?」
チワワ叔母「あ、さ○ちゃん、これって『 真の仲間じゃないと勇者のパーティ○を追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』と言う、ちょっと前の作品なんだけど、ヒロインの娘の『声』がいいんだよ! 『普段(?)』とは違って、常に優しくて、主人公にデレデレして…………ああ、同じ『中の人』なのに、もっと私にも可愛い声で話しかけてくれればいいのに!」
ゴッドお嬢様「……何わけのわからないことを言っているんですの? あんな甘ったらしい声音を、日常生活で使えるわけ無いでしょうが? あなたは『ギスギスアニメ』の代表格である『Ave Muj○ca』を、一体何だと思っているのです?」
チワワ叔母「相変わらず、つれないんだから(ショボン)………………ところでさ○ちゃんは、スマホで何を見ているの?」
ゴッドお嬢様「今期春アニメの、『小○民』の第2期ですわ」
チワワ叔母「へえ」
ゴッドお嬢様「とにかく、メインヒロインの小○内さんの、最大の魅力である『ボソボソ声』が、もう辛抱たまりませんの♡」
チワワ叔母「はあ⁉」
ゴッドお嬢様「私信じておりましたわ! 小○内さんは必ず、元の彼氏である小○君の許に帰ってくると! ──そうです、同じ『声』をした私のと○りも、瓜○くんそっくりな単なる目立ちたがり屋で見栄っ張りな愛○さんに見切りをつけて、運命の相手である、この私の許に戻ってくると!」
チワワ叔母「──さ○ちゃんの『運命の相手』は、私じゃ無かったの⁉」
ゴッドお嬢様「おや、ペットのゴールデンレトリバーが鳴いておりますわ。餌の催促かしら?」
チワワ叔母「実の叔母を、ペット扱いかよ⁉ ──つうか、私はチワワなのかゴールデンレトリバーなのか、はっきりしてよ⁉」
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ちょい悪令嬢「──はい、と言うわけで、今期春アニメにおける超注目作の『小○民』シリーズは、『連続放火事件』がめでたく(?)解決して、物語としても一段落つきましたよ!」
メリーさん太「いやいや、何が『と言うわけで』なのかわからんが、もはや事件なんてどうでも良く、問題なのは超危険人物である主役コンビが、どさくさに紛れて『よりを戻した』ことだろうが⁉」
ちょい悪令嬢「くくくくく、瓜○くんてば、結局完全に『当て馬』として、二人が『元サヤ』するのに使われてやんのwww」
メリーさん太「──瓜○君が、一体何をしたと言うんだ⁉ ちょっと生意気でスタンドプレーが過ぎて、視聴者のヘイトを一身に集めていたけど、あそこまで人格を破壊される必要は無いだろうが⁉」
ちょい悪令嬢「何を言っているのですか? 瓜○君は小○内さんの唇を、無理やり奪おうとしたのですよ? ──それも、彼女にとっては『ファーストキス』を!」
メリーさん太「お互いに合意の上で正式に付き合っているんだから、キスぐらいいいだろ⁉」
ちょい悪令嬢「……メリーさん、どうやらあなたは、『乙女心』と言うものを、まるでわかっていないようですね?」
メリーさん太「──今までで一番、ハートにグサッときたあ⁉ あたしの『女子力』低過ぎぃ⁉」
ちょい悪令嬢「しかも現在のコンセンサスにおいては、たとえ恋人同士でも、本人の許可無く性的行為を働くのは、犯罪に問われかねないのですよ?」
メリーさん太「た、確かに……」
ちょい悪令嬢「つうか、『デリカシーに欠ける』と言ったほうが、正解でしょうね。そう言った意味では、小○君の仲○さんへの態度も、『失格』と言わざるを得ないでしょう」
メリーさん太「……何でだよ? 小○君のほうは、性的行為を無理強いすることなんて、皆無だったのでは?」
ちょい悪令嬢「──それもまた『罪』なのですよ! 女性にとってはまるで、自分には『魅力』が無いみたいじゃないですか⁉」
メリーさん太「うん、確かにあたしには、『乙女心』は理解不能だな⁉ そもそもあたしは『乙女』と言う以前に、いまだ年端もいかない『幼女型都市伝説』だし!」
ちょい悪令嬢「何せ実は付き合っている彼女が、『三股』していることを知っているくせに、何ら責めようともしないなんて、性的興味が有るどころか、実は人間的にも興味が無いと、言っているようなものじゃ無いですか?」
メリーさん太「仲○さん、そんなことしていたのかよ⁉ 小○君は何で別れなかったんだ⁉」
ちょい悪令嬢「面倒くさいし、相手のほうから別れを切り出すまで、惰性で付き合っていたとか?」
メリーさん太「何かむちゃくちゃ有り得る! そりゃあ浮気女も『逆ギレ』するわな!」
ちょい悪令嬢「まあ結局、すべては小○君と小○内さんを『元サヤ』に収めるための、ちょっとした『刺激剤』に過ぎなかったってことですよ」
メリーさん太「──『死体蹴り』はヤメロ! 一応女性としての面目を保てた仲○さんはともかく、瓜○君のほうは『もうライフはゼロ』よ!」
ちょい悪令嬢「だって、そもそも『事件』自体が、『茶番劇』そのものなんですもの」
メリーさん太「……何だと?」
ちょい悪令嬢「大方の予想通り、犯人は『あの方』でしたが、その『美形』度といい、瓜○君との『親密さ』といい、まさに『もう一人の小○内さん』とでも呼ぶべき存在で、いかにも瓜○君の手助けをしているように装いながら、陰で彼のことをあざ笑っていたと言う」
メリーさん太「──ええっ、瓜○くんて、そんな『四面楚歌』そのまんまな状況だったの⁉」
ちょい悪令嬢「今回の『種明かし』においては、瓜○君の本拠地であるはずの『新聞部』の部員たちまでもが、彼を嵌めていたようなものですしねw」
メリーさん太「……最も信頼していた仲間たちが、実は自分のことを裏切っていたなんて、むしろ小○内さんが犯人であったパターンよりも、余程ショックが大きいんじゃ無いのか?」
ちょい悪令嬢「いやいや、瓜○くんてば、周りの人たちのことを常に『下』に見ていて、同級生の部員すらも部下扱いにしてこき使っていましたからね。しっぺ返しを食らうのも、当然の仕儀だったりして」
メリーさん太「あれって、他人任せにせずに新聞の紙面作りに慎重を期していたら、『トリック』に気づけていたんだよな」
ちょい悪令嬢「このように、新聞部員の協力すら得て、手間暇かけながらどんどんと犯人を絞り込んで言っていた小○君に対して、瓜○君たら事もあろうに、小○内さんのことを犯人だと決めつけてやがんの」
メリーさん太「……それは仕方ないんじゃないのか? いかにも怪しかったし、小○君によると彼女自身も、むしろ瓜○君が誤解するような行動ばかりしていたそうだし。そもそも小○内さんて、最初から小○君とよりを戻すことを目論んで、瓜○君をスケープゴートにしたんじゃ無いのか?」
ちょい悪令嬢「あら、例の『無理やりキス未遂事件』以前では、小○内さんは瓜○君が新聞部で存分に活躍できるように、(友人である当時の部長さんとかに)裏から手を回したりして、健気に『内助の功』に励んでいたのですよ?」
メリーさん太「──ええっ、そうなの⁉」
ちょい悪令嬢「何せ、小○内さんの最大の目標は、『小市民』になることですしね。普通の女子高生らしく、『恋』と言うものを知ることによって、『普通の女の子』になろうと目論んだのであり、まさしく『普通の男子高校生』である瓜○君は、格好の『相手役』だったのですよ」
メリーさん太「それなのに瓜○君のほうは、目立とう目立とうとスタンドプレーを繰り返した挙げ句の果てに、最大の功労者である小○内さんに対して、無理やりキスを迫ったり、あろうことか犯人扱いしたわけか? ──そりゃあ『因果応報』として、それなりの罰を与えられても仕方ないかもな」
ちょい悪令嬢「その罰とやらが、下手すると一生引きこもりになりかねない、あまりにも『オーバーキル』だったことが、問題なんですけどね☆」
メリーさん太「──駄目じゃん⁉ やっぱ小○内さんには、小○君と言う、文字通り『割れ鍋に綴じ蓋』そのまんまな相手こそが、ふさわしいってことかよ⁉」