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第2077話、わたくし、高齢者のための『財テク』の決定版をお教えしますの☆【詐欺注意!】

ちょい悪令嬢「──さて、今回は一定以上の年齢の方は、大注目ですよ! 本作においては珍しくも大真面目に、役に立つ情報をお伝えいたします!」




メリーさん太「……なッ⁉ この作品が、『役に立つ』だとッ⁉」




ちょい悪令嬢「いかにも『驚天動地』の表情で言わないでください! これまでだって、読者様のお役に立ったエピソードも有ったはずです!…………たぶん」


メリーさん太「既にあんた自身が、自信無さそうじゃんか⁉ ──まあ、いい、とにかく言ってみろ?」




ちょい悪令嬢「今回は『プラチナN○SA』とか言う、高齢者のみを対象にした新たなる『N○SA』が、売り出される予定であることを踏まえて、65歳以上の高齢者における『資産運用』について、本作の作者の持論──と言うかズバリ、『警鐘』を語らせていただきたく存じます!」




メリーさん太「……『警鐘』だと? それに、『プラチナN○SA』って?」


ちょい悪令嬢「ついにあの糞政府が、65歳以上の高齢者をターゲットにして、雀の涙の余剰金を搾り取ろうと企み始めたのですよ! 今すぐこの国の政治家と金融機関と証券会社を撲滅しなければ、下々の国民が生きていけなくなりますわ!」


メリーさん太「──なに『危険思想』そのまんまなことを言い出しているんだよ⁉ 『N○SA』と言えばむしろ逆に、税制上の優遇処置等を講じることで、国民の資産形成を政府が後押ししてくれていて、当然庶民の役に立つものであり、しかも定年退職後で生活費に何かと不安な高齢者のために、新たなプランを投入してくれるのなら、あの政府としては珍しく『善行』とも言えるだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「……メリーさん、『N○SA』と言えば、今や『長期』信託の代名詞なんですよ? 老い先短い高齢者に、今更長期の資産運用を勧めて、一体どうするのです? 下手すると『詐欺行為』と言っても差し支えないのでは?」




メリーさん太「──言われてみれば、確かにそうじゃん⁉」




ちょい悪令嬢「いやむしろ、『長期』で有ろうと無かろうと、『高齢者』を標的ターゲットにした時点で、財産をむしり取ろうとする魂胆が丸見えなんですよ」


メリーさん太「……何だと?」




ちょい悪令嬢「まず高齢者と言うものは、特に一般庶民レベルでは、そもそも『株』とか『資産運用』とかの知識はほとんど無く、政府が公式に推薦する施策であれば、何の疑いも無く信じてくれて、政府に影響力の有り過ぎる証券会社や金融機関の言うがままに、本当に儲かるかどうか何の保障も無い『株』を、たんまりと買わされる怖れが有るのです」




メリーさん太「──うッ⁉」




ちょい悪令嬢「また、長年(作者の)父親の介護に携わった経験上申しますと、どんなに現時点で健康な方でも、歳を取るごとにどんどんと『痴呆』が進んでいくのであり、そうなると自発的な資産運用なぞほとんど不可能となり、ますます証券会社等の言いなりとなって、大切な老後資金を手放していくことになるでしょう」




メリーさん太「──ううッ⁉」




ちょい悪令嬢「そもそもあの糞政府が、一般庶民のためになることなぞ、するはずが無いのです! 今回の『老人のための(プラチナ)N○SA』も、高齢者が貯め込んでいる莫大な『タンス預金』を吐き出させて、自分たちの後ろ盾である証券会社や金融機関に分け与えて、ますます大企業や金持ちや権力者のためだけの政治を行い、下々の国民を苦しめていこうとしているだけなのですよ!」




メリーさん太「──うううッ⁉」




ちょい悪令嬢「しかも狡猾なことにも、この『プラチナN○SA』においては、これまでの『N○SA』では御法度にしていた、『毎月分配型』の投資信託を解禁して、より無知な老人を罠にかけようとしているのです!」


メリーさん太「『毎月分配型』、って?」


ちょい悪令嬢「一般に、運用益の一部などを分配金として、株の保有者に毎月払い出すことを言い、場合によっては一度に数万円にも上り、年金生活者にとっては非常に助かるものの、何と今回の『プラチナN○SA』においては、『非課税扱い』になる予定だそうです」


メリーさん太「いいこと尽くめじゃんか⁉ むしろ高齢者限定の、『出血大サービス』なのでは⁉」


ちょい悪令嬢「──どこがですか⁉ こんなの詐欺師の『常套手段』じゃ無いですか! このようなことを多数の顧客を相手にして、毎月続けることなんて、いつかは破綻すること確定じゃありませんの⁉」


メリーさん太「あ」


ちょい悪令嬢「これまでの『N○SA』では禁じられていたのは、鬼畜の政府や金融機関にとっての、『最後の良心』だったのに、ついに外道どもが本性を現しやがったのですよ!」


メリーさん太「と、言うと?」




ちょい悪令嬢「これって結局『ネズミ講』の亜種みたいなもので、最後には『全滅エンド』しか有り得ないのです! 昔この『毎月分配型』が大流行した時代が有って、情弱の庶民にとってはいかにも『お得』だったものだから、どんどんと投資家が増えていって、しかも各個人の投資額そのものも増加していったものだから、初めのうちはみんなに分配する額も増え続けていったのですけど、一度でも株式市場で『暴落』等が起こってしまえば、蜘蛛の子を散らすようにして多くの投資家が売り逃げして、残った株保有者に十分な分配金を支払うことができなくなり、当然のごとく『元金』に手を出して急場を凌ごうとするものの、再び株式市場そのものが奇跡的な活況を呈さなければ逆転の目処なぞあり得ず、しまいにはにっちもさっちもいかなくなり、証券会社の倒産が相次いで、しかも既に『元金』も使い果たしていたので、投資家たちは一円も返してもらえないと言う、惨憺たる結末となり、それ以来『毎月分配型』の商品は忌避されるようになったのですよ」




メリーさん太「──そんな危険な新商品を、資産運用に不案内なお年寄りに勧めようとしているのかよ、あの糞政府! 完全に『詐欺行為』じゃんか⁉」




ちょい悪令嬢「──とにかく! そもそも『N○SA』なんて言う長期信託型商品は、高齢者にとっては御法度なのだから、『高齢者向けに新しいN○SAをつくりました!』とかほざいて、お年寄りからお金を巻き上げようとしている糞政府なぞに騙されたりせずに、今こそ国民が一致団結して、すべての政治家及び霞ヶ関の高級官僚の撲滅に力を合わせましょう!」




メリーさん太「……やれやれ、現政府がこんな体たらくでは、本作の作者が推奨している、完全主権国家『シン・ニッポン』の樹立は、そんな遠い未来の話でも無いかもな」




ちょい悪令嬢「──とはいえ、政府の新施策の悪口ばかりを一方的に言っても、不親切ですので、あくまでも本作の作者の庶民的感覚に基づいた、高齢者における資産運用の在り方について述べたいかと思います☆」




メリーさん太「え、政府肝いりの『高齢者用N○SA』以外に、何かめぼしいのが有るのか?」


ちょい悪令嬢「まあ正直に申せば、そんなもの『人それぞれ』であって、これと言った『決め手』なんて無いんですけどねw」


メリーさん太「──おいッ⁉」




ちょい悪令嬢「結局ですね、勝負は退職前につけていないと、年金支給対象年齢になってからでは、すべてが遅いのですよ。そりゃあ大昔は、退職後に夫婦揃って海外旅行なんかして、悠々自適の隠居生活を楽しむ時代も有りましたが、公的年金体制が壊滅状態となり、円安によって国際的に購買能力がダダ下がりとなってしまっている現在においては、退職後は微々たる年金だけでは『生きていくだけで精一杯』ですので、若い時に余程貯金を貯めておかない限りは、退職後の海外旅行なぞ夢のまた夢で、それどころか住宅ローン等の借金が老後も残っていたりしたら、文字通り死ぬまで働きづめとならざるを得ないでしょう」




メリーさん太「──嫌あああああ! 夢の無い現実を突きつけるのは、おやめになってえええええ!!!」




ちょい悪令嬢「ですから、余程余剰金がたんまりある人以外は、退職後に『N○SA』なんてやるのはもっての外であり、元々心許ない『可処分所得』を更に圧迫するだけで、政府や証券会社を儲けさせるために生活を切り詰めてるようなものなのですよ」




メリーさん太「……とはいえ、定期預金とかだと、この低金利時代ではほとんど利益が見込めないどころか、最近の劇的なインフレによって、円の価値が下がりっぱなしだしなあ」


ちょい悪令嬢「大丈夫です、元金を5年間寝かせているだけで、毎月の配当金の42%もの増加を保障してくれる、政府イチ推しの資産運用プランがございますから」


メリーさん太「──はあ? 現在においては利子が一桁%でも、超高金利と言っても差し支えないと言うのに、そんな資金運用が有ったっけ⁉」




ちょい悪令嬢「年金の『繰り下げ受給』ですよ。受給開始を月単位で繰り下げれば繰り下げるほど、最大84%の年金支給額増加を、政府が保障してくれているのですからね。株や定期預金に比べて、確実に利益を上げることができますよ!」




メリーさん太「ああ、それが有ったか⁉」




ちょい悪令嬢「ただし、これこそが『人それぞれ』であって、そもそも65歳時点で蓄えに余裕が無く、頼みの綱は年金だけであり、しかもその受給額が生活費としてギリギリだったら、受給を延期することなぞ不可能であり、あくまでも『高齢者プラチナN○SA』とかにつぎ込める余剰資金が有る人に限って、そんな詐欺まがいな投資では無く、絶対に儲かる『年金の繰り下げ』にしたほうがいいですよ──と言った話なのですよ☆」




メリーさん太「……確かに、『年金の繰り下げ受給』に関しては、個々人の『寿命』の問題も有るからな。せっかく増額したのに、年金をもらい始めたと思ったらすぐに亡くなってしまっては、話にならず、やはりこれはあくまでも本作の作者の個人的見解と見なして、まさに『人それぞれ』に、自分の条件に見合った資金運用を心掛けるべきだよな」

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