第2076話、わたくし、憲法を堅持しつつ、現政府を打倒し、『情報革命』を起こすべきだと宣言しますの!【後編】
ちょい悪令嬢「──江戸時代以前の日本においての庶民レベルでは、欧米のような発明や発見が行われなかったことの、もう一つの原因についてですけど、これは一番目とも関わってくるのですが、国内外の『情報の伝達』が、完全にシャットアウトされていたからです☆」
メリーさん太「……そりゃあ、鎖国していたんじゃ、仕方ないのでは?」
ちょい悪令嬢「もしヨーロッパあたりで鎖国をしている国家が有ったとしても、陸続きであったこともあり、同じ宗教絡みの特有のルートとかで、情報のやり取りは有り得たと思うのですよ。しかし日本は島国であり、当時最も先進的だったヨーロッパともかけ離れておりましたし、不運に不運が重なったと言うか、むしろ幕府のような『支配者』にとっては、非常に都合の良い環境にあったのです」
メリーさん太「じゃあ、文字通りの『陸続き』である、国内のほうはどうなんだよ?」
ちょい悪令嬢「確かに『陸続き』でしたけど、当時の日本は多数の『藩』──すなわち、事実上の『独立国家』に分かれていて、しかも幕府による『情報統制』や『分断政策』によって、要所要所に関所等を設けて、人や物の移動を可能な限り制限しており、国内といえども情報のやり取りははかばかしく無かったのです」
メリーさん太「そうかあ? 『参勤交代』なんてのも有ったから、中央である江戸と地方との『情報のやりとり』は、けしてあり得ないことでも無かったのでは?」
ちょい悪令嬢「その点については同時に、『身分の格差』と言うものが徹底されており、武家階級の持ち帰った情報が、庶民にまで伝わることは、ほぼ皆無だったのですよ」
メリーさん太「あ、そうか! 藩主を始め武家階級としても、庶民が知恵をつけて反抗的になっては困るから、藩レベルでも情報統制していたわけか⁉」
ちょい悪令嬢「──そうです、まさにこの『支配体制維持のための、庶民への情報統制』こそが、現代にも繋がる、日本人の『国際的情報戦』での、劣勢を決定づけているのですよ!」
メリーさん太「は?」
ちょい悪令嬢「つまりですねえ、ここまで全世界的に『高度情報社会』となって、韓国や中国等を始めとして、これまで後進国と侮られてきた、東南アジアや中近東や南米やアフリカ諸国すらも、国家レベルか庶民レベルかを問わず、国際情勢の情報の取得はもちろん、国際レベルの犯罪行為を含めた、情報の活用に勤しんでいると言うのに、もはや世界で唯一と言っていいほど、哀れなる日本国のみが、国家レベルにおいても庶民レベルにおいても、情報の取得も活用もまったくできずにいて、むしろ中国や韓国やロシアや北朝鮮等の周辺諸国のハッカーを始めとする犯罪者や、国家や企業の工作員どもに、好き放題に『食い物』にされているのですよ」
メリーさん太「──なッ⁉」
ちょい悪令嬢「それと言うのもこの国では、支配者も庶民もすべてが、鎖国時代の『島国根性』に囚われ続けているからなのです」
メリーさん太「……『島国根性』、って?」
ちょい悪令嬢「現政府や大企業等の支配者側は、国民に余計な知恵をつけて自分たちに反抗しないように、あの手この手で情報の活用を制限し続けているし、庶民は庶民で、本能的に『権力』に逆らうことを忌避して、『事なかれ主義』に徹して、たとえ少々危ない橋を渡ることになろうとも、有益なる特別な情報を収集することにも活用することにも、てんで及び腰となっているのです」
メリーさん太「ああ、むしろ現段階ですでに情報を使いこなして金儲けをしている勢力を、胡乱な目で見がちだし、現政権が大敗北間違いなしの参議院選挙を前にして、何と『SNS』を大弾圧する気満々と言う、この高度情報社会では信じられないくらいの有り様だしな」
ちょい悪令嬢「確かに庶民が『無知』なほうが、支配者にとっては好都合かも知れませんが、これはもはや『時代遅れ』の考え方でしか無く、それではこの『一人一人がハッカー』とも言える、『国際的情報戦』において生き残ることはできず、現在既に、主食の米や医療品と言った国民の生命に関わるものが転売され放題だし、『オレオレ詐欺』のように高齢者等の『情報弱者』が獲物にされ放題だし、Web上の株式口座が乗っ取られ放題だし、主要港湾のコンテナ統括機能や高速道路のETC機能を停止させられて、大規模物流システムを麻痺させられ放題だし──と言った有り様で、もはや実際に戦争を起こす前に、国家機能が壊滅状態に陥ることも有り得て、日本国憲法による平和主義や専守防衛体制なぞ、何の意味も無くなっているのですよ」
メリーさん太「──‼」
ちょい悪令嬢「いやむしろこの憲法のために、あたかも江戸時代そのままに、戦後80年間も『太平の世』を満喫して、平和ボケの事なかれ主義にすっかり染まりきってしまったとも言えて、今こそ国民一人一人が、現在の国際的情報戦で立派に戦えるように、情報獲得能力や活用能力を高めて、敵のハッキング攻撃を完璧に防御するとともに、何なら果敢に攻勢に転じて、情報的に『侵略』するくらいの心意気を持つべきでしょう」
メリーさん太「『侵略』って、それこそ憲法的に許されるのか⁉」
ちょい悪令嬢「構わないでしょう、別に実際に武器を持って軍隊で他国に攻め込むわけでは無く、相手も既にやっている、『草の根の情報戦』に打って出るだけですから。──しかも名目上は、国家レベルの行為では無く、個々の国民が勝手にしでかしていることにすれば、何の問題も有りませんからね」
メリーさん太「──それで済む話か⁉ それこそ明確な『犯罪者』として、国家権力から弾圧されるのでは?」
ちょい悪令嬢「だったら、それこそ『情報戦』によって、現政府やその裏にいる高級官僚どもを撲滅するだけの話ですよ? 諸外国の情報戦によって、主食の米の流通や株式口座の乗っ取り等々、やりたい放題にさせておいて、ここまで国民生活を困窮させておきながら、祖国のため日本民族のために立ち上がった、有志の正義のハッカーの邪魔立てをすると言うのなら、そんな輩なぞ存在する価値も必要性も無く、文字通り情報戦を駆使してやつらの汚職や不倫等の罪状をすべて洗い出して、社会的に完全に抹殺して、二度と表舞台に出てこれなくさせるだけの話ですよ★」
メリーさん太「……つまり、あくまでも現憲法は護持するものの、『情報戦』においてのみは、平和主義を捨てるってわけか?」
ちょい悪令嬢「そのためにも庶民一人一人が、パソコンやスマホをこれまで以上に使いこなさなければならないのです。低俗なゲームやエロ動画集めなぞに、『文明の利器』を使っている場合では無いのです。これからは一般的な国内情報や国外情報はもちろん、特に既に日本国に対してハッキング等を重ねている周辺諸国に対しては、それぞれの国内のネットワーク情報や、その他の政治的情報等を、それぞれの国の言語を十分にマスターした上で、徹底的にデータ収集を行っていき、来る『有事』に備えるべきでしょう!」
メリーさん太「本作において何度も何度も言っているけど、今やスマホ一つ有れば、どんなド田舎に住んでいようと、東京等都市部に住んでいる者同様に、世界中のあらゆる情報を入手することができて、ちゃんと目的意識を持ってそれを使えこなせば、どんな夢でも叶えることができるんだからな」
ちょい悪令嬢「実は、中国や韓国やロシアや北朝鮮はもちろん、東南アジアや南米や中近東やアフリカ等々、最盛期の日米欧等の先進国と比べて、遙かに立ち後れていたと思われた国々の国民たちが、スマホを誰でも使いこなせるようになったお陰で、個々人の教養レベルを格段に押し上げ、ひいては国家レベルで文化や技術力を大幅に向上させて、相対的に日本の経済力を始めとする国際的地位を引きずり落とすことに繋がったのであり、日本人はいつまでも先進国気分でおらずに、他の国々の人々以上に、スマホを──すなわち、『情報』そのものを、使いこなしていかなければならないのです!」
メリーさんた「もちろんそのためにもまずは、スマホやパソコンを通じての、ネットやSNSの危険性を、十分認識することが必要だよな」
ちょい悪令嬢「高齢者は『オレオレ詐欺』に、若年者のうち特に女性は『SNSの甘い罠』等に、決して騙されること無く、現在の高度情報社会の『闇』の部分をしっかりと学びながら、スマホ等のIT機器を十分に使いこなされることを、心からお祈りいたしますわ☆」