第2048話、わたくし、『アベム○カ』の監督さん自らの実況配信は超必見ですの☆(その8)
ちょい悪令嬢「──さて、前期冬アニメの超問題作『BanG Dre○m! Ave Muj○ca』の、柿○広大監督さんを始めとする、制作会社『サンジ○ン』様のメインスタッフ自らによる、日替わりコメンタリー配信についてご紹介している、本シリーズですが、今回はいよいよ作品最初の山場である、大感動の第7話ですわよ☆」
メリーさん太「(ボソッ)………………………………………へたくそ」
ちょい悪令嬢「──なっ、なっ、何が『へたくそ』じゃい! 『へたくそ』ちゃうわ!」
メリーさん太「? 何を慌てふためいているんだ?」
ちょい悪令嬢「そもそも、メリーさんと私は、一緒に夜を共にしたことなんて無いでしょ⁉ それでどうして『へたくそ』なんてわかるのですか⁉」
メリーさん太「……いやちょっと待って、もう何が何やらわからないんだけど、これって『Ave Muj○ca』の第7話の話だよね?」
ちょい悪令嬢「は?」
メリーさん太「は?」
ちょい悪令嬢「……『へたくそ』って、私の『テクニック』の話では無いんですの?」
メリーさん太「──一体何の『テクニック』だよ⁉ どうして開始早々いきなり、そんな話なんかしなくちゃならないんだ! 作品の方向性からして、完全に『お門違い』だろうが⁉」
ちょい悪令嬢「それではまさか、『へたくそ』と言うのが、『Ave Muj○ca』第7話の『キーワード』だとか、言うつもりじゃ無いでしょうね?」
メリーさん太「つもりも何も、まさに『キーワード』そのものじゃん」
ちょい悪令嬢「はあ⁉ 第7話には、そんなセリフなんて、どこにも無かったでしょうが⁉」
メリーさん太「そもそも『コメンタリー』なんて、『裏話ドンと来い!』な配信なんだから、制作スタッフ様自らによる『裏設定』に決まっているだろ? 実は某キャラクターの『実際には言っていないセリフ』に、『へたくそ』ってのが有ったんだよ」
ちょい悪令嬢「どのキャラの、どういったシチュエーションでの、セリフなんですの?」
メリーさん太「再結成した『CRYCH○C』のライブでの、1曲目の『人間○なりたいうたⅡ』を歌った後での、そ○さんの『心の声』だよ」
ちょい悪令嬢「──そ、それって⁉」
メリーさん太「そう、思い出によって美化されていた、自分にとって『特別なバンド』だったはずの『CRYCH○C』が、演奏技術的に成長した今になって、実際にみんなで演奏してみると(長いブランクも有ることだし)、自分を始めとして全員の演奏が『へたくそ』に聞こえて、別に特別でも何でも無い『普通のバンド』であったことを、初めて自覚したシーンなのさ」
ちょい悪令嬢「──ッ」
メリーさん太「だからこの『へたくそ』の一言には、文字通り『悲喜こもごも』の、様々な感情が込められているんだろうよ」
ちょい悪令嬢「……そりゃあまあ、そうでしょうねえ」
メリーさん太「そしてまさにこの『CRYCH○C』の、『一度限りの再結成ライブ』こそは、本作の作者にとっても、非常に重要なシーンだったりするんだ☆」
ちょい悪令嬢「へ、何で?」
メリーさん太「あんた以前、『CRYCH○C』と『MyG○』のボーカルの高松と○りちゃんが、『Ave Muj○ca』の最終話に至っても、『人の感情』と言うものを完全に理解したわけでは無く、『泣くべきシーンで泣くことができない』って言っていたじゃ無いの?」
ちょい悪令嬢「え、ええ」
メリーさん太「……いや、この第7話においては、『CRYCH○C』のメンバーと一緒になって、大泣きしていたのでは?」
ちょい悪令嬢「あ」
メリーさん太「つうかそもそも、と○りちゃんは前シリーズの『BanG Dre○m! ITS MyG○!!!!!』の、実質上の最終話である第10話のライブシーンで、メンバーと一緒に大泣きしていたじゃん? つまり監督さんを始めとする制作スタッフの皆様がおっしゃる通り、『MyG○』とは『泣くことを知らなかった少女が、初めて心から泣くことができた物語』だったわけだ。そんな少女が続編において、またしても『人としての感情』を失うなんて有り得るはずが無く、それは今回の第7話で如実に証明されたわけでは?」
ちょい悪令嬢「じゃ、じゃあ、本作の作者の考察は、間違っていたと言うのですか⁉」
メリーさん太「それがそうとも、言えないんだよなあ」
ちょい悪令嬢「何で⁉」
メリーさん太「だって、その考察自体も、柿○監督のインタビューを参考にしたわけじゃん?」
ちょい悪令嬢「あ、そうか。──だったら、この矛盾は、どう説明すればいいんですの⁉」
メリーさん太「そ・こ・で、今期春アニメにおいて、本作の作者のお薦めの、『ある魔女○死ぬまで』の出番ってわけよ!」
ちょい悪令嬢「は?」
☀ ◑ ☀ ◑ ☀ ◑
メスガキ魔女っ子「………と言うわけで、一年以内に『嬉し涙の結晶』を集めないと、私は死んじゃうわけ」
クーデレ魔女っ子「わかった、メスガキ、バンドしよ」
メスガキ魔女っ子「──何で、そうなる⁉」
クーデレ魔女っ子「大丈夫、あなたの前世は『中の人』的に、『ピンク髪のギタリスト』だから、私の前世である『小動物系ボーカル』と相性がいいはず。バンドの初公演は大成功して、ライブ会場は大感動の渦間違いない…………くくく、なあに、『春○影』でも演っておけば、チョロいものよ」
メスガキ魔女っ子「──私、春○影だけは演らないからね!(※苦しい時のそ○さんオチ)」
☀ ◑ ☀ ◑ ☀ ◑
ちょい悪令嬢「……何ですか、このいきなりの『楽屋落ち』そのもののショートコントは? 『ある魔女○死ぬまで』と、人としての感情がズレているはずのと○りちゃんが、特定のライブの時だけ泣くことができるのと、どう関係するって言うのですか?」
メリーさん太「そもそもと○りちゃんて、中学の卒業式の時みたいに、周りの級友たちのように『悲しい時に泣けない』ことを、ずっと悩んでいたんだよね?」
ちょい悪令嬢「え、ええ」
メリーさん太「それでは質問です! 確かにと○りちゃんは、『MyG○』の第10話と『Ave Muj○ca』の第7話のライブシーンにおいて、みんなと一緒に泣くことができましたが、それは『悲しいから泣けた』のでしょうか?」
ちょい悪令嬢「──ああっ! そうか、そう言うことか⁉」
メリーさん太「そうです、あれはむしろ『悲しみ』とは対極にある、『感動の涙』であり、そ○さんや祥○ちゃんが救済されたことに対する、『良かったね』と言う感情が込められた、ある意味他者に対する『嬉し涙』とも言えるのです!」
ちょい悪令嬢「──‼」
メリーさん太「いやあ、『MyG○』の第10話なんて、ほぼ満員のライブ会場のお客さんまで、もらい泣きしていましたからね。そのすべての涙を集められたら、『嬉し涙の結晶』の何百個分になることやら。『ある魔女○死ぬまで』において、『祝福○魔女』ことソフ○ちゃんが、『中の人』的にと○りちゃんと同じ力を発揮することができたら、ちょっとライブを数回開催するだけで、『メスガキ魔女っ子』のメ○ちゃんが死なずに済んだりしてね♫」
ちょい悪令嬢「……それってつまりは、うちの作者の考察も、あながち間違っていなかったってことですの?」
メリーさん太「そうだね、と○りちゃんはずっと、自分はみんなのように『悲しい時に泣けない』から、人とは違う──『人間じゃ無い』と思い込んでいたけど、『音楽』をやることによって、人は『嬉しい時にも泣いていいんだ』と言うことを知って、けして自分が間違っていなかったことに気づいて、初めてそこで『人間になれた』わけなんだよ」
ちょい悪令嬢「……でも相変わらず、祥○ちゃんが絶望に瀕していることを知った際とか、『悲しい時に泣けない』のはいいのですか?」
メリーさん太「それは構わないんじゃ無い? 言うなれば滅多に泣かない『我慢強い子』と言うことで、むしろ美徳になるし」
ちょい悪令嬢「ライブシーンで大泣きしているのは、全然我慢強くないじゃないですか⁉」
メリーさん太「悲しい時に泣くのは、自分のために泣いているだけであり、『同情』と言う内面的なもの以外は、人の役にはまったく立たないけど、彼女がライブで大泣きした時は、ちゃんとそ○さんや祥○ちゃんのために行動して、その結果彼女たちに一定の『救い』をもたらすことを成し遂げて、その成果を喜び合うために共に涙を流しているわけで、意味合いがまったく異なるんだよ」
ちょい悪令嬢「──なッ⁉」
メリーさん太「つまり自他共に『ぼっち』だったと○りちゃんは、バンド活動を始めることで、人のために貢献することを知り、そして真に人の役に立った時にのみ、共に感動を分かち合うことで生じる、『嬉し涙』を流すことができるようになったのさ」
ちょい悪令嬢「──そうか、本当の意味で『人間になる』とは、『人のために生きる』ことができる者になるって意味でしたのね⁉」
メリーさん太「本作の作者なんて、まさにそうだしな。父親の介護を始めることによって、『生き甲斐』と言うものを初めて知って、その父親が亡くなった現在においては、完全に『生きる意味』を見失ってしまったからな」
ちょい悪令嬢「──いきなり、『重い話』をぶち込んでくるなよ⁉」
メリーさん太「まあとにかく、『MyG○』にしろ『Ave Muj○ca』にしろ、結局両方共それぞれのキャラたちが、人は自分一人では生きていけず、誰か他の者の役に立ってこそ、『本物の人間になれるのだ』と言うのが、真のテーマと言っても過言では無いだろうよ☆」