第2044話、わたくし、『アベム○カ』の監督さん自らの実況配信は超必見ですの☆(その4)
ちょい悪令嬢「──さて、今回も前回に引き続いて、前期冬アニメの超問題作『BanG Dre○m! Ave Muj○ca』の、柿○広大監督さんを始めとする、制作会社『サンジ○ン』様のメインスタッフ自らによる、日替わりコメンタリー配信について、詳細に解説していこうかと思いますが、その前に、まず御報告したいことがございます!」
メリーさん太「……『報告』って、何だよ急に?」
ちょい悪令嬢「ついに本作の作者が待望の、現時点で既に今期春アニメの覇権作の呼び声の高い、かの『機動戦士Gund○m GQuuu○uuX』を視聴いたしましたのです!」
メリーさん太「おおっ、やっとか⁉ それで、『第一印象』としては、どうだった⁉」
ちょい悪令嬢「………はっきり申しまして、『微妙』でしたね」
メリーさん太「──うおおおおおおおおおおおいッ⁉ いきなり何だよ!」
ちょい悪令嬢「まあ、あくまでも本作の作者の個人的感想ですけどね、きちんと論理的にご説明することもできます」
メリーさん太「……ネガキャン気味のまとめサイトでよく見る、『あの第1話では、『ガン○ム』初心者には、何が何だかわからないだろう』以外に、何か正当な理由が有るわけか?」
ちょい悪令嬢「これはむしろ『フリ○リ』や『ト○プをねらえ2!』を代表作とする、鶴○和哉監督の持ち味でもあるのですが、ちょっと『軽すぎる』のですよ。これが完全に彼の『オリジナル作品』であれば、それで良かったのでしょうが、あくまでも『ガン○ム』であるのなら、あからさまに『ミスマッチ』だったのです。例えば主人公の女の子が、初めてモビルスーツの脅威を目の当たりにした時には、もうちょっと迫力や緊張感が欲しかったし、軍の治安部隊(軍警)の『ザ○』が、移民街の建物や人の乗った車を踏み潰すところなんて、もっと悲惨さや残虐さを強調すべきなのに、演出や画風が『軽すぎる』ので、完全に『目が滑って』しまったのです」
メリーさん太「……ああ、確かに、とにかく第1話で必要不可欠な『お約束』をぶち込むために、適当にシーンやカットを詰め込んだって感じで、視聴者としては『どこで感動すればいいの?』って感じだったよな⁉」
ちょい悪令嬢「しかも、次回からまったく異なる世界観と画風の『回想編』に入るんでしょ? こんな印象の薄い『第1話』なんて、完全に忘れ去られるんじゃ無いですかあ?」
メリーさん太「……有り得る」
ちょい悪令嬢「まあ、それこそ『第1話』を見ただけで決めつけるのは時期尚早だし、『GQuuu○uuX』についてはこれからの推移を見守るとして、そろそろ【本題】に入ることにいたしましょう!」
メリーさん太「そういや、今回は『Ave Muj○ca』──と言うか、もはや『バン○リ!』シリーズ随一と言っても過言では無い、『サイコスリラー』回だっけ?」
ちょい悪令嬢「もうね、今回のコメンタリーで詳細に解説なされていましたが、作画面からむちゃくちゃ手が込んでいましたよ!」
メリーさん太「作画による、『サイコスリラー』演出って?」
ちょい悪令嬢「第4話と言えば、いよいよ『モーテ○ス』が一個の人格として確立して行動し始めるのですが、周囲の人々──特に祥○ちゃんにとっては、自分のよく知っている人間が、いつの間にか『別人』になってしまっているのを、徐々に気がついていくと言った、この上なき恐怖が描かれているのです」
メリーさん太「ああ、大昔のSF映画とかで、田舎の村において自分以外の全員が、宇宙人に乗っ取られるとか言ったやつのようなものか? 確かにそれは『コズミックホラー』的に怖いな」
ちょい悪令嬢「実はその演出に則しての、作画的ポイントの一つとして、肝心の『モーテ○ス』とむ○みちゃんとを、『描き分けて』いたりするのです」
メリーさん太「それって、『キャラ表』レベルの話でか? 各シーンやカットにおける、絵コンテ(=演出)指示レベルでは無く?」
ちょい悪令嬢「そうです」
メリーさん太「一体どこがだよ? 確かに『モーテ○ス』のほうが表情豊かだと思うけど、キャラの造形自体は同じだろうが?」
ちょい悪令嬢「実は瞳の『瞳孔』が、モーテ○スのほうが若干小さいのですよ」
メリーさん太「………」
ちょい悪令嬢「………」
メリーさん太「………」
ちょい悪令嬢「………」
メリーさん太「………」
ちょい悪令嬢「………」
メリーさん太「………」
ちょい悪令嬢「──ちょっと、早く何か反応してくださいよ⁉」
メリーさん太「いやいやいや、何だよ、『瞳孔が若干小さい』って。そんなの『誤差』の範囲だろうが⁉」
ちょい悪令嬢「それではここで、前期冬アニメのヒット作、『メダリ○ト』のOPをご覧いただきましょう☆」
メリーさん太「──怖っ! このヒ○ルちゃん、怖っ! どうして笑顔のはずなのに、このガンぎまりな大迫力は、何なの⁉」
ちょい悪令嬢「つまり、『瞳孔が開いている』描写によって、笑顔でスケーティングしているだけなのに、『ガンぎまり』感をビシビシアピールすることができるのですよ」
メリーさん太「な、なるほど、ちょっと『瞳孔を小さく』設定するだけで、何となく『別人』感を意識させるだけで無く、特にアップのシーンなんかで、不気味な違和感を醸し出せるわけか? ──確かに、『サイコサスペンス』にお似合いの演出だな」
ちょい悪令嬢「何よりも前回申しました、各アニメーターさんにおける、む○みちゃんとモーテ○スとの、各シーンにおける微妙な『描き分け』にも役立ちますしね」
メリーさん太「ああ、これ以降のエピソードで予定されている、『一人二役』で言い争いをするシーンとかには、かなり役立つだろうな」
ちょい悪令嬢「その他にも『サイコサスペンス』的演出については、いろいろと有るのですが、特に注目すべきは、やはり『Ave Muj○ca』と言う作品自体が、明確に『リアル』であることを捨て去ったことなのです」
メリーさん太「な、何だよ、『リアル』を捨てたって?」
ちょい悪令嬢「例の(解散)ライブ前夜の福岡のホテルの屋外のシーンにおいて、祥○ちゃんとの論争シーンが終わり、モーテ○スが立ち去ると同時に、雨が降り出したでは無いですか? あれってモーテ○スの『強キャラ感』を演出するためだったそうです」
メリーさん太「それってある意味、モーテ○ス自身が『天候コントロールスキル』を発揮したようなものなわけか⁉ どこの『なろう系主人公』だよ!」
ちょい悪令嬢「これまで一人のキャラの演出のために、天候を変えたことなんて、『バン○リ!』シリーズでも初めてだそうですからね」
メリーさん太「……と言うことは、モーテ○スが『人外キャラ』と言うのは、これで確定ってことか? つまり『Ave Muj○ca』って、もはやただの『ガールズバンド』アニメでは無いと言うのか?」
ちょい悪令嬢「う〜ん、実はそこが、難しいところなんですよ」
メリーさん太「何で?」
ちょい悪令嬢「以前にも申しましたが、我々視聴者はすべてを明かされているので、非常に理解度が深いですけど、作中の登場人物においては、すべての状況を──特に、あるキャラの内面を、すべて把握するなんてできっこないんですよ」
メリーさん太「そりゃそうだわな!」
ちょい悪令嬢「これって柿○監督さんが、前作の『BanG Dre○m! ITS MyG○!!!!!』のコメンタリーの時から、散々おっしゃっていることなのですが、同じ一つのシーンであろうとも、各登場人物の視点では、まったく別物のように見えているそうなのです」
メリーさん太「特に『CRYCH○C』の解散シーンなんて、メンバーそれぞれの立場によって、まったく違って見えてくるからな」
ちょい悪令嬢「それはむ○みちゃんとモーテ○スの関係についても同様で、監督さんは『解離性同一性障害』だと申されていますが、そんな医療専門知識なんて、女子高生たちが完全に理解しているわけが無く、漫画や小説レベルを含めて、それぞれが持っている知識に応じて理解せざるを得ず、まったく別人格になったモーテ○スを目の当たりにしても、あまり深刻に考えていなかったり、いまだ信じられなかったりするわけです」
メリーさん太「……あー、特に初○ちゃんなんて、いまいちピンときていないって感じだよな」
ちょい悪令嬢「──そう言った、各メンバーのバラバラな認識の『齟齬』こそが、モーテ○スの出現を切っ掛けにして、バンド自体の解散に繋がるわけで、今回それをごく自然な流れに演出して見せた、制作スタッフ様の辣腕ぶりに、同じ創作者として舌を巻くばかりでしたわ☆」