第2029話、わたくし、今期冬アニメ覇権レース、ラストスパートですの☆(その10)
ちょい悪令嬢「……はい、本作の作者における、今期──と言うか、『本年』の冬アニメの私的覇権作最終選考なのですが、一応全話を視聴し続けておりました、『想星のアクエ○オン』がやっと最終話を迎えました!」
メリーさん太「え、まだ最終話を放映していなかったのが有ったのか⁉ もうすでに4月だぞ?」
ちょい悪令嬢「ほぼすべての作品が3月中に地上波放映を終えてますけど、幾つかの作品については、『ア○マTV』様や『ニコ○コ動画』様における無料配信が、4月に持ち越されており、テレビを持たない本作の作者としては、どうしても視聴が遅れてしまうのですよ」
メリーさん太「そもそもド田舎に住んでいるのだから、地上波放映が東京より遅れていたり、下手すると放映そのものが無かったりするしな」
ちょい悪令嬢「そう言った作品も、Web配信なら見ることができますからね。少々配信が遅れようが、むしろ大感謝ですよ♫」
メリーさん太「と言うことは、今年の冬アニメでめぼしいのは、今回の『想星のアクエ○オン』で打ち止めか?」
ちょい悪令嬢「後、同じく地上波では放映済みの『メダリ○ト』の、Web無料配信が残っております」
メリーさん太「──『BanG Dre○m! Ave Muj○ca』と並んで、本命中の本命じゃ無いか⁉」
ちょい悪令嬢「まあ、『メダリ○ト』も原作が連載途中でのアニメ化ですから、オリジナルアニメである『Ave Muj○ca』に対しては、少々印象が弱くなるので、本年冬アニメの覇権作は、現時点で『Ave Muj○ca』にほぼ確定ですけどね」
メリーさん太「……それでも一応、各作品の最終話を見てから、最終的判断を下すってわけか? ──それで、『想星のアクエ○オン』のほうは、どうだったんだ?」
ちょい悪令嬢「もうすでに、制作スタッフ様やファンの皆様には謝罪済みですが、改めて大変申し訳ございません! あくまでも本作の作者の見解では、『まったくの時間の無駄』でした★」
メリーさん太「──うおおおおおおおおおいッ⁉ ストレートの剛速球かよ⁉」
ちょい悪令嬢「……ホント、すみません! これは単にうちの作者の感性に合わなかっただけの話なので、長年の超人気シリーズである『想星のアクエ○オン』様には、何の罪も有りませんからッ!」
メリーさん太「何か凄く言い訳じみてるんだけど、最終話において、『感動の大どんでん返し』とかは無かったのか?」
ちょい悪令嬢「途中で、いかにもハッピーエンドと思わせておいて、いきなりメインヒロインを殺してしまったところは、かなり高得点ですけど、その後でうやむやになってしまいましたからね。もうあのまま逝っちゃって、別の世界に『転生』するのを臭わせる結末でも、良かったんじゃないですか?」
メリーさん太「それか実は時系列的に、あのCGの世界のほうが『後の時代』で、そっちのほうの緑髪の女性に生まれ変わるとかな」
ちょい悪令嬢「──天才かよ⁉」
メリーさん太「……いや、これってうちの作者が常々言っていることなんだけど、異世界転移やパラレルワールド作品はもちろん、過去とか未来とかに行ってしまうタイムトラベル作品すらも含めて、複数の世界の間に『時間の前後関係』なぞ存在せず、それぞれの世界は時間的に完全に独立していて、今回の『想星のアクエ○オン』で言えば、低ポリゴン世界のほうが過去で、いかにも現代の江ノ島っぽい手抜きアニメの世界のほうが未来であるとは、別に決まっていないんだよな」
ちょい悪令嬢「──『低ポリゴン』とか『手抜き』とか言うな!…………でも、この作品の最大の『敗因』は、そこなのかも知れませんね」
メリーさん太「へ?」
ちょい悪令嬢「この作品の現代パートって、『手抜き』…………とは言わないまでも、『奇抜』な作風だったでしょう? ある意味『話題作り』としてはアリだし、うちの作者のような『逆張り野郎』を惹きつけるのに効果は有ったと思うけど、いくら何でもあれは酷かった。ズバリ言っちゃうと最も大切な、視聴者からの各キャラへの『感情移入』を、自ら拒絶したようなものなのですよ!」
メリーさん太「あ」
ちょい悪令嬢「それで、最終話の最大の見所としての、メインヒロインの死亡シーンなのですが、これがもっと感情移入しやすい作風だったら、大感動の名シーンにもなれたかも知れませんが、ズバリ申しますと、文字通りに『絵に描かれた記号的な女の子』が死んでしまったとしか、感じられなかったのです」
メリーさん太「──アニメ制作においては、絶対視聴者様に感じさせてはならない、最大のタブーじゃねえか⁉」
ちょい悪令嬢「こういった作風が絶対に駄目とは言いませんが、そういうのはギャグ作品や、せめて日常系の作品や、最大限譲歩して、文字通り『アヴァンギャルド』系を狙った『ガールズバンド』作品とかで、チャレンジすべきであって、本格的なロボットアニメにおいては、『完全に設定ミス』である誹りは免れないでしょう」
メリーさん太「しかも、リアル系のCGキャラパートのほうさえも、今度は別の意味で『感情移入』しにくい作風だったしな」
ちょい悪令嬢「もっと根本的なことを言うと、『アニメとは萌えである』の原則を外しては、絶対駄目なのですよ。ここで言う『萌え』とは、何も『いかにもアニオタ向けの美少女キャラ』のことだけでは無く、ロボット作品ならロボット作品なりの『萌え』が有り、SFならSFなりの『萌え』が有り、日常系なら日常系なりの『萌え』が有るのですが、今回の『想星のアクエ○オン』は全体的に、『アニメならではの萌え』が全然無かったと言うか、あえて『無くした』と言った感じでして、アニオタを中心とする視聴者に敬遠されたのも、無理からぬ話なのですよ」
メリーさん太「ああ、確かにキャラ造形だけでは無く、『アクエ○オン』各機体や敵の造形も、黒幕の正体も、ストーリーそのものも、そのすべてに『萌え』のテイストが無かったよな」
ちょい悪令嬢「『想星のアクエ○オン』はシリーズとしては、息の長い大人気を誇っているそうですけど、今回の作品をどうしてこんなふうに制作しようと思ったのか、心底理解に苦しみますが、これ以上何か申しますと『アンチ認定』されそうですので、この辺にしておきますわ」
メリーさん太「……それじゃあ、本年の冬アニメにおける、本作の作者の私的覇権作は、『Ave Muj○ca』で決定ってわけか?」
ちょい悪令嬢「まだ対抗馬の『メダリ○ト』の最終話を見ていませんが、ほぼ決まりですわね。──そうそう、『Ave Muj○ca』と言えば、何と『新情報』が発覚したのですわ☆」
メリーさん太「──なッ⁉」
(※次回に続きます)