第2003話、わたくし、終盤に来ていきなりの【神回】の『わん○り』に、号泣また号泣ですの☆
「……あの、ニ○様、ちょっと質問が有るんですけど」
「うん、何、い○はちゃん」
「こ○ぎって、人間の年齢に換算すると、何歳になるんですか?」
「………」
「………」
「………」
「………」
「………」
「──ちょっ、何で答えてくれないんですか⁉ むちゃくちゃ不安になるんですけどッ! こ○ぎの年齢に、何かヤバいことでも有るんですか⁉」
「……それがねえ、こ○ぎちゃんに関しては、少々いろいろと複雑で、どう答えていいか悩むのよ」
「ええっ、森羅万象を熟知している『ユニ○ーン』と言う、絶対的存在であるニ○様が、言葉に窮するって、どんだけですか⁉」
「だったら逆に聞きますけど、い○はちゃんから見て、人間状態のこ○ぎちゃんて、何歳くらいに見えるわけ?」
「え、え〜と、そうですねえ、外見的には少々小柄ですが、私と同年代の中学生に見えなくも無いですけど、中身は本来は犬だけあって、『小学生レベル』と言うか、下手したら『幼稚園レベル』と言うか……」
「いいえ、こ○ぎちゃんが『幼稚』なのは、別に彼女が犬だからでは無いわ」
「へ?」
「例えば、犬としての肉体年齢がこ○ぎちゃんと一緒でも、既に『警察犬』や『盲導犬』として立派に人の役に立っている『シェパード』種や『レトリバー』種の子が、もしも人間形態に変化したとして、今のこ○ぎちゃんみたいに『幼稚』になると思う?」
「──全然思えねえよ⁉ 前者は苦み走ったナイスガイで、後者は温和ながらも頼りがいのある好男子(あるいはママ属性女子)って感じだよな⁉ 大人とは言えなくても、少なくとも高校生以上の風格なのでは?」
「うふふ、どうやら私が言いたいことが、わかったようですね」
「……そうか、『犬種』か。たとえ犬としての肉体年齢が同レベルでも、シェパードやレトリバーのような『大型犬』に対して、こ○ぎのような『小型犬』のパピヨンは、どうしても『仔犬』っぽく見えてしまうよね」
「『パピヨン』⁉ こ○ぎちゃんて、『パピヨン』だったのですか⁉」
「──突っ込むところ、そこ⁉ むしろ何だと思っていたんですか⁉」
「……ええと、『いかにも仔犬に見える、アニメならではの記号的キャラ』?」
「何ソノ、『メタ的発言』⁉ ──いや確かに、その気持ちもわからなくも無いけどッ! あの子って、『……言われてみればパピヨンに見えなくもないけど、言われるまではパピヨンだとは思ってもみなかった』って感じだけどッ!」
「まあとにかく、『パピヨン』と言う小型犬であることと、『アニメとしての記号的な仔犬キャラ』と言う個人(犬)的な属性ゆえに、こ○ぎちゃんは肉体年齢以上に『幼く』設定されているわけなのですよ」
「……それは逆に言えば、肉体年齢のほうは、見かけよりもずっと高齢である可能性も有るってことですか?」
「ああ、それを心配していたわけ? 大丈夫よ、あなたもこ○ぎちゃんの『前の飼い主』さんから、話を聞いたでしょ? 彼女は見た目通りの『仔犬』と言うわけでも無いけど、『実はよぼよぼのお婆ちゃん』でも『熟女』でも無いから、今のところ『寿命』のことは気にしなくていいわよ」
「でも、結局のところ、いつの間にか私よりも早く大人になって、当然私よりも早く死んでしまうんでしょ? ──それも『後十数年後』と言った、比較的近い将来にッ!」
「あら、『近い』か、どうかは、あなた次第じゃ無いの?」
「え」
「これからのこ○ぎちゃんとあなたの日々が、何物にも代えがたい『濃厚』なものなら、実際の年数以上の思い出が蓄積していき、それはあなたにとっての『永遠の糧』となり、あなたにとってこ○ぎちゃんは、けして忘れ得ぬ存在となって、彼女の死後もあなたの心の中に居続けて、永遠に共に生きていくことができるんじゃ無いかしら?」
「──‼」
「だからあなた自身、これからも今まで通りに、『最愛のフレンド』として、こ○ぎちゃんに接していけばいいのよ。彼女自身、結構繊細で勘がいいから、あなたがそんな心持ちでいると、こ○ぎちゃんのほうも、不安になったり悲しくなったりするかもよ?」
「……あ、うん、わかった、こ○ぎには、今まで通りに接していくよ。──でも」
「あら、まだ何か有るの?」
「私はそれでいいとして、ま○ちゃんのほうはどうなのかしら? それこそあんなに繊細で寂しがり屋な彼女が、近い将来ユ○ちゃんに先立たれたりしたら、とても耐え切れないんじゃ無いかしら」
「──ああ、それなら大丈夫。だってユ○ちゃんは、死なないから」
「は?………………………って、ええええええええ⁉ 何ソノ『エヴ○零号機パイロット』のような、衝撃的な事実の告白は⁉」
「え、もしかして知らなかったの? これってむしろ、『定番の中の定番』の展開じゃ無い?」
「一体何が『定番』と言うのよ⁉ あなたが言ってることが、まったくわけがわからなくなったんですけど⁉」
「人に化けることができる猫って、文字通り『化け猫』であるのが、昔話でもモダンホラーでも、『定番』のパターンじゃん? ──つまり、ユ○ちゃんは『化け猫』であり、『化け猫』と言うことは当然のごとく既に『死んで』いて、これ以上死ぬことは無いわけよ」
「──はああああああああああ⁉ ユ○ちゃんて『化け猫』だったの⁉」
「……だったら、『何』だと思っていたのよ? 普通に考えたら、『人間に変身できる猫』なんて、いるはず無いじゃない?」
「おまえが言うか、この誰もが認める『幻想種』が⁉ ──いやてっきり、ユ○ちゃんを『プリキ○ア』にしてくれた、『カ○ミ石』だか何だかの『超常的存在』が、ついでに人間にも変化できるようにしてくれたものと思っていたんですけど⁉」
「そもそも老衰で死ぬ間際に、『……たとえこのまま死んでしまおうとも、ま○のことを守り続けたいッ!』と言う最期の願いを、『カ○ミ石』が叶えてくれて、化け猫として生まれ変わり(その属性として人間への変化能力を獲得する)とともに、『プリキ○ア』としての力を得たそうよ(【※作者注】実は『カ○ミ石』とは、ニ○様の力の根源『ニ○ダイヤ』そのものなのに、完全にすっとぼけていやがるぜ、こいつ★)」
「何と言う、『驚愕の事実』! ──いや、寿命で死んだって、ユ○ちゃんて、一体幾つだったの⁉」
「ああ、それはね、人間で言えば、八十──」
「……レディの年齢を、知りたがったり勝手にバラしたりするなんて、感心しないわね」
「「──ユ○ちゃん⁉ 一体いつの間にッ!」」
「……仕方ない、構ってアゲル」
「「──そう言いながら、何で死神あたりが使っていそうな、巨大な『鎌』なんか構えているのですか⁉」」
「それじゃ、アデュー♡」
※これ以降、軽率極まるユニコーンと知りたがりの中学生の少女の姿を見た者は、誰一人いなかった。
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ちょい悪令嬢「……今回はまず、『お詫び』から始めさせてください」
メリーさん太「それと言うのも、前回話題に挙げた、『わん○り』こと『わんだふるぷりき○あ!』の最新話を、実際に視聴したのですが、」
ちょい悪令嬢&メリーさん太「「──これぞ『神回』! 紛う方なき、『神回』でございましたあああああああ!!!」」
ちょい悪令嬢「……いやあまさか、今期秋アニメが終盤戦に突入したこのタイミングで、あれ程の『神回』を投入してくださるとは」
メリーさん太「しかも、『ニホンオオカミ問題』等の、【本筋】とはまったく関係無いネタでだぜ?」
ちょい悪令嬢「まあ、『人と動物との絆』をメインテーマとしている『わん○り』にとっては、こっちのほうが【本筋】とも言えますけどね」
メリーさん太「……しかし、まさか原則的に年少の女の子をメインターゲットにしている『わん○り』が、『愛犬との死別』を描いたエピソードをぶっ込んでくるとはな」
ちょい悪令嬢「ある意味、『動物との関係性』を主題にする限りは、避けて通れない道ではありますしね」
メリーさん太「……無類の『犬好き』を公言している本作の作者としては、かなりショックを受けたんじゃ無いのか?」
ちょい悪令嬢「しかも、現在実家の父親の在宅介護を経験したばかりですからね、大いに身につまされていることでしょう」
メリーさん太「──おいおい、犬と自分の父親を、一緒にするなよ⁉」
ちょい悪令嬢「同じですよ、現在『ペットの介護』について、非常に問題視されているのを知らないのですか?」
メリーさん太「え、そうなの?」
ちょい悪令嬢「動物だって寿命が迫れば、老衰するのはもちろん、癌や心臓病等の大病を患ったり、認知症が進行したりして、常に点滴を打ってやらなくてはならなかったり、飼い主のことを認識できなくなり言うことをきかなくなったりして、非常に苦労されている飼い主さんも多いのですよ?」
メリーさん太「……何と、『わん○り』最新話の『フ○ちゃん』とその飼い主さんは、割と幸運なほうだったんだ」
ちょい悪令嬢「本作の作者も、これまで犬等を飼っていれば、その老後の面倒の困難さを実感し、現在の父親の介護に役立てることができていたかも知れませんね」
メリーさん太「とはいえ残念ながら、あいつは首都圏にいる間はずっと、『集合住宅』暮らしだったからな」
ちょい悪令嬢「──と言うわけで、このような『大切だけど非常に重い問題』から逃げること無く、果敢に挑んだ『わん○り』のスタッフの皆様に対しては、同じ創作者として尊敬の念を禁じ得ず、前回は『既に先が読めている』なんて、生意気なことを申してしまい、心から反省するとともに謝罪申し上げる次第であります」